インタビュー

エキサイトニュース編集部に行ってきました


GIGAZINEの今後の方向性をさらに広げるため、新しいジャンルとして「インタビュー」というのを新設しました。なぜこんな枠が生まれたのか?という詳細はまたいつかの機会に。

というわけで、第1弾は「世界びっくりニュース」で超有名なエキサイトニュース編集部です。そもそも各種ニュースサイトの実態というのを報じる記事をほとんど見たことがないので、勇気を出してインタビューしてきました。上記写真はエキサイトニュース編集部の様子です。

では、知られざるニュースサイト編集部の世界へようこそ。
◆これがエキサイトだ

エキサイトニュース編集部は東京都渋谷区恵比寿にある恵比寿ガーデンプレイスタワー内。私が以前所属していたライブドアも六本木ヒルズというちょっと観光名所じみた場所にあったので、同じような雰囲気がここもしますね。

どこから入るのか分からず、到着してしばらく迷っていたのはヒミツ


当日は連日の梅雨前線による大雨の影響で新幹線が遅れたりしたのですが、何とか時間ギリギリにエキサイトの受付に到着しました。

ネット上で見慣れたロゴが現実空間にある


受付の人に「本日の13時から予約を入れていたGIGAZINEですが…」というと、3秒ぐらいの間があり、直後に「ああ、担当者のお名前をどうぞ!」と言われたので、今回お会いするエキサイト編集部の方の名前を告げ、部屋に通され、待つことしばし。

「こんにちわ~」とやってきたのはエキサイトニュース編集部一同(の一部)。いろいろと雑談をした後、インタビューモードへ移行。さらに広報の方と「世界びっくりニュース」の企画発案者を加え、インタビュー開始。


◆「世界びっくりニュース」ができるまで

GIGAZINE(以下、Gと省略):
「早速なのですが、エキサイトの世界びっくりニュースといえば、ブロガーの間でもかなり有名ですし、非常に面白い内容が多いわけですが、あれはどういう経緯で企画が通り、採用されたのでしょう?」

エキサイトニュース編集部(以下、エと省略):
「あれはですね、海外のいろいろなニュースサイトには必ずこぼれ話とかちょっとしたニュースではないけど息抜きのニュースみたいな欄があるんですよ。その中でもロイター通信がそういうのを海外では配信していまして。いつも読んでいたのですがこれは非常に面白いな、と。それでうちでもそういうのを載せてみようということでロイターに『これください』と言ってみたわけです。するとロイターの方では翻訳しておらず、エキサイト側で翻訳してくれるならイイヨ~ということになり、それでうちがやり始めた、というわけですね」

G:
「企画として通す時とかの苦労はあったんでしょうかね?」

エ:
「いや、割とすんなり通りましたね」

G:
「普通、こういう企画はみんな思いつきますけど、本当にページビューが取れるのかとか、そういうのを気にして最終的にはつぶれてきたワケなのですが、なぜエキサイトではそんなにす~っと通ったのでしょう?」

エ:
「エキサイト自体の方針というか社風というか、とりあえずなんでもやってみるか、というのがありまして。例えばエキサイトニュースはかなり古くからRSSに対応しているのですが、これもシステムの者が『RSSってのを配信できるようにしてみたんですけど、どうっすか?』と言ったらそのまま採用されたという感じです。だから、なんでもやる段においては文句を言われたりするようなことはないですね。まぁ、とりあえずしてみて、様子を見るか、という。逆に何もしてないと文句を言われますね。だからなんでもやるんです。割と細々色々やっているのですが、あんまり注目を浴びないのがちょっと悲しいですかね」

G:
「世界びっくりニュースは開始当初から割とページビューはあったのでしょうか?それとも、徐々に人気が出てきた、という感じなのでしょうか?」

エ:
「最初から割とバババーッと人は来ましたね。やっぱりどこかにありそうでないようなものだったのがよかったのだと感じます。CNNのこぼれ話とかああいうのはロイターレベルの大きな通信社だとみんな取材の過程で見つけてくるのですが、それ単体だとあまり価値がないのでどこも放置しているのが現実なんです。だけど、ニュースとしてはああいう息抜きみたいなのを毎日コンスタントに読みたいと思っていましたので。自分の読みたいものを実現させた感じですね」

G:
「ロイターから配信されるものを一応取捨選択はしているのでしょうか?」

エ:
「これはもう翻訳してくださる人のセンスに一任してます。いちいちあれがいいとかこれがいいとかするよりも、お任せでやっておいた方がスムーズですし、支障もありませんね」

G:
「話を聞いているとかなり自由な職場ですね、面白いです。いいなぁ…」

◆エキサイトニュースの運営体制

・編集部の様子


・大体スタッフは全部で何人いるのか
エキサイト社内に常駐しているスタッフは数名。その下にライターさんや外注の方などがぞろぞろといっぱいいる感じ。

・1日のおおまかな一般的スケジュール
基本的に朝来て、一日中お仕事。みんなマイペースで淡々とお仕事をしています。

・昼食などはどうしているのか?
ニュースサイトなので編集部に誰もないという状態はいくらなんでもまずいため、みんなで一斉に昼食ということはない。各自がバラバラに昼食を買ってきて食べたり、外食したりします。食事中もネットサーフィンとか、パソコンの前でパチパチやってたりとか、割と食事中でも普通に忙しいときは忙しい。

・編集部の自慢
なんとエキサイト専用にマッサージ師が常駐するマッサージ室がある!これは人事部による粋な計らいで福利厚生充実の一環。エキサイト自体に女性社員が多く、眼精疲労や肩こりなどが多いため、社員にも好評で、職務時間中に行ってもいいという社内規定。社員にももちろん好評。

・記事作成や取材で苦労したエピソードや伝説のエピソード
特にコレと言った苦労はないが、「Excite Bit コネタ」の方で月末になって予算が尽きたので社内スタッフであわてて記事を書くことになったときはつらかったかも。あと、初期の頃はコネタの予算がほとんどなかったので、自分たちで取材して一生懸命記事を入れまくってました。

・こんな読者の方に読んでもらいたいという想定している読者層
昔から「ウーマン・エキサイト」を持っている関係上、女性ユーザーの比率がかなり高いです。そのため、さっと読めて面白いものを求めている読者に読んで欲しいですね。「Yahoo!ニュース」では拾いきれないようなニュースを提供しており、「世界びっくりニュース」のような面白い系のニュースも入れているので、ざっくばらんにニュースを楽しみたい人向けですね。

・サイト閲覧のコツ
あまり注目されないので注目して欲しいのですが、トラックバックとか、投票とか、最近では「リンクポスト」みたいにユーザーが参加できるシステム、あるいは「注目記事」などなど、Web2.0に類するシステムは大体既に入ってますね。また、「エキサイトニュースまとめ」なんかはかなり横断的に一つのニュースを見ることができるようになっていて、通信社や新聞社の記事見出しだけでなく、雑誌の見出しではどう扱われているのかを一覧で表示したり、「リンクポスト」では関連する話題がいくつポストされているか、エキサイトブログニュースではどこのブログが関連する記事を書いているか、エキサイトブログのユーザーでその話題を取り上げているのはどのブログか、外部リンクはどのようなサイトがあるのか、などがざっくりと一望できるようになってます。トラックバックは1日で500件ほど来るので、「トラックバック」コーナーで、被トラックバック数別に見るだけでも世の中の流れ、ネット上の話題の流れみたいなのを感じることができるようになってます。

・こんなシステムで運営してます
エキサイトニュースのアドレスを見れば分かると思いますが、特にニュース部門だけ別サーバということではなく、みんな同じところに入ってます。詳細はちょっと分からないですね。将来的にはできれば単体の「news.excite.co.jp」みたいにしたいです。

・今後の方針
世界びっくりニュースは主にロイターの記事なのですが、それ以外にも海外の各新聞社などで同様のを扱っているので、そういうのも入れていきたいと考えています。


次回、「エキサイトイズムのオリジナルPCバッグ製作秘話」…乞うご期待。

この記事のタイトルとURLをコピーする

in インタビュー, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.