ネットサービス

地面に落ちた雨粒が「砂玉」に変化して土壌を削り取る様子とは?


空から降ってくる雨粒は、地面に接触するときに微弱ながらも衝撃を与え、土壌に影響を与えます。新たな研究で、雨粒が砂をまとって斜面を転がり落ちることで、最初の衝突よりも大きな影響を与える可能性が示唆されました。

Sandball genesis from raindrops | PNAS
https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2519392122

Raindrops form 'sandballs' as they roll downhill, contributing more to erosion than previously thought
https://phys.org/news/2025-12-raindrops-sandballs-downhill-contributing-erosion.html

ペンシルバニア大学のベルティル・トロテット氏らは、雨粒が砂地に落ちる様子を観察し、雨粒が斜面を転がり落ちる過程で砂をまとい始めることに気づきました。この発見をきっかけにトロテット氏らはカメラで現象を記録し、実験室での再現を試みました。


実験室では乾燥したケイ砂で覆われた長さ1.2メートル・傾斜角30°の床を設置し、スローモーションカメラで水滴を落とす様子を確認しました。

研究者らは、砂を巻き込んだ水滴が2つの異なる形状に変化することを発見します。水滴が地表に衝突した後に不安定になると「ピーナッツ」のような形に変形し、斜面を転がり落ちる際に回転しながら一度に数粒ずつ粒子を拾い上げるようになりますが、水滴が安定を保ったままであれば非常に多くの粒子を拾い上げ、ぎっしり詰まったボール状になりました。ボール状の水滴が加速し続けると「ドーナツ」のような形状になり、最終的に砕け散ります。


以下が、2種類の砂玉を捉えた映像です。

雨粒から生まれた「ピーナッツ型」と「ドーナツ型」の砂玉 - YouTube


ドーナツ状の玉は表面だけでなく内部のわっかにも砂を吸着させるため、より高密度で不透明な外観となります。トロテット氏らはこうした形状の出現を「予想外」と表現し、「初期の段階では、雨粒は速度と砂の巻き込み率を急速に増加させます。遠心力が増すにつれて転がる雨粒は変容を遂げ、球形が不安定化し、砂玉が形成されます」と指摘。形状変化により、雨粒は変化前の最大10倍の土壌を運搬できると述べました。


雨粒という小さな形状でも、数が増えれば水害による土壌の流出へと発展します。こうした被害を予測するために土壌浸食モデルを構築してシミュレートすることがあるのですが、トロテット氏らの研究はこうしたモデルを改善するのに役立ちます。

トロテット氏らは「私たちの研究は、個々の雨粒が堆積物の媒介者であり、地球表面を形作る彫刻家としての力を持っていることを明らかにするものです」と記しました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「砂の雨が降る惑星」をNASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が発見 - GIGAZINE

雨が降った後だけ現れる古代人の足跡「ゴーストトラック」が発見される - GIGAZINE

「音速超えの風速」や「メタンの雨」など太陽系に存在する異様な「天気」7つ - GIGAZINE

雨が降った時にふと感じる独特の匂いの正体は一体何なのか? - GIGAZINE

in 動画,   サイエンス, Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article How do raindrops that fall to the ground….