「爪を噛む」「皮をめくる」といった自傷行為は生存本能から生じているとの指摘

不安を感じたときに爪をかんだり、髪の毛を抜いたりする自傷行為は人間の行動においてしばしば見られるものです。このような行為について、専門家は「もっと大きな危害に悩まされないよう事前にやっておく脳の防衛反応だ」と指摘しています。
Why nail-biting, procrastination and other self-sabotaging behaviors are rooted in survival instincts
https://medicalxpress.com/news/2025-12-procrastination-sabotaging-behaviors-rooted-survival.html

臨床心理学者のチャーリー・ヘリオット=メイトランド氏は、「私たちの脳は生存のための機械です。幸福感を味わうためではなく、生存を維持するためにプログラムされています。予測しやすい世界で存在することを必要とし、驚きを好まず、不意を突かれることを望まないのです」と説明しています。
こうした保護の機構が作動すると、脳は「自分で制御できる脅威へ対処する方が、制御できない未知の脅威に対処するよりも好ましい」と考え、自らに害を及ぼすのだそうです。

このような自己破壊的な行動には、自傷行為だけでなく「先延ばし」「完璧主義」「悲観主義」といった思想・行動も含まれます。先延ばしは目の前にある課題から注意をそらして自分を守ることにつながり、完璧主義は過度の集中と細部へのこだわりを見せることで失敗を回避することにつながるという利点があります。
また、自分の行動を省みることで主体性を持ち、自分の思想・行動を制御する感覚を得られる自己批判も自己破壊的行動の一種だそうです。
メイトランド氏は「人間の脳はあらゆる場所の危険を見つけるように働き、たとえ脅威が存在しなくてもそれを感知するように進化してきました。これは、私たちに防御反応を引き起こすためです。私たちは皆、非常に敏感な脅威検知・対応システムを受け継いでいるのです。脅威や危険に晒されること自体が十分悪いのに、人間にとって最も悪いのは『予測不可能な脅威』に晒されることです。脳はこれを許容できず、もっと簡単に制御できる自ら作り出した脅威に慣れ親しむことを選ぶのです」と述べました。

こうした行動が有益でないことを認識できたとしても、単に行動をやめるのではなく、まずその行動が持つ保護機能を理解する必要があるとメイトランド氏は助言しています。いわく、根底にある傷を癒やすには「恐怖を感じる状況にあっても安全だと思えるようにすること」と「満たされず、否定され、無視されたと感じる感情を悼むこと」が重要だとのこと。
メイトランド氏は「自己破壊的行動は、何か大きなもの、傷ついたもの、痛みを伴うものを守っているのです。改善するための効果的な方法は根底にある感情的な痛みを処理することですが、困難で時間がかかります。これらの行動と戦う必要はありませんが、かといって甘やかして放置し、人生を支配・支配・破壊させ続けるわけにもいかないのです。自己破壊的行動の進化的な基盤を理解することで、その行動が果たす保護機能を認識しつつ、引き起こした害に対処する機会が得られるのではないでしょうか」と述べました。
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in メモ, Posted by log1p_kr
You can read the machine translated English article It is pointed out that self-harming beha….







