モグラは地下で何をしているのか?

地上を歩いている人間が気付かないうちに、足元の地下ではモグラがトンネル網を掘り進めています。The Nature Networkはモグラの地下生活について「予想以上に複雑で興味深い世界がある」としてその行動をまとめました。
The Secret Life Of Moles: What They’re Really Up To Underground – The Nature Network
https://thenaturenetwork.co.uk/the-secret-life-of-moles-what-theyre-really-up-to-underground/
モグラが作るトンネルは行き当たりばったりの穴ではありません。寝床・食料保管・排泄・育児といった用途ごとに区画が分かれており、複数の階層や通路でつながる計画されたコミュニティのような構造になっているとのこと。数エーカーもの規模におよぶ場合もあるそうです。
また、すべてのトンネルが同じ役割を持つのではなく機能が分担されています。幹線となるメイントンネルは移動のための高速道路のように機能し、細い枝道は捕まえた獲物を食べる場所として使われるとのこと。

◆トンネルを掘り、狩りをしている
モグラは強い前足と肩で土の中を泳ぐように掘り進み、1時間で18フィート(約5.5メートル)のトンネルを掘ることができます。条件が整えば1日で150フィート(約46メートル)の新しいトンネルを作ることもあるとのこと。
視覚は明暗が識別できる程度の弱さで、代わりに触覚と振動検知で周囲を把握します。また、鼻先には10万本以上の神経線維があり、The Nature Networkは「人間の手の6倍に相当する」としています。モグラはこうした感覚により土の中の小さな振動を捉え、完全な暗闇であっても狩りをすることができます。
◆食料を生きたまま保管している
モグラは捕まえた獲物をすぐ食べるだけではなく地下に食料庫を作って食料を生きたまま保管しているとのこと。モグラの唾液には獲物を動けなくする毒素が含まれており殺さずに保存できるため「数週間鮮度を保てる」とされています。こうした食料庫には数百匹のミミズが蓄えられる場合もあるそうです。
一方で、トンネル網の規模が大きくてもモグラが共同生活を行うことはありません。モグラは単独性が強い動物であり、縄張りに侵入された場合は死闘に発展することもあるそうです。繁殖期のみ互いの接触が起きるものの、そのやり取りも短く攻撃的になりやすいとのこと。
◆常に食べ続けている
The Nature Networkは「モグラは代謝が非常に高く、常に食べ続ける必要がある」と説明しており、12時間何も食べないと餓死する可能性があるそうです。主食はミミズですが幼虫や昆虫なども食べ、場合によっては1日200匹以上のミミズを食べることもあるとのこと。

◆空気の確保・体温維持・非常時への備えをしている
モグラは地下で暮らすため、空気の確保も重要です。モグラは「トンネル内に新鮮な空気を取り込み、古い空気を地上へ押し出すための縦穴や空間」を作り通気を成立させているとのこと。地表への開口部が自然の換気や冷却に役立つ場合もあります。
体温維持においては毛皮が重要な役目を担っています。モグラの毛はとても密度が高く、The Nature Networkによると「アザラシの毛皮より厚い」とのことで、毛並みの方向に逆らっても「目」が目立ちにくく空気をよく閉じ込めるため冷たく湿った地下でも体温を保ちやすいそうです。なお、毛皮には汚れや湿気をはじく性質もあります。
また、モグラは捕食者や人間の活動などの脅威に備えて複数の出口や退避用の行き止まりを用意しています。メイントンネルが脅かされた場合に備えて逃走用の経路が別に作られることもあるとのこと。
The Nature Networkによるとモグラは意図的に心拍数を下げて酸素を節約できるとのこと。泳ぎもできて、数分なら水中で生存することもあるそうです。
◆土を変え、地下環境を作り替えている
モグラが土を掘ると土の層が混ざって通気性が改善し、水の流れ方も変わるとのこと。排泄物や有機物の持ち込みによって土壌のpHや栄養状態が変化し、モグラが活動する地域は周辺と土壌化学が異なることがあるそうです。
The Nature Networkは「モグラ同士のやり取りは地面の振動が中心」だと主張しています。掘削動作などで振動パターンを作り、縄張りの警告・繁殖期の呼びかけ・危険信号のように使い分けるとのことです。
こうした特徴を踏まえ、The Nature Networkはモグラを地下環境を大きく変える「生態系エンジニア」としています。
・関連記事
地下数千メートルの極限環境に陸地や海洋より多くの生物が生息している - GIGAZINE
「発情期を終えるとメスが立派な男性器を持つ」というモグラの不思議な生態が解明される - GIGAZINE
「農業を実践する哺乳類」が人間以外で初めて確認される - GIGAZINE
がんにならず長寿で知られるハダカデバネズミは熱からくる痛みを感じないと判明 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in サイエンス, Posted by log1b_ok
You can read the machine translated English article What do moles do underground?….







