メモ

携帯電話の電磁波が神経や細胞の損傷を引き起こすと主張するロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が学校での携帯電話の規制を称賛


アメリカのトーク番組「フォックス・アンド・フレンド」に出演したロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が、携帯電話が健康へ及ぼす影響について話題に挙げ、子どもたちは学校で携帯電話を使うべきではないと発言しました。

Kennedy praises cell phone bans in schools, for science-backed and tenuous reasons
https://www.nbcnews.com/health/kids-health/kennedy-cell-phone-bans-schools-rcna197347


ケネディ・ジュニア氏は子どもが携帯電話を使用することについて独自の視点から語り、携帯電話やソーシャルメディアの利用と、うつ病、学業成績の悪さ、薬物乱用との関連性について言及。その中で、「携帯電話は電磁波を発し、一日中携帯電話を身近に置いていると子どもたちの神経にダメージを与え、細胞損傷やがんを引き起こすことが示されている」と指摘しました。

こうしたもろもろの理由から、ケネディ・ジュニア氏は「学校で携帯電話の使用を制限するとはるかに健全な環境になることがわかっていて、教師たちはそれを望んでいる」と話しました。


いくつかの研究では、SNSが10代の子どものメンタルヘルスに影響を及ぼすこと、スマートフォンを学校で禁止すると睡眠が改善されることなどがわかっています。

学校でのスマホ禁止により睡眠が改善され気分も改善されることが研究で明らかに - GIGAZINE


ただし、携帯電話とがんとの関連は見つかっておらず、細胞損傷を引き起こすというような証拠は見つかっていません。ニュースメディアのNBC Newsは「携帯電話が放射する高周波は医療用X線のような電離放射線よりもはるかにエネルギーが小さい」として、「ケネディ・ジュニア氏の発言は科学的事実と誤った情報を混ぜ合わせる戦略的なものです」と指摘しました。

ケネディ・ジュニア氏は他の分野でも真偽の定かではない主張を繰り返しており、例えばファストフードの種油を牛脂に代えるなどの提案をしていますが、研究に裏打ちされていないものもあるようです。

ケネディ・ジュニア氏はまた、公立学校で携帯電話を規制する指導案を作成するよう指示し、その予算として50万ドル(約7500万円)を充てたバージニア州のグレン・ヤングキン知事を称賛。実際にバージニア州の高校を訪問したところ、生徒と教師が案を歓迎していると話していた、と伝えました。


非営利の健康シンクタンクであるKFFによれば、すでに9つの州が禁止または制限を制定し、15の州とワシントンD.C.が規制案を提出しているとのことです。

学校での携帯電話使用制限案については、超党派の支持が得られているものの、そのルールについては意見が分かれています。携帯電話には緊急通報や家族との連絡ができるといったことから学校で起こったケンカや事件を録画するといったことまで、多数のメリットが存在します。

ジョンズ・ホプキンス大学安全健康学校センターのアネット・キャンベル・アンダーソン副所長は「共和党支持の州でも民主党支持の州でも、子どもと携帯電話に関する懸念は強くあります。政策立案者は、携帯電話を使うことのメリット、子どもの健康、子どもの集中力をそぐリスクなど、あらゆる点を天秤にかける必要があります」と述べました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
SNSは10代のメンタルヘルスに悪影響を与える、ただしその影響は男女で異なる - GIGAZINE

子どもをうつ病にしているのはSNSではなく親からの過剰な干渉という研究結果 - GIGAZINE

インターネットの使用は精神的健康に悪影響を及ぼさないことが研究で判明 - GIGAZINE

「若者のメンタルヘルス悪化はSNSのせいではない」という批判に社会心理学者が真っ向から反論 - GIGAZINE

in Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article Health and Human Services Secretary Robe….