テディベアに「ムハンマド」と名付けさせたとして女教師が逮捕される
スーダンで、テディベアに「ムハンマド(マホメット)」と名付けたとして、イギリス人の女性教師が逮捕されました。ムハンマドを偶像化することはイスラム教に対する侮辱と見なされるため、この教師は半年投獄された後、鞭打ち40回か罰金刑に処されるらしい。
詳細は以下の通り。
逮捕されたのはリバプール出身のジリアン・ギボンズさん(54)。
ギボンズさんの担当は動物について教えることで、今年のテーマはクマでした。そこで、ギボンズさんは生徒の一人からテディベアを借りて授業で使っていたようです。教え始めたのは8月からで、問題が発生したのは9月のこと。テディベアに名前をつけようということになり、アブドラ、ハッサン、ムハンマドなど8つの名前が候補に残りました。ギボンズさんが23人の生徒に候補から選ばせたところ、20人がムハンマドを選んで名前が決定。授業では子どもたちがテディベアを家に連れて帰って日記を書いたりしていたそうですが、その日記に「私の名前はムハンマド」などと書かれていたそうです。
何組かの父母からスーダン文部省に苦情が寄せられたことでこのことが明らかになり、ギボンズさんは逮捕されました。学校のRobert Boulos校長によれば「これはとても敏感な問題だ…ギボンズ先生に悪意はなく、イスラム教を侮辱するつもりはなかった」とのこと。警察は授業で使われた本を押収し、テディベアの持ち主の少女に話を聞いたそうです。学校は報復を恐れて1月まで閉鎖となっています。
イスラム教ではムハンマドの肖像など、偶像崇拝を禁止しており、これを破ることはイスラム教に対する侮辱であるとみなされます。また、スーダンのメディアによれば宗教と信仰に対する侮辱罪は刑法125条で定められているとのこと。これについて、教育省や司法省からはコメントが得られませんでした。
Boulos校長は、ギボンズ先生が懲役刑になることはないと確信しているそうです。
2006年には、ヨーロッパの新聞にムハンマドを風刺するような漫画が掲載され、これがイスラム教に対する侮辱だということで大問題になったことがあります。
ムハンマド風刺漫画掲載問題 - Wikipedia
宗教に関しては神経質になるべき問題なので、この先生はちょっと注意が足りなかったかも知れませんね…。
11/30追記
スーダン政府は7時間の審理の末、ギボンズさんに対して禁固15日と国外追放を言い渡したそうです。
テディベアに「ムハンマド」、英国人教師に禁固15日と国外追放 国際ニュース : AFPBB News
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