メモ

地球温暖化によって広がる可能性のある5つの病気


WHO(世界保健機構)によると、地球温暖化を受けて病気が熱帯から温帯地方へと広がっているそうです。これは、気温や湿度の上昇によって昆虫やげっ歯類(ネズミなど)の生息範囲が広がるためだそうです。

今は熱帯地方独特の病気で我々には無縁だと思われているものも、やがて身近な病気になっていくのかもしれません。

詳細は以下から。
5 Diseases that are Thriving Thanks to Global Warming

1.マラリア
マラリアはマラリア原虫をハマダラカが媒介することによって広がります。マラリアが春に流行するのを防ぐためには、その前の冬の気温が16度以下に下がっていなければなりません。国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、気温上昇によって世界人口の65%(今より20%多い)が伝染の危険にさらされるだろうと考えています。抗マラリア剤・クロロキニーネへの耐性が増したというのも怖いところで、テキサスやニュージャージー、ニューヨークではマラリアの被害者が出ています。

一方で、今の日本の住宅環境やインフラストラクチャーでは仮に地球温暖化が進んでもマラリアが流行するとは思えないとする意見も出ています。

2.デング熱
東南アジア、インド、中米、南太平洋など熱帯地域に広く分布しているデング熱は、デングウイルスに感染したヒトスジシマカなどによって広まります。蚊の生息範囲は幼虫と卵があまり寒いと凍結して死んでしまうことから、今は熱帯・亜熱帯に限られています。しかし、EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)や農務省の研究によると、若干の気温上昇だけでデング熱は温帯地方へも侵入してくると考えられています。蚊はシカゴと同じぐらい北にあるオランダや、アンデスの高地へと生息範囲を広げています。

3.脳炎
セントルイス脳炎、日本脳炎など脳炎は節足動物が媒介する病気で、ニューヨークでは1999年の夏に記録的な猛暑と乾燥があってセントルイス脳炎とウエストナイル熱の両方が流行しました。干ばつが起こると水の流れない水たまりができてしまい、そこでは蚊を捕食する蛙は増えないのに蚊だけが大量発生するという状況が起こります。地球温暖化では、この種の水たまりが多くできる大雨と干ばつの繰り返しがしばしば生じると考えられています。

4.腺ペスト
腺ペストは、まずペストに感染したネズミからノミが吸血して、そのノミに刺されることで感染するペストの中ではよく見られる形です。米国科学アカデミー紀要に掲載された研究によると、地球温暖化は「黒死病」の発生を促進すると報告されています。春に気温が1度上がると、バクテリアの流行は50%増加すると考えられます。「American Journal of Tropical Medicine and Hygiene」によると、ニューメキシコで冬から春にかけて例年より湿度が高かった際にペストの症例が60%増加したそうです。

5.コレラ
コレラはコレラ菌に汚染された食物や水を摂取することで感染する病気。WHOではコレラの蔓延を海面温度の上昇、海面の上昇、エルニーニョと結びつけて考えています。コレラを持つ動物プランクトンは暖かい水温で増殖します。

この病気に対して、我々ができる対策としては以下のようなものがあります。
・コレラや黄熱病の流行する地域へ行く際は予防注射を受ける
・長袖長ズボンを着用して、蚊やダニに刺されないように注意する

多くの病気の徴候はインフルエンザに似ていて、診察に慣れていない医者は誤った診察を行うことがあるため、自分でも十分に注意しておくことが必要になってきます。くれぐれも海外旅行の際には気をつけて下さい。

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in メモ, Posted by logc_nt

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