試食

うどんなのに細長くない「耳うどん」と大根の食感が小気味よい「大根そば」をご当地の栃木県で食べてきました


練った小麦粉を細長く切って食べるうどんは言わずとしれた日本の代表的な料理の1つですが、埼玉県鴻巣市にある「川幅うどん」や群馬県桐生市の「ひもかわうどん」など、日本の各地には細長くないうどんがいくつも存在しています。

そんな個性あるうどんに負けずとも劣らない「耳うどん」なるものが栃木県佐野市にはあるという話しを聞いたので、いったいどんなうどんなのか食べに行ってみることにしました。

野村屋本店【栃木県佐野市:郷土食/耳うどん/そば】
http://www.mimiudon.com/

耳うどんを食べることができるという野村屋本店に到着。


お店の場所は栃木県佐野市のこのあたり。JR両毛線と東武佐野線の佐野駅からほど近い場所に立地しています。


店頭では大きく「耳うどん」と書かれた看板が回っています。


そして、看板とのれんには「耳うどん」と並んで「大根そば」という文字も。ここではざるそばに大根をのせた料理も名物なのだそうです。


お店は25名ほどでいっぱいになる感じの広さで、座敷とテーブルの両方がありました。


メニューをめくっていると、耳うどんのページを発見。お目当ての耳うどんもありますが、今回は大根そばとのセット「佐野名物セット」(税込1100円)を食べてみます。


耳うどんの解説を読みつつ、到着を待ちます。耳うどんとは、昔から1年を無事息災に過ごすために食べられていたという郷土料理とのこと。悪魔の耳を食べてしまえば悪魔に声を聞かれなくなる、あるいはご近所の悪口が相手に聞こえなくなる、などの言い伝えがあるそうです。


ほどなくして佐野名物セットが到着。大根そば用のつゆ、だいこんそば、耳うどん、そしてそば湯が運ばれてきました。


耳うどんは関東風の濃い「だし」が特徴的で、鼻を近づけると、ゆずとしいたけのおいしそうな香りがしてきます。


なにはともあれ、耳うどんを持ち上げてみると、まさに耳たぶのような形をした形状にビックリ。平らなうどん生地を折って重ね合わせて耳たぶのような形を作っているようです。


ズズッ……ではなくガブッとひと口。食感はうどんというよりも「すいとん」に近く、温かいだんごを食べているような感覚です。だしとしょうゆ、ゆず、しいたけなど、いろんな風味が混ざったつゆがよく染みこんでおり、とても風味豊かなうどんになっています。


しょうゆが利いてゆずとしいたけの風味豊かなつゆは、まさにうどんのそれと言えるものでした。


つゆの中には玉子焼きやかまぼこ、かにかま、わかめなどと一緒に鶏肉が入っており、これらもつゆのうまみに力を添えているようです。


もう一つの「名物」、大根そばを食べてみます。こちらは「そば」そのものの細いそばの上に、細く刻まれた大根が載っています。感じとしては、さしみの「つま」のようなもの。


大根をのせたままそばをつゆにつけ、ズズッ。ざるそばの味に大根のシャキシャキした心地よい食感がプラスされて、こちらも新鮮な食感。食材が1つ加わるだけで新しい味ができあがったようで、見た目も味も楽しめる一品でした。今回食べた大根は少し辛みを感じるものでおいしかったのですが、甘みのある大根だとまた違った味になりそうだと感じました。


最後にそば湯でつゆを割っていただきました。


耳うどんと大根そばは、見た目の印象もさることながら、素朴な味わいがいかにも「郷土料理」らしさを感じさせるもので、どこか懐かしいような思いに駆られる料理でした。

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in 試食, Posted by darkhorse_log

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