長いネイルでもスマホが操作しやすい「スマホタッチ対応の透明マニキュア」が開発される

爪を伸ばしていたり長めのネイルチップを着けていたりすると、スマートフォンを操作しようとしても爪が当たってしまい、スクリーンが反応してくれないことがあります。この問題を解決するため、アメリカの研究チームが「爪がスマートフォンのタッチに反応するようになるマニキュア」を開発しました。
Modification of nail polish formulations for conductivity to operate capacitive touchscreens | Poster Board #943 - American Chemical Society
https://acs.digitellinc.com/p/s/modification-of-nail-polish-formulations-for-conductivity-to-operate-capacitive-touchscreens-poster-board-943-647397
An end to the battle between touchscreens and long fingernails is on the horizon - American Chemical Society
https://www.acs.org/pressroom/presspacs/2026/march/end-to-the-battle-between-touchscreens-and-long-fingernails.html
Chemistry student develops clear polish that turns your fingernail into a touch-screen stylus | Live Science
https://www.livescience.com/chemistry/chemistry-student-develops-clear-polish-that-turns-your-fingernail-into-a-touch-screen-stylus
ルイジアナ州のセンテナリー・カレッジの学部生であるマナシ・デサイ氏は、化粧品科学に興味を持っており、指導教官であるジョシュア・ローレンス氏の下で適切な研究テーマを探していました。
ある日、採血技師が長い爪でスマートフォンの操作に苦戦しているのを見たデサイ氏は、タッチスクリーン対応の爪があったら便利かどうか尋ねました。すると技師は「ぜひお願いします!」と力強く答えたそうで、デサイ氏は「長い爪やネイルチップをタッチスクリーン対応にするマニキュア」の研究を始めたとのこと。
現代のスマートフォンやタブレットに搭載されているスクリーンの多くは、導電性のある指がスクリーンに触れた時の静電容量の変化を利用し、タッチ位置を認識する静電容量方式タッチパネルと呼ばれる仕組みで動作しています。そのため、導電性のない爪や消しゴムといった素材でスクリーンをタップしても、静電容量は変化しないのでタッチが検出されません。
これまで、タッチスクリーン対応マニキュアを開発してきた他の研究者たちは、導電性のカーボンナノチューブや金属粒子をマニキュアに配合することで、導電性を持たせようとしてきました。しかし、これらの物質は吸入すると危険なほか、添加物によってマニキュアの色が制限されてしまうという課題がありました。そこでデサイ氏らは、透明で使用者や製造業者にとって無毒なマニキュアの開発を目指して研究を進めました。
実際にデサイ氏らが開発した「爪をタッチスクリーン対応にするマニキュア」がどんなものかは、以下の動画を見るとわかります。
A chemist wanted her nail polish to work on a touchscreen | Headline Science - YouTube

ピンセットでつままれているのが、デサイ氏らが開発したマニキュアの塊です。

マニキュアの塊で画面をなぞると、まるで指でスワイプやタップをした時のようにスマートフォンを操作できました。

デサイ氏は開発にあたり、市販の透明マニキュア13種と添加剤50種を組み合わせて試行錯誤し、爪に導電性を持たせる最適な組み合わせを探しました。

その結果、タウリンとエタノールアミンの組み合わせが最も有望であることがわかりました。

新しく開発されたマニキュアは導電性を持たせるために金属添加剤を加えるのではなく、酸と塩基の化学反応を使用して作用すると考えられています。ローレンス氏は科学系メディアのLive Scienceに送ったメールで、「私たちが開発している素材は、酸性基から塩基性基へプロトンが移動することで作用すると考えられます」「マニキュアの表面において、酸性基と塩基性基の間でプロトン交換が起こっており、これが皮膚におけるイオンの移動と同じ役割を果たしていると考えられます」と述べました。

なお、デサイ氏らが開発したマニキュアは数時間~数日ほどしか効果が持続せず、エタノールアミンには毒性があるといった問題もあります。また、考案した最も毒性が低い配合では、ざらざらして斑点が入ったような仕上がりになるとのことで、ファッション性が劣るといった課題もあるとのこと。
デサイ氏らはこの研究に関して仮特許を出願した上で、最も性能の良い組み合わせを見つけるためのテストを継続しています。ローレンス氏は、「私たちはうまくいかないものを見つけるという、骨の折れる作業に取り組んでいます。それを十分に長く続けていれば、やがてうまくいくものが見つかります」とコメントしました。
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