インタビュー

知る人ぞ知るニュースサイト、livedoorコンピューターに行ってきました


というわけで、現在のGIGAZINEの更新スタイルのほとんどを形作る基礎となった「livedoorコンピューター」編集部に行ってきました。

上記写真のライブドア受付前来客用スペースで行き交う社員を見て「ああ、あの人まだいるんだ~」というような感じにひたりながら、livedoorコンピューター編集部を待っていたわけですが、ほんと、社内の雰囲気は変わってませんでした。もうちょっと変わったのかな?と思っていたのですが…。
◆なぜかGIGAZINEがインタビューされてます

場所はいわずとしれた六本木ヒルズ。来客用スペースをかつては使う側だったのに今は招かれる側です、何が何だか…。

GIGAZINE(以下Gと省略):
お久しぶりです。

livedoorコンピューター編集部(以下ldcと省略):
いやー、久しぶりですね。ちょっと太った?

G:
さすがに代表取締役なので編集と記者以外のこともするのでストレスで太りましたね~。

ldc:
あらま。それは大変。唐突であれなんだけど、GIGAZINEのビジネスモデルってどうなってるの?広告?記事売り?

G:
記事売りはまだできる段階ではないですね、コンスタントに記事を量産できても質が安定しませんので。たぶん質を向上させて維持するまで年内いっぱいはかかると思います。

ldc:
じゃあ、広告モデルになるのかな?

G:
そのあたりはいろいろな広告出稿主と交渉中ですね。広告もGIGAZINEのコンテンツの一環であるべきだと思うので。GIGAZINE自体をある程度ブランド化して、「GIGAZINEは表示される広告も面白い!」というようにしたいと考えているので。雑誌とかテレビの広告とかは読ませるし見せる広告じゃないですか、それでいて面白い場合もある、と。でもネットのバナー広告とかだと「おい、これ見てみろよ、面白いぜ?」と言いたくなるものってないですよね。だから、そう言われるだけの面白い、興味深い、それだけでもコンテンツになるような広告を入れていこうとしているところです。なかなか難しいのですが、ただ単純に広告を入れるだけだと意味があまりないので。

ldc:
確かに。なかなか苦労してるね、がんばってください。

G:
なぜ私が逆にインタビューされてるんですか(笑)

◆今はどうなっているのか

G:
で、「livedoorコンピューター」自体はどうですか?私がいた頃よりもページビューとか上がりました?

ldc:
一時的に君とかが抜けたからやっぱり下がったこともあったけど、今は以前よりはずっと上だね。記事の生産体制も整ってきたし、他ニュースサイトとの差別化とかもいい感じでできあがりつつある雰囲気。ようやく最初に構想したとおりのニュースサイトになってきたかな、という感覚を自分でも受けますよ。

G:
結構長い道のりでしたよね。

ldc:
そうだね。一番大きい柱としてはライブドア自体がインターネット企業なので、その中のニュースサイトという位置づけから今はモノのレビュー記事をメインでやっているけど、次の段階としてネットサービス系の特集記事を強化して、その次でエンタープライズ系を強化していきたいかな。ニュースサイトというのはやっぱりある意味、ニュースペーパーではなくてマガジンなので、しっかり読めるもの、つまり、雑誌媒体で読めるものがネットでより早く、より鮮度のあるものを読めるかどうかがポイント。livedoorニュースはそういう方向だよね。それからさらに詳しい情報をlivedoorコンピューターは入れていきたい。コンピュータ系、ビジネス系、セキュリティ系、それぞれをここ1年で質の高いものに仕上げていきたい、というところかな。

G:
私がいなくなってから1年ぐらいで色々あったじゃないですか。方針も変わりましたし。それで社内とかももっと変わったかな?と最初は思っていたんですが…。

ldc:
君がいた頃、最初に想定していた青写真に近いものがかなり回り道をしたけれども実現できるようになって、ようやくスタートラインに立つことはできるようになったね。これは中の体制が変わったことも影響しています。

G:
以前はヤフーに追いつけ追い越せみたいな感じだったものが、オリジナル、つまり独自のサービスを提供するという姿勢に会社自体が変わってますよね。

ldc:
livedoorコンピューターもそうだね、記事を提供する量を維持しつつも、どういう形で読者の方に満足していただけるか、そういう掲載の仕方がポイント。週刊誌化というのはそういうことで、週単位でいかにユーザーに記事を提供していくか、いかに企画として展開していくのか、そういうことを考えた上で、実際に記事を生成したり、コンテンツを作ることをこれから第1段階として詰めていくところ。そうやってジャンルの穴をつぶしていくことが先決かな。

G:
要するに完全オリジナルのコンテンツをニュースとして提供していくことができるようになる、ということですよね?

ldc:
そういうことになるかな。先月ぐらいからウィークリーでレビュー系の記事を定期的にできるようになりましたしね。

G:
突然出てくるようになりましたよね。

ldc:
コンスタントに記事を入れていくことができるようになってきて、毎週楽しみに読むことができるって段階に来た、という感じかな…。

・編集部の様子
編集部は撮影禁止なので、代わりに打ち合わせに使ったフロアがコレ。


・大体スタッフは全部で何人いるのか
皆様が予想しているよりはかなり少ない、想像を絶するような人数で動いています。総合計ではある程度いますが、ずっと携わっているのはものすごく少数精鋭です。サイトの編成をする仕事、記事を書く仕事、コンテンツを作る仕事、取材に行く仕事があって、編集部分だけだとどのあたりで区切るのかがちょっと難しいです。要するに、少数精鋭プラスアルファみたいな感じです。

・1日のおおまかな一般的スケジュール
コアフレックスです。昼間の作業時間は決められているけれども、ニュースなのでそれ以外の時間もシフト組んで働いています。時間外も結構多いです。定例会議は週単位で行っています。

・昼食などはどうしているのか?
以前に社内にあったミニコンビニ(ライブドアは38階にあり、下まで降りるのが面倒で時間がかかるため同じフロアに小さなコンビニコーナーがあった)は撤退してます。なので、基本的に昼食が食べられないです(笑)先月ぐらいはちゃんと食べていたんですけど、今月は状況が悪化して食べないことが多いです。記事の質を上げ始めたら食べられなくなりました!シフト的に更新の空いている時間に食べている感じ。空く時間は午後2時頃ですが、そこにミーティングなどが入るので…あれ、結局食べられませんね。今週も会社に泊まる日々が(略)

・編集部の自慢
海外に行くことができる旅行かな?ライブドアの社員旅行は海外です。去年はサイパンだったかどこか、そんな感じ。その前はタイ。ま、livedoorコンピューターをはじめとするニュースグループは行けませんが!その間も仕事してました!お見送りだけです!

・記事作成や取材で苦労したエピソードや伝説のエピソード
動画ニュースというのがライブドアであって、そこが昔は収録で、今はライブになったわけです。その中にコーナーで出てます、ほぼ毎日。全部、生ですね。そこでSkype中継とかすごいことやってますね。ニュースの編集部自体が出てくるのは珍しいのではないかと。機器のレビューとかやってます。ものすごく大変で苦労しますね、あれは…。社内でも「よく続くね」とか「ほかではできませんよね」と話題になってますね。先月で50回突破したはず。

・こんな読者の方に読んでもらいたいという想定している読者層
IT系の情報を求めているのは当然で、生産業とかプログラマー、営業、つまり企業内個人、という感じかな。そういう人たちが欲しい情報を作って行ければ、と思いますね。将来的には女性にもリーチしたいですね。

・サイト閲覧のコツ
バックナンバーが整理されているので、そこは注目です。きちんと分けているので。また、サイト内検索がちゃんとlivedoorコンピューターだけを探してくれるので、レビューだけとか、デジカメの記事だけとか、そういう分けた検索も可能です。

・こんなシステムで運営してます
複数のサーバで構成されてます。エコノミーな構成でできてます。自前のバックボーンとして、データホテルを使ってます。詳細については社外秘ですが、サイトの規模に応じて調整できるようになってます。運営方針としては少ないサーバで効率のいい運用を心がけています。ライブドア自体がエンジニアの会社なので、しっかりしたものを作っていきたいですね。

・今後の方針
1番の方向としては情報の比較、ジャンルごとの整理、そういう部分を共感できるサイトにしていきたい。単にニュースというだけでなく、生活に役立つ情報としての読み物を増やしていきたい。今後は、いろいろな情報が増えてきているが、ほかのニュースサイトはそれが誰でも分かる情報になっていない。例えばレビューなら、実際に使った場合にどういう風に役立つのか、そういう部分が抜けている。モノはでました、箱は作りました、でも後は知らないよ、というニュースサイトではなく、中にちゃんと全部しっかり入った箱。ここが違うというそれぞれの差異がよく分かる情報。それでいて、ゆるいお話とかももっと増やしたいな~という方向ですね。

◆そしてlivedoorコンピューターは続いていく…

ldc:
イメージ的にはインターネットニュースって一体、何だ?というのを見直して、じゃあ、livedoorコンピューターでできることは何だろう?、と。やはりIT情報の週刊誌を目指していく、読んで楽しくて生活に役立つ、サービスを含めて提供したい、そのあたりが注力するポイントになっていくかな。

G:
新聞紙みたいなものとは違って、さっくりと読めるという意味での週刊誌化、ということですかね?GIGAZINEもそういう方向ですが…。

ldc:
そうだね。まさしくそう。新聞のように消えていく情報ではなく、バックナンバーも読める情報。つまり知的財産として、アーカイブとしてためていこう、と。あとからちゃんと読み直す価値のある情報を提供していこう、とね。

G:
確かに、バックナンバーとかものすごく整備されてますよね。

ldc:
そうそう、ものすごくきれいに整理整頓されて見やすくなったでしょう?ジャンルも増えたし。そういう部分で昔の記事とかレビューとかを繰り返し見たり読んだりしながら知識をためていくことができる、それに見合った情報を作るという作業ができる、そういうニュースサイトとして続いていきたいですね。

次回、「「AKIBA PC Hotline!」と「窓の杜」編集部に行ってきました - GIGAZINE」…乞うご期待。

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in インタビュー, Posted by darkhorse_log

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