サイエンス

地球温暖化が2015年以降急激に加速していることがエルニーニョ・火山噴火・太陽活動の影響を除いた分析で明らかに


地球温暖化のスピードは1970年代以降、数十年にわたってほぼ横ばいであると考えられてきましたが、近年は科学者らが「地球温暖化は加速しているのかどうか」について議論し始めています。ドイツのポツダム気候影響研究所などの研究者らが、エルニーニョ現象や火山噴火といった地球温暖化に影響する要因を排除した分析により、2015年以降は地球温暖化が著しく加速していることを確認しました。

Global Warming Has Accelerated Significantly - Foster - 2026 - Geophysical Research Letters - Wiley Online Library
https://agupubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1029/2025GL118804


Significant acceleration of global warming since 2015 — Potsdam Institute for Climate Impact Research
https://www.pik-potsdam.de/en/news/latest-news/significant-acceleration-of-global-warming-since-2015

Humanity heating planet faster than ever before, study finds | Climate crisis | The Guardian
https://www.theguardian.com/environment/2026/mar/06/humanity-heating-planet-faster-than-ever-before-study-finds

地球温暖化は年々進行して地球はどんどん暑くなっていますが、そのスピードの変化については議論が続いています。2023年6月~2024年5月には12カ月連続で「過去最高に暑い月」が記録されましたが、これには太平洋の海水温が上昇するエルニーニョ現象なども影響しており、「エルニーニョ現象などの影響を除けば地球温暖化のスピードは上がっていない」との意見もあります。

そこで、ポツダム気候影響研究所のステファン・ラームストルフ氏と、アメリカの統計専門家であるグラント・フォスター氏の研究チームは、エルニーニョ現象・火山噴火太陽活動周期といった気候に影響する要因を考慮した分析を実施しました。

研究に用いられたのは、NASA(アメリカ航空宇宙局)NOAA(アメリカ海洋大気庁)HadCRUT(イギリス気象庁とイースト・アングリア大学)Berkeley Earth(カリフォルニア州の非営利団体)ERA5(ヨーロッパ中期予報センター)という、5つの大規模な確立された地球気温データセットです。

ノイズ低減手法を用いてエルニーニョ現象・火山噴火・太陽活動周期の影響を除外した結果、1970年~2015年の温暖化スピードは10年間で約0.2度未満でした。しかし、2015年以降の10年間では約0.35度と、急激に地球温暖化が加速していることが判明しました。

以下のグラフは縦軸が10年あたりの温暖化率、横軸が年を表したもので、赤い線がエルニーニョ現象・火山噴火・太陽活動周期の影響を除いた10年あたりの温暖化率を示しています。グラフを見ると、2015年以降は急速に温暖化が進んでいることがわかります。


エルニーニョ現象と太陽活動周期の影響を補正すると、異常に扱った2023年と2024年の地球温暖化率はやや下がったものの、それでも観測開始以来最も暖かい2年であることに変わりはなかったとのこと。また、すべてのデータセットにおいて2013年または2014年に地球温暖化が加速していることも示されました。

ラームストルフ氏は、「調整されたデータは2015年以降、地球温暖化が加速していることを98%以上の統計的確実性で示しています。これは調査したすべてのデータセットで一貫しており、選択された分析方法とは無関係です」と述べています。


研究チームは、このままの速度で地球温暖化が進んだ場合、2015年のパリ協定で努力目標とされた「産業革命前からの平均気温上昇を1.5度未満に抑える」というラインを、2026年~2029年に超えてしまうだろうと予測しています。

ラームストルフ氏は、地球がどれだけ速く温暖化を続けるかは、最終的には化石燃料由来の地球全体の二酸化炭素排出量をどれだけ急速にゼロにできるかにかかっています」と述べました。

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in サイエンス, Posted by log1h_ik

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