インタビュー

「AKIBA PC Hotline!」と「窓の杜」編集部に行ってきました


というわけで、ついにIT系ニュースサイトでは超が付くほど有名な「Impress Watch」に取材に行ってきました。今回取材させていただいたのは「AKIBA PC Hotline!」と「窓の杜」編集部の編集長です。

いずれもGIGAZINEを読んでいる読者層の中でも中級者以上の人であれば知らない者はないというぐらいの有名サイト。一体どういう経緯で両サイトが誕生したのか、今後の方針はどうするのか、気になる実態に迫ってみました。
◆いざインプレスへ
これがインプレスの入っているビル。ここに編集部があります。


1階の様子。キレイですね、なんというか雰囲気が出てます。


というわけで、上の階へ案内してもらい、取材開始。

◆「AKIBA PC Hotline!」と「窓の杜」、成り立ちの経緯
GIGAZINE(以下、Gと省略):
「AKIBA PC Hotline!」と「窓の杜」っていつ頃からやっているのでしょうか?過去の記事を読んでいると、いつからやっているのかわからないぐらい昔のものがありますよね。

Impress Watch(以下、Iと省略):
前身が「秋葉原マップ」なんでそれを入れると…「AKIBA PC Hotline!」の方はこんな感じになりますね。

- 1995年3月
「秋葉原マップ」開設。当時は秋葉原のマップとショップ情報のみ。
URLはhttp://www.impress.co.jp/akibamap/

- 1995年6月
秋葉原のニュースを掲載する「AKIBA Hotline!」コーナー開設。

- 1998年9月
サイトタイトルを「AKIBA PC Hotline!」に変更。

- 1999年1月
サーバーをWatchシリーズ用に移行。
URLはhttp://www.watch.impress.co.jp/akiba/

I:
最初は秋葉原のマップを載せてたんですよ。そもそもはWindowsのヘルプファイルで作った秋葉原マップがあってそれをウェブ向けに変換しようという話になって、それから今度はニュースを載せようという話になりました。それがちょうど95年の6月ですね。

G:
なるほど。じゃあ「窓の杜」の方は、どうなんでしょう?

I:
前身の歴史を入れると「窓の杜」は「AKIBA PC Hotline!」よりもっと古いですね。こんな感じです。

- 1994年
東北大学内で「秋保窓」を開設。

- 1996年10月
「窓の杜」をImpressで開設。

I:
「AKIBA PC Hotline!」と「窓の杜」は前身があり、今のWatchより先にあったので、「○○Watch」って名前がついてないわけです。まあ今もそうなんですが…。

G:
「窓の杜」はかなりソフトウェアを頻繁に使う人の間では有名ですよね。Wikipediaとかに連綿と歴史が載ってて、こんなトコから始まりました、という感じで。

I:
今のほとんどの人は成り立ちの経緯は知らないと思いますけどね。

◆そもそも「○○Watchシリーズ」はどういう経緯でできたのか
G:
では、これら一連の「○○Watchシリーズ」というのはどういう経緯でできたんですかね?

I:
そもそもは「INTERNET Watch」っていうのが始まって、あれが日本で最初の有料メールマガジンで、その後に今度じゃあウェブもやりましょう、となって…。

G:
メールマガジンが先にあって次にウェブ展開ですか?

I:
そうです。だってそのころは日本にはまだウェブのメディアがなかったし、そもそもメールマガジンというものがなかった時代ですからね。当時は有料の購読受付もFAXでうけてました。僕はINTERNET Watchの創刊の時のスタッフと一緒に始めてまして、その後にあれもこれもいきましょうとなって、それで「PC Watch」も始まって、そこから派生してシリーズ化して…実は一回、lifewatchみたいなもの、なんだっけな、確か「スポーツウォッチ」とかそういうのもやっていたこともあったんですが、あっという間につぶれました。
今後はたぶん、公式に我々がやる物はほとんど「○○ Watch」という名が付くと思いますけどね。どこか外部のサイトをつけるというパターンだとまたちょっと違うかもしれませんけど。たまに聞かれるんですよ、なんで窓の社とアキバだけは「Watch」って名前がついてないのか?と。要するに歴史的な背景がありまして、本当は変えてもいいんですけど。

G:
なるほど、今聞いていると歴史的な背景が確かにいろいろありますね。あと窓の杜って4年前ぐらいに毎日ポンポン更新して夜中でも更新してたじゃないですか。ものすごい勢いで。あの頃窓の杜っていつ休んでいるんだろうって思っていたのですが…。

I:
その頃ってまだニュース載せてない頃じゃないですかね?

G:
そうですねソフトの更新お知らせ記事ばっかりでしたね。

I:
あー、アレもまた歴史がありまして。窓の杜って始めた時はVector方式だったんですよ。来たものは何でも載せますっていう。ソフトをたくさんの人が送り初めて、実際に使ってレビューも書いてから一緒に登録するっていうやり方をしていたんですけど、そんなんじゃ当然回らなくて。それがきっかけでネット上でも批判が強くなり、で、実際事業としては回らないし、当然サービス使う人にとっては不便ですし…という状態に。だってソフトの登録申請してから登録されるのに長いと半年かかってましたからね。登録申請してから乗っかるまで半年、それではもうダメだといろいろ言われて…。
で、我々ももうどうしようかと。ネガティブキャンペーンみたいなのもあったりして…。じゃあもう「Watch」のスタイルがビジネスのモデルとしてあるわけだから、そっちに転化しようと僕が言って、じゃあお前やれって言われたんですね。それでニュース発行するのを主体として、広告をとってきてやりましょうと。そのころ実はまったく一切何の収入も無くやっていたんですよ、窓の杜。事業としてどうしようかってその時は存続の危機だったわけですね。それから方針を先に言ったような形に転換して今に至るという感じです。なので、その頃は逆に夜までやらないと追いつかなかったんですよ。

G:
なるほど、それはすごい。

◆萌えブームと「AKIBA PC Hotline!」
G:
ここ数年、秋葉原っていろいろ話題になってたじゃないですか。あの時点で「AKIBA PC Hotline!」の方は昔に比べてアクセスは増えたりしたんですかね。それとも自作PCブームの頃の方が一気に増える割合が多かったんですかね?

I:
単純に言って、長期のチャートで考えると昔はやっぱり右肩上がりでした。今はどっちかというと平行かな。一時期はちょっと減ったりもしてましたけど…。
でもまぁ、あれはまたあれで悩みが深くてですね…(苦笑)。昔は秋葉原っていうと電気・ラジオとかで有名でしたよね。で、僕らが自作PCで盛り上がるぞって言ってた頃はある意味では今の萌え系と同じように、今度は俺らがこっちを奪うんだ!って勢い、まさにこっちが新世代だ!というイメージで来てて、それに乗っかることができたわけです。でもふと気がついたら、今度は同じ事を叫びながら、いわゆる「萌え系」がやってきて…。僕は萌え系の人じゃないので、あんなの一時的なブームだろうとちょっとなめてかかってたら、ふと気がついたらすっかりあんな街になっててオドロキですよ。
ウチはメディアでもうタイトルからして「アキバ」って言ってるじゃないですか。今だとアキバっていうとPCというより萌えってなってて、そういうギャップはありますよね。かといって、今さらもう「AKIBA PC Hotline!」で萌え系やっても、もう追いつかないって言うのがあるから、つらいところですね。

G:
ということは、一時期は方向転換を考えた時期もあったのですか?

I:
実はですね、最初のサイト名は「秋葉原マップ」で、その中のコーナー名が「AKIBA Hotline!」だったのですが、実質、当時はそのコーナー名で知られていました。で、次にもう一回変わって「AKIBA PC Hotline!」という風に「PC」ってつけたんですよ。「PC」って文字を入れないと、アキバを軸にほかに何か新しいことができないんじゃないか、と考えたわけです。例えば今なら「萌え」をやるとすれば「AKIBA MOE Hotline!」とかほかに展開できるわけです。こんな主旨で「PC」って名前をくっつけたわけです。でもまぁ本心としては「AKIBA PC Hotline!」でメイドでもなんでもやる人いないのかな~って思ってるんですけどね(笑)。今は社内でそういうことができる人はあんまりいなさそうだから、将来、本当にだれかやりたいって人がいればどうぞ言ってくださいという感じです。もうそれこそ人事の応募時に「萌えがしたいです!」とはっきり言ってくれると、なるほどそれはいいね!とこっちも返すことができるので。

◆スタッフの数は?
G:
だいたいスタッフは全部で何人ぐらいなんでしょう?

I:
「窓の杜」は社内で僕と外部契約などを入れないで4人。「AKIBA PC Hotline!」の方は僕を入れないで、4人プラス外部ライター1人という感じです。

◆1日のお仕事スケジュールは?
G:
1日のおおまかな一般的スケジュールってどんな感じになってるんですかね。

I:
えーと、「窓の杜」は本当に月~金で毎日10時くらいから会議をやって、あとは18時ぐらいにはもうメール版も全部発行して、それからその後にネタ探しをするわけです。

G:
ネタ探しは夜にやってるんですか?

I:
結構、夜しかもう時間がないっていうのと、それ以外の時間は記事を作ったり、FTPのメンテナンスとかいろいろあって忙しいわけです。「AKIBA PC Hotline!」の方は基本的に火曜日から土曜日までがお仕事時間で、ほとんどのメンバーは夕方近くから取材を初め、終わるのはだいたい終電。終電で終わるのはまだ良い方ですね。

◆昼食はどうしていますか?
G:
お昼ご飯とかはどうしてるんですかね。

I:
お昼ご飯ですか。実はこれは編集部の中でも結構謎なんですよね(苦笑)。なんでかというとみんなが何を食ってるか、いつどこで食ってるか誰も情報交換してないんですよね。してるところもあるけど…。僕はたいていマクドナルドとかを買ってきて編集部内で食ってるんで、何食ってるかがみんなにバレてるんですけど。他の人については全然分かりませんね(笑)

G:
みんなどっかに言って食べてるってことなんですかね、中で食べるんじゃなくて。

I:
そうですね。夜は若干中にもいますけど、ほとんど外ですね。

G:
それじゃ編集長だけが「中食」(ナカショク)って感じなわけですかね。

I:
僕は大体ここで食ってますね。なんかあんまり外で一人で食ってるのも寂しいですしね(笑)。コンビニで何か買って食ってるか、アキバに行ってる場合はモスバーガーとかそんな感じですね。

※取材後追記:
今回の取材後の追加調査によると、「AKIBA PC Hotline!」では、新人でメイド喫茶巡りをしている人がいたり、夏になると激辛系ラーメンを食べる人などがいるそうです。また、「秋葉原は食事どころは増えたけど庶民的なところがないので食費が高くなって困る」などのコメントもあり。

◆オフィス環境や職場、会社の自慢、ここがいいところ
G:
職場の雰囲気っていうのは、規則でがんじがらめというわけではないんですか?

I:
出版社って基本的にいろんな意味でゆるいところがあるじゃないですか。その代わり、その人のセンスに問われちゃうというところがあって、上下関係もそんなに無いし、誰かがやりたいって言えばやらせてくれるわけです。そういうところが僕は良いな、と思って入社したんです。でもよくないこともいっぱいありますけどね。基本的に個人の資質に任せちゃうから、会社として教育するとかが無いので。うちもこの数年は何となく新人教育っぽいことも始めてるんですけど、今まで中途採用しかなかったから、何か経験あって実績ある人か、バイト上がりの経験者しか取ってなかった。今はどっちかというと、グループ全体としては新卒も採ろうとしているところです。そうすると教育していく必要性があるわけですよね。こうなると普通の会社みたいにだんだんなっていくわけです。昔ながらの良いところとしては、基本的に個人の資質に任せているところですかね。僕も入ってからああしなさいとかこうしなさいとか言われたことはないですし、こういうのできないんですかとか、こういうのやっていいんですかとか聞くと怒られたぐらいで。お前がやりたいなら勝手にやれっていう会社だったわけです。僕も基本的にそれはそれで良いと思っていたので僕もそのようにしていて、部下に細かくああしなさいこうしなさいといった指示は今も一切言わないし、まあ、悪く言ったらうちのあの上司は何も言ってくれないっていう話になっちゃうわけなのですけど(苦笑)。基本的にはスタッフ個人のやりたいことに任せて放し飼いですね。
うちの会社は基本的に、まず金儲けありきってモードじゃないので。面白いことを先にやって、結果的に会社としてうまくいけばいいよねってことなんです。面白いものをやっていきましょうよっていう肝心のモチベーションがなくなっちゃうと逆に終わっちゃうんですけど。そんなわけなので、来年は売り上げを20%上げましょうね、オーッ!っていう売り上げ優先の体育会系ノリはこの会社はないので、そういう点は企業としては“緩い”かもしれない(笑)。
僕も元々は「秋葉原マップ」という個人作品が最初にあって、それを実はココの会社の自作PC系の雑誌のCD-ROMに入れた所から始まっているわけです。で、それをウェブで展開しましょうってことで、ただ単にそれをウェブにしただけなんです、最初は。その後にニュースを始めましたってことになり、その当時は単純に僕個人がimpress.co.jpに入って間借りしていた感じですね。個人サイトから会社になった最初って言う意味では多分「秋葉原マップ」がそうかもしれないです。でもそんなの知ってる人はもう少ないですよね~、残念。

◆伝説のエピソードや苦労したエピソード
I:
やっぱり窓の杜の時ですね。一時は外からの批判を浴びるし、確かに行き詰まったときがあったわけです。逆に言うと、それでWatchのスタイルに転換しましょうって思ったんで結果的にうまくいったんですけど。その転換する半年はある意味、すごいエキサイティングでしたし、すごく苦しくもあってですね。もう作者さんからメールでバンバン怒られるし、それで事業として本当に回るかどうかもわからないし、でもみんな一生懸命やったし、というすごい期間でした。
実は僕、この会社入って1番の功績は何かって聞かれたら「窓の杜」を立て直したことだと思ってます。「AKIBA PC Hotline!」は僕の趣味の延長でやって、治外法権がてら勝手にやらせてもらっているという点もあって、それはそれで苦労もありましたが。それと比べると「窓の杜」は「あそこで潰しちゃったら最大の汚点だ!」と思ったので必死でしたね。Impress Watch自体もそんなに今ほどジャンルが多くなかったので、みんな大変でしたね。
「AKIBA PC Hotline!」は苦労したのは最初の頃かな。その当時はお店の価格をウェブに掲載するのは大変でした。だけど価格というのはパブリックな場所で出してるわけですから、それを調べてウェブに載せることをいけないなんて事はないわけです。それはもう信念であって、僕は自分でやってることを間違ってると思わなかったわけです。けど、もう当時はあらゆるお店から嫌がられて。最初の頃は完全に覆面で調査してましたね。ジャンク系の店の話を書いたら、価格を見せるな!ってメールで来たりしてました。

◆想定している読者層
G:
一応先進的な読者層っていうのを考えて最初からやってたんですかね。

I:
そうですね。例えば「AKIBA PC Hotline!」の場合、どっちかっていうとピラミッドでいえば頂点で、まずここで僕らが買ったものが5年経ったらみんなが買うに違いない、と。その逆に言ったら、みんなが使うより俺らは5年前倒しで使うんだよっていう気概ですね。今だとビデオカード2枚差しでどうのこうのなんて、こんなのみんながやるとは思えないし、うちだって妙だなとは思うんですけど、基本的な方向性としては昔と変わらずですね。無駄かもしれないけど、技術にお金かけて面白いことやりましょうよっていうところですね。

◆サイト閲覧のコツ
G:
サイト閲覧のコツってなにかありますかね?何か考えてあのようなレイアウトにしようと決めたのだとは思うのですが…。

I:
あんま考えてないんじゃないかなぁ(苦笑)。使いにくいとこはいっぱいあって、そっちは気になるんだけど、コツって何があるんだろ…。「AKIBA PC Hotline!」はまだ週間ベースのデザインでやってるから、結局バックナンバーも週単位でページに来る感覚だから、あれはあれで個人的には便利かなとは思うんだけど、まあちょっと古いなと。「AKIBA PC Hotline!」も日刊にしようとは思うんだけど、ああいう風に週刊単位で見ることができる点は結構良いと思うんだけど、どうなのかな。

G:
ということはサイト全体は雑誌のページをめくるような感覚でレイアウトしていったんですかね。

I:
「AKIBA PC Hotline!」に関して言うと、昔の週刊ベースのスタイルを取っているので、ああいう形になっているわけです。今は無理矢理、昔のデザインのまま日刊っぽくやってますけど、もうあれではやっていけないかなと。日刊垂れ流し方式にしてもっといっぱいニュースを増やすことにしようと思っているんですけども。

◆こんなシステムで運用してます
G:
どんなシステムで両サイトは運用されているのでしょう?

I:
今はどこともわからないようなデータセンター+複数台サーバーの構成ですが、10年前のImpress Watchの立ち上がり当時は今考えると凄いですね(笑)。今なら個人自宅サーバーみたいな感覚で。編集長自ら近くに置いてあるサーバーにWindows NT+IISを入れて、広告表示なんて「秀丸」のマクロでやろうとしてましたからね。

G:
テキストエディタ「秀丸」のマクロでランダム広告をやってたってことですか?

I:
しかも失敗してた気がしますね(笑)。そのころウェブのメディアなんてWatch以外なくて、広告配信システムっていうのもきちんとしたものはなかったんですよ。でも営業が何か広告を取ってきちゃって…。広告取ってきたのはいいけど、どうやってページ上で広告をやるんだって話になったわけです。しかも昔はサーバがIISで、全部編集部の人間が管理していたんです。その当時は技術部もできてなかったし、そのあたりのパソコンを勝手にサーバーにして運営していましたね。

G:
過去にサーバが落ちたことってあるんですか?

I:
サーバが落ちるっていうのは過去には何回かありましたね。一時期あったのが、GAME Watchでデモ用のファイルを置いたら、凄い勢いで帯域食って倒れたって事がありました。最近は帯域もサーバー能力も改善しているのでもうあんまりないですね。

◆今後の方向性について
G:
「AKIBA PC Hotline!」と「窓の杜」は今後、どういう方向に進んでいくのでしょうか。

I:
どっちも非常に悩みところで、逆に言うと面白くなるって事なんですけども。たとえば「窓の杜」に関して言うと、バイナリでファイルを配るってこと自体がトレンドとは逆行してますよね。だってWeb2.0時代ですから。たとえばExcelだってそれこそ、GoogleSpreadSheetに行きゃいいじゃんって話だ、と言われたら終わっちゃうわけですし。とすると僕はその「窓の杜」の今のスタイルを変換して、サイトで配布するというスタイル自体を捨ててしまおうかって案も出してるんですよ。いよいよそういうことも将来的にはやっていこうと思うんですよね。

G:
BitTorrentとかああいうのを考えてるんですかね、ああいうファイル共有のやつで。

I:
アイデアとしてはあるんですけど、ビジネスとしてどうするかってのが難しいので。まあ、逆に言ったらWeb2.0もサーバーでみんなアプリケーション配布されてしまうってのがあって、バイナリで配る必要はなくなるじゃないですか、きっと。すると我々もFTPのサイト持ってる意味はないから逆に言ったら全部リンク集になっちゃうわけです。だけど、うちに来たら表計算だったらGoogleSpreadSheet以外にもあるってことになり、知らなくてもうちに来ればそこから発展するわけです。
将来的な方向性としてはバイナリで配っていくやり方はソフトウェアの関係が変わっていくのならば、やはり我々も変わらなければいけないんで。どっちかっていうとパッケージ販売はなくなって、オンラインで販売されるっていうトレンドがやってくると思っていたのですけど、全然やってきませんね(苦笑)。
今までは個人のフリーとかシェアウェアを主にやってましたけど、メーカーで作ったものも関係なく全部同列に並べていこうという方針で考えていたわけです。けどメーカーさんがダウンロード販売には力を入れる様子があまりないので。そうこうしているうちに今度はWeb2.0の時代がやってきそうなので、そういうサービスを紹介するという「窓の杜」もありかもしれないですね。
あと、何か広げるとしたら「AKIBA PC Hotline!」というメディアだけでなくて、違うものを立ち上げていくかもしれません。「萌え Watch」っていうのもあるかもしれません。

次回、「妹デスクトップができまるまで」…乞うご期待。

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in インタビュー, Posted by darkhorse_log

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