PCメーカーが中国の成長中メモリメーカー・CXMTのメモリを使い始める、Appleもテストを行うがアメリカの規制によりApple向けのカスタムチップを製造できずピンチに

アメリカの国防総省は中国のテクノロジー企業など300社以上を「中国人民解放軍を支援する企業のリスト」に追加し、政府の承認なしに製品やソフトウェアの輸出入を禁止しています。Appleは世界的なメモリ不足を改善するため、DRAMの世界第4位メーカーに成長している中国の半導体メーカー・ChangXin Memory Technologies(CXMT)のメモリチップをテストしていると報じられていますが、国防総省の規制により、Apple用のカスタムチップを製造するための発注が行えていない可能性が指摘されています。
Apple Tests Chinese Memory Chips as Supply Squeeze Bites - WSJ
https://www.wsj.com/tech/apple-tests-chinese-memory-chips-as-supply-squeeze-bites-d292bb97
HP, Asus and Acer begin using CXMT chips amid memory shortage - Nikkei Asia
https://asia.nikkei.com/business/china-tech/hp-asus-and-acer-begin-using-cxmt-chips-amid-memory-shortage
Apple's Favorite Bullying Tactic Just Died in China. It Could Cost You Hundreds on Your Next iPhone.
https://www.barchart.com/story/news/3746480/apple-s-favorite-bullying-tactic-just-died-in-china-it-could-cost-you-hundreds-on-your-next-iphone
アメリカ政府は2024年12月2日に、半導体開発に不可欠な24種類のチップ製造装置と3つのカテゴリーのソフトウェアについて、中国に対する輸出禁止措置を課すと同時に、140社の中国企業をアメリカ政府の承認なしにアメリカの技術を含む製品やツールにアクセスすることを禁じるブラックリスト「1260H条リスト」に追加しました。このブラックリストには当初、中国のDRAM製造大手であるCXMTが含まれておらず、その裏には日本による圧力があったとも報じられていました。しかし、2026年6月8日には1260H条リストに188社が追加され、CXMTも新たに規制対象となりました。
これに対しAppleは、世界的なメモリ供給不足に対処するため、1260H条リストに追加されたCXMTとの取引をトランプ政権に求めました。実際に2026年6月にはCXMTがPC用DDR5メモリモジュールをテスト中であることが報じられており、メモリモジュールのほとんどが「Samsung」「SK hynix」「Micron」の3社によって製造されている状況からCXMTの参入によってメモリ市場に変化が起きることが期待されています。
Appleは高騰するメモリ価格に対処するためアメリカ政府がブラックリストに載せている中国企業のCXMTからメモリを購入する許可をトランプ政権に求めている - GIGAZINE

その後2026年7月には、AppleがCXMTのDRAMチップを中国市場向け端末に採用できるかどうかテストしていることが報じられました。量産採用の前段階で行われる技術的な認定作業に当たるとみられ、AppleがCXMT製チップの商用利用を決定したわけではありませんが、政治的な承認が得られた場合にすぐ供給網へ組み込めるよう準備している可能性があります。
Appleが中国半導体メーカーCXMTのメモリチップをテスト中、アメリカ政府に利用容認を働きかけか - GIGAZINE

しかし、このテストもアメリカ政府の規制によって十分に行えていない可能性が指摘されています。ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、Appleは性能を最大限に引き出すために自社製品に合わせて部品をカスタマイズすることが多いですが、連邦規則によりアメリカ企業はCXMTへの技術移転を禁じられており、これにはAppleが使用したい特殊チップの製造における技術的な詳細や製品仕様に関するあらゆる情報伝達も含まれるとのこと。この制限により、AppleはCXMTから特注チップを発注することが事実上不可能になっているそうです。
業界アナリストは、CXMTの技術は依然として海外の競合他社に劣っており、その理由として、同社が最先端のチップ製造装置を利用できないことを挙げています。そのため、カスタムチップ製造のための情報伝達が行えず、標準的なCXMT製メモリチップを使用する場合、Appleは製品の一部を再設計する必要に迫られる可能性があります。
また、Appleはメモリ高騰を受けて2026年6月にMacやiPadなど複数のハードウェア製品を一斉に値上げしましたが、この値上げにはAppleが従来行っていた戦略が関係していると指摘されています。Appleは従来「複数のメモリメーカーと交渉し、より安価なサプライヤーを利用する」という戦略で調達していたところ、メモリ需要の増加とアメリカ政府の規制により国内企業のMicronが優位になったため、以前のような戦略が行えなくなりました。同時に、「MicronもAppleの過去の行動を批判することをためらっていない」とビジネス情報を発信するbarchartは述べています。
そのためAppleはメモリ供給先を増やすことを希望しているとみられますが、barchartの報道によると、CXMTはAppleからの価格引き下げ提案を拒否し、SK HynixとSamsungが提示した価格と同等かそれよりも高い価格を提示したとのこと。そのため、中国からメモリを購入することで製品価格を抑えるAppleの計画は、政府の承認を待たずに成り立たなくなった可能性が指摘されています。
一方で、ノートパソコンメーカーであるアメリカのHPと台湾のAcerおよびASUSは、アメリカ以外で販売するデバイスにCXMT製のメモリチップの使用を開始しています。Nikkei Asiaが関係者から聞き取りした内容によると、CXMTは生産能力の大部分をHuaweiなどの中国顧客向けに優先的に供給しているため、CXMT製チップの使用量とそれを採用したノートパソコンの機種数は2026年7月時点では非常に限られているとのこと。また、PCメーカー各社は世界市場の90%以上を占めている三大メモリチップメーカーである「Samsung」「SK hynix」「Micron」との関係を意識して、CXMTチップの使用に関して慎重な姿勢をとっているそうです。

それでも前例のないメモリ不足の中で、多くの大手PCメーカーが2026年半ば頃にCXMTのDRAMチップの認証プロセスを完了し、ノートパソコンに限定的に使用し始めていると複数の関係者が明かしています。
Nikkei Asiaからのコメントの要請に対しAcerは、「当社は仕入先を公表していませんが、部品価格の変動に対応するため、複数のグローバルメーカーやサプライヤーと緊密に連絡を取り合い、業務を柔軟に調整しています。また、複数のメーカーやサプライヤーと協力して、サプライチェーンの回復力を強化しています」と回答しました。HPはコメントを控え、ASUSは回答していません。
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in ハードウェア, Posted by log1e_dh
You can read the machine translated English article PC manufacturers are starting to use mem….





