Ghostty開発者が新会社「Superlogical」を始動、人間とAIの作業を統合するターミナル基盤を構築へ

HashiCorp共同創業者でターミナルエミュレーター「Ghostty」の開発者でもあるミッチェル・ハシモト氏が、新会社「Superlogical」の設立を発表しました。Superlogicalは、複数のターミナルでの作業を長期間維持・共有できる新しいターミナルマルチプレクサーの開発から事業を開始し、将来的には人間やAIエージェントが行うさまざまなソフトウェア作業を統合する基盤の構築を目指します。
Superlogical – Mitchell Hashimoto
https://mitchellh.com/writing/superlogical
Superlogical
https://www.superlogical.com/
ハシモト氏は2023年、11年間にわたって経営に携わったHashiCorpを退社しました。その後は主に子育てや慈善活動に取り組みながら、技術記事の執筆やソフトウェア開発を続けてきたとのこと。この期間にハシモト氏が特に力を注いだのが、高速なクロスプラットフォーム対応ターミナルエミュレーターのGhosttyです。Ghosttyは当初公開される予定のない個人プロジェクトとして始まりましたが、記事作成時点では毎日数百万人が利用し、約12人のコアメンテナーや約50人の翻訳担当者、コミュニティモデレーターが参加する大規模なオープンソースプロジェクトに成長しています。
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ハシモト氏にはGhosttyを商用化する考えはなく、2025年にはプロジェクト全体をアメリカ連邦政府に認定された非営利団体へ寄付しました。これにより、Ghosttyは公共の利益に役立つオープンなソフトウェア基盤として維持されています。また、その使命や運営体制、ライセンス、技術的な目標、開発ロードマップはSuperlogicalの設立によって変更されないとハシモト氏は説明しています。
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また、ハシモト氏はGhosttyでGitHubへの依存を減らす方針を示しており、プロジェクトの運営やコミュニティ管理を特定の営利企業のサービスに任せることの問題も提起してきました。一方で、Ghosttyから切り出されたMITライセンスの再利用可能なライブラリ「libghostty」は、誰でも利用できる公共の構成要素として提供されています。
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ハシモト氏はGhosttyの開発を続ける中で、ターミナルそのものだけでなく、その周囲にある開発作業の仕組みに関心を持つようになったと述べています。ローカルPCやリモートサーバー、サンドボックス、各種サービス、本番環境にまたがる作業を、人間だけでなくCIやバックグラウンドプロセス、複数のAIエージェントが並行して実行するようになった一方、それらを扱うツールは分断されたままです。
例えば、人間が対話的に使うツールは画面の前に利用者がいることを前提としていますが、自動化された処理はジョブやログの中に埋もれ、本番環境に移れば別の管理システムやアクセス制御が必要になります。Superlogicalは、AIの普及によってこの分断の問題がより目立ち、コストも増大したものの、問題自体はシステム管理や継続的インテグレーション、リモート開発などで数十年前から存在していたと指摘しています。
Superlogicalが不足していると考えているのは、個々の作業を中心に据えた永続的なセッションです。このセッションは複数のアプリケーションや実行環境をまたいで維持され、必要な文脈や構造化データ、操作機能、作業履歴を備えながら、ソフトウェアから自動操作でき、人間からも内容を確認・制御できるものになると説明されています。
その第一歩として開発されるのが、複数のターミナルを1つの長期間維持されるセッション内で整理するターミナルマルチプレクサーです。アプリを閉じた後や別のデバイスから接続した場合でも作業を中断した場所から再開でき、ウェブブラウザやmacOS・iOS向けのネイティブアプリからのアクセス、他の利用者とのライブセッション共有にも最初から対応する予定です。
Superlogicalは既存のターミナルマルチプレクサーで不満が生じやすいスクロールバックやテキスト選択、スクロールなどについても、OSやアプリの標準的な操作感に沿って動作するよう改善するとしています。また、各機能を組み合わせ可能な構造にし、将来的には本番環境でも安全に運用できるシステムへ発展させる計画です。

Superlogicalの製品はGhosttyと同じものではありませんが、一般公開されているlibghosttyのMITライセンス部分のコンポーネントを使用します。共通して利用できるターミナル関連の改良はlibghostty側にも還元し、Superlogical以外のlibghostty利用者も恩恵を受けられるようにする方針となっています。
Superlogicalの共同創業者にはハシモト氏のほか、HashiCorpでエンジニアリング担当副社長などを務めたジャック・パークス氏、PoolsideやVercelでデザイン部門を率いたアラスデア・モンク氏、PoolsideやHerokuなどで開発者向け製品を手がけたヘクター・シンプソン氏が参加しています。同社にはNotable CapitalやAmplify Partnersに加え、Boxのアーロン・レヴィ氏、Stripeのパトリック・コリソン氏、Shopifyのトビ・リュトケ氏なども出資しています。
ハシモト氏は、ターミナルマルチプレクサーはSuperlogicalの構想全体の出発点にすぎないと説明。ターミナルは人間の開発者やAIエージェント、各種ツール、インフラをつなぐ共通の接点であるため、まずはターミナル上の作業を統合し、そこから対話的な作業、自動処理、本番環境での運用を同じ基盤で扱えるシステムへ拡張していく考えを示しました。
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in AI, ソフトウェア, Posted by log1i_yk
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