昔ながらの囲炉裏ばたで焼く「おやき」の味を堪能できる「おやき村」に行ってきました
野沢菜や「あんこ」などの具を小麦粉を練ったもので包んでこんがりと焼いた素朴な料理が、長野を代表する郷土料理の「おやき」です。長野市内にはそんな「おやき」を昔ながらの囲炉裏(いろり)の火で焼いて食べられる「おやき村」があるということだったので、ひと口味わうべく訪れてみました。
おやき村長野分村大門店
http://www.ogawanosho.com/oyakimura-daimonten.htm
「おやき村 長野分村大門店」の所在地は、長野市大門町56-1。北陸新幹線も停車する長野駅から善光寺方面行きのバスか、市街循環バスで約5分の距離です。
善光寺へ続く中央通りに面する「信州 小川の庄 おやき村」の入り口。軒先には「縄文おやき」の看板が立てられているので、一目で見つけることができました。
扉を開けて入ると、おみやげ用のおやきなどの土産物コーナーがあり、さらに奥へ進むと……
いきなり目に飛び込んできたのが、昔ながらの大きな囲炉裏が据えられたスペース。お店の人が火ばさみでおやきを次々と焼き上げていき、囲炉裏端に座ったお客さんが、おやきに舌つづみをうっています。
薪(まき)をくべた囲炉裏の上に釣った大きな平鍋のうえで焼かれるおやき。おやきは「御焼き」と書かれることもあり、このように火で焼いて食べるのが本来の食べ方だそうです。なお、囲炉裏で焼いたおやきを食べられるのは、長野市内ではここだけとのこと。
本物の薪を使っているので、室内は煙で少しモクモク状態。とはいえ、けっして居心地の悪いものではなく、逆になんとなくホッとするような田舎を感じさせる室内となっていました。
囲炉裏の奥では、手作業でおやきを包むお店の人。このおやきがそのまま鍋に並べられていきました。「おやき村」では、自分でおやきを包んでその場で食べられる「おやきづくり体験」をすることもできます。
表面が焼きあがったおやきは、少し離れた場所の小さな火でさらに火が通されていました。
おやき村では、季節やその時の特産物にあわせていろいろなメニューのおやきが提供されています。この日は定番メニューの野沢菜、あずきに加えて、おからを使った「うの花」が並べられていました。
ということで、3つとも注文して食べてみることにしました。まず運ばれてきたのは野沢菜のおやき。おやきは1個200円(税込)で、温かいみそ汁と、そば茶がサービスされます。
ひと口パクリ。油で軽く炒められ、香ばしさを増した野沢菜がよい香りを漂わせ、小麦粉を練ったもっちりとした皮とよいバランス。大きく口を開けないと食べられないほど具がギッシリ詰まっており、食べ応えは満点です。
続いて、あずきと「うの花」もやってきました。どれも焼きたての状態で、最初は手で持てないほどアチチな状態。表面はカリカリに焼き上げられています。
「やっぱり料理はできたてが一番だな」と納得させられる味。具のギッシリつまったあずきは、ほのかな甘みに仕立てられているのでパクパクと食べきってしまいました。そしてこの時期限定の「うの花」は味付けが絶妙で、風味豊かなおからと野菜を堪能。素朴な郷土料理をおなかいっぱいになるまで味わうことができました。
あんこが詰められすぎたのか、火にかけられたことで小爆発を起こしてしまったおやきも発見。
焼きたてのおやきはその場で食べるのが一番ですが、パックに入れて持ち帰ることも可能。保存料が入っていないので日持ちはしませんが、冷めてもレンジでチンすればできたてに近い状態で食べることができます。
お店のおばさんによると、「おやき村」を訪れるベストなタイミングはお昼頃から14時頃のあいだとのこと。その時間にお店をのぞくと、上記のような囲炉裏でおやきを焼く様子を体験できるのでオススメです。
「おやき村 長野分村大門店」は、複数の店舗が集まった「ぱてぃお大門」の一角にあるお店。ぱてぃお大門には白壁に包まれた中庭があり、トイレを利用する事もできるので、観光の休憩に訪れてみるのもよさそうでした。
中庭から直接お店に入ることもできるようになっていました。
囲炉裏で焼いた「おやき」を食べられるおやき村は、長野市内から約20km離れた場所にも、昔ながらの農家を改築したさらに本格的な施設があるとのこと。さらにいろいろと田舎の味を楽しむことができるとのことなので、少し足を伸ばしてレンタカーなどで訪れてみるのもよさそうです。
おやき村の紹介
http://www.ogawanosho.com/oyakimura.htm
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