「Firefox 153」正式版リリース、ウェブページのQRコード生成やPDF結合に対応

ウェブブラウザ「Firefox 153」の正式版が公開されました。閲覧中のウェブページをQRコードに変換したり、Firefox内蔵のPDFエディタで複数のPDFを結合したりできるようになっています。このほか、WindowsでのHDR動画再生、ウェブページ上の色を取得するクイックアクション、位置情報へのアクセスを示すアイコンを赤色で強調表示する機能なども追加されました。
Firefox 153.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.firefox.com/en-US/firefox/153.0/releasenotes/
Firefox 153 release notes for developers (Stable) - Mozilla | MDN
https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Mozilla/Firefox/Releases/153
◆WindowsでHDR動画を再生可能に
Windows版FirefoxでHDR動画を再生できるようになりました。利用するにはWindowsの「設定」から「システム」→「ディスプレイ」→「HDR」を開き、ディスプレイのHDRモードを有効にする必要があります。

なお、「HDRビデオストリーミング」のみに対応するノートPCのディスプレイは記事作成時点では非対応です。また、スマートフォンで特定の向きで撮影された動画の一部はHDR動画として表示されない場合があります。
◆閲覧中のページからQRコードを生成可能に
開いているタブを右クリックして共有メニューからQRコードの生成を選ぶと、閲覧中のページのURLを埋め込んだQRコードを作成できます。生成されたQRコードは画像として保存できるほか、クリップボードにコピーすることも可能。PCで開いているページをスマートフォンに送ったり、ポスターや招待状などの印刷物にウェブサイトへのリンクを掲載したりする際に便利です。

◆PDF同士の結合や画像ページの追加に対応
Firefoxに内蔵されているPDFエディタが強化されました。PDFを表示している際に別のPDFファイルをPDFサイドバーへドラッグ&ドロップすることで、複数のPDFを1つに結合できます。また、画像ファイルをPDFの新しいページとして追加することも可能になっています。
◆アドレスバーからカラーピッカーを起動可能に
アドレスバーに「pick color」「color picker」「eyedropper」のいずれかを入力すると「Pick a color」というクイックアクションが表示されるようになりました。

クイックアクションを実行すると、ウェブページ上の任意の位置から色を取得してカラーコードをコピーできます。

◆位置情報へのアクセスを赤色のアイコンで警告
ウェブサイトがユーザーの位置情報へアクセスしている間、アドレスバーの位置情報アイコンが赤色で表示されるようになりました。これまで位置情報アイコンが表示されなかった検索結果ページでも、ウェブサイトが位置情報を利用している場合にはアイコンが表示されます。

◆「Smart Window」で利用するAIモデルを選択可能に
AIアシスタントを組み込んだ「Smart Window」では、アシスタントの画面から利用可能なAIモデルを確認し、用途に応じて選択できるようになりました。また、Smart Windowの新しいタブに通常のFirefoxと同様のアドレスバーが追加され、ウェブサイトのURL入力やウェブ検索を行えるようになっています。
Smart Windowは段階的に展開されるとのこと。編集部員のPCではまだ利用できない状態でした。
◆Firefox LabsからJPEG XLを試用可能に
アドレスバーに「labs」または「experiment」と入力すると、実験的な機能を管理する「Firefox Labs」を開くクイックアクションが表示されるようになりました。Firefox Labsでは新しい画像形式「JPEG XL」の実験的なサポートを有効にできます。

◆拡張機能によるローカルファイルへのアクセスを制限
拡張機能は、初期状態ではPC内のローカルファイルへアクセスできなくなりました。従来は「すべてのウェブサイトのデータへのアクセス」に含まれていましたが、Firefox 153では「コンピューター上のローカルファイルへのアクセス」という独立した権限として管理されます。
ローカルファイルへのアクセスは既にインストール済みの拡張機能を含めてデフォルトで無効化され、ユーザーが必要な拡張機能にだけ個別に許可できます。
◆ローカルネットワークへのアクセス時に許可が必要に
「ローカルネットワークアクセス」の制限が全ユーザーを対象にデフォルトで有効化されました。これにより、ウェブサイトが同じネットワーク上にあるプリンターやルーター、スマート家電などの機器、またはPC上で動作しているアプリやサービスへ接続する場合、事前にユーザーへ許可を求める必要があります。
◆その他の更新
・「コンテナー」機能では、仕事、買い物、個人利用、銀行などの用途ごとにログイン状態を分離し、Cookieや広告トラッキングを各コンテナー内に隔離可能
・Apple製キーボードのシステム共通フルスクリーン操作「Globe+F」をサポート
・EUのeIDAS規則に基づく適格ウェブサイト認証証明書「QWAC」の検証と表示に対応
・オーバーレイが表示される動画でも、右クリックメニューから動画関連の操作へアクセスしやすくなるよう改善
・設定画面から旧式のCookie設定を削除し、該当する設定を使っているユーザーに標準の「クロスサイトCookieを分離」への移行を推奨
◆開発者向けの主な更新
・開発者ツールのオプションに「Local Mode」を追加し、ローカルディレクトリを独自のオリジンとして読み込み可能に。file://では動作しないAPIもローカルウェブサーバーを起動せずにテスト可能
・アクセシビリティインスペクターで見出し要素の見出しレベルも確認可能に
・非標準の疑似要素「::-webkit-scrollbar」の一部をウェブ互換性向上のためにサポート。ただし色や角丸などの完全なスタイル指定には非対応
・alignment-baselineで「alphabetic」「ideographic」「central」「mathematical」「hanging」をサポート
・仕様が更新された「popover=hint」をサポート
・CSSのcircle()関数とellipse()関数で「closest-corner」と「farthest-corner」をサポート
・JavaScriptのエラースタックの最大深度を指定する「Error.stackTraceLimit」をサポート
・「with { type: "text" }」を用いてテキストファイルを文字列としてインポートするテキストモジュールをサポート
・デスクトップ版でPicture-in-Picture APIをサポート
・地域ごとの週の開始日、週末、テキストの方向、時刻表記などを取得できるIntl.Localeの関連機能をサポート
・MediaCapabilities.decodingInfo()およびencodingInfo()で「webrtc」設定タイプをサポート
・WebAssemblyモジュールとPromiseベースの非同期JavaScript APIを連携させる「JavaScript Promise Integration」を有効化
・HTTP圧縮辞書を段階的に有効化し、対応サイトのネットワーク転送量を削減
また、Firefox 153には複数のセキュリティバグフィックスが含まれています。
なお、次期メジャー版となる「Firefox 154」は現地時間の2026年8月18日(火)にリリース予定です。
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