「ワインのレビュー」から性格の傾向を推定するとアルコール度数の好みが見えてくるという研究結果

ワインを選ぶとき、人は味や香りだけでなく「自分でも気づきにくい性格の傾向」に沿った選び方をしている可能性があるとする研究結果が報告されました。
From Personality to Pour: How Consumer Traits Shape Wine Preferences and Alcohol Choices - Wang - Journal of Personality - Wiley Online Library
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jopy.70034
An AI analyzed wine reviews and found a surprising link to personality
https://www.psypost.org/an-ai-analyzed-wine-reviews-and-found-a-surprising-link-to-personality/

中国の北京師範大学・香港浸会大学連合国際学院のシー・ワン氏らの研究チームは、人間の性格を神経症傾向・誠実性・外向性・協調性・開放性の5つの要素に分ける「ビッグファイブ」の枠組みを前提として、ワインマーケティングの研究では十分に検討されてこなかった性格特性とワインのアルコール度数の好みの関係を調べるために今回の研究を行いました。
研究チームはアルコール度数を「酔いやすさ」だけでなく「口当たり」や、「口に含んだときの重さ・厚み」といった飲用体験とも結びつく指標として扱い、レビュー文から推定できる性格の傾向がアルコール度数の選択と関連するかどうかを調べました。
この研究を進めるにあたって研究チームはECサイトのワインのページに投稿された9917件のレビューを分析しました。まずレビューの書き方や言葉の使い方の特徴からAIモデルで書き手のビッグファイブ傾向を推定し、推定した性格特性とレビュー対象のワインのアルコール度数にどのような関係があるかを統計的に検証したとしています。

なお、研究チームはあらかじめ「文章」と「性格スコア」の対応が分かっている別のデータで文章表現と性格の傾向の結びつきをAIに学習させ、その学習結果をワインのレビューの分析に当てはめたとのことです。
その上で研究チームはレビュー文から推定されたビッグファイブの各特性がアルコール度数とどう関連するかを検証しました。結果として、開放性と協調性が高い人ほどアルコール度数が高いワインを選ぶ傾向が見られ、外向性と神経症傾向が高い人ほどアルコール度数が低いワインを選ぶ傾向が見られたと研究チームは報告しています。一方で誠実性はアルコール度数との有意な関連が見られなかったそうです。
この結果について心理学系メディアのPsyPostは「開放性が高い人は刺激や複雑さを求めやすくアルコール度数が高いワインに惹かれる可能性があり、外向性が高い人は社交の場を長く楽しむためアルコール度数が低いワインを選ぶ可能性がある。協調性の高い人は相手に好まれやすい選択をするため度数の高いワインを選び、神経症傾向の高い人は強い酔いによる不快感を避けるために度数の低いワインを選ぶのではないか」と解釈しています。
研究チームは今回の結果が消費者の行動を理解する助けになるとした上で「ECサイトやアプリでの利用者ごとのおすすめ表示やマーケティング施策に応用できる可能性がある」と主張。さらに、レビューのようなユーザーが自然に残した文章情報を手がかりに嗜好を推定できれば、明示的なアンケートに頼らずにユーザーへの提案を最適化できる可能性があるという考え方を示しています。
研究チームはこの研究の限界として「オンラインでワインのレビューを書く層がワインの消費者全体を代表しているとは限らない」という点を挙げています。また、性格特性は質問紙で直接測定したものではなく文章から推定した値であるため、推定の精度やワインのレビューという特定の文脈で書かれた文章が性格をどの程度反映しているのかについては解釈の余地が残るとのことです。
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