テスラのCybertruckの外装パーツが外れて飛んでいってしまうため納車がストップ

テスラのEVであるCybertruckに、ドアの上のルーフ部分に取り付けられた外装パーツが外れてしまう問題があり、対応のため納車が遅れているとの報告が相次いでいると、EV専門ニュースメディア・Electrekが報じました。

Tesla Cybertruck deliveries are on hold as trims are flying off the 'bulletproof' truck | Electrek
https://electrek.co/2025/03/13/tesla-cybertruck-deliveries-are-on-hold-as-trims-are-flying-off-the-bulletproof-truck/

Tesla Cybertruck deliveries reportedly on hold because the trim is flying off | The Verge
https://www.theverge.com/news/629352/tesla-cybertruck-deliveries-on-hold-loose-trim

伝えられるところによると、Cybertruckの購入者向けフォーラム「Cybertruck Owners Club」には納車待ちのオーナーが少なくとも8人いるほか、SNSにも車両の到着が遅れているという人が多数いるとのこと。

ほとんどの購入者は、テスラの配送担当者から「抑制措置が講じられています」と説明されています。抑制措置とは、自動車メーカーが顧客に届く前の車両の品質問題や欠陥に対処するために講じる積極的な措置のことです。

購入者の多くは具体的にどんな問題が起きているのか知らされていませんが、ある購入者が共有したテスラのサービスアプリのスクリーンショットの中で、テスラの担当者はCybertruckの「カントレイル」というトリム部品で問題が発生していると告げました。

Electrekによると、カントレイルとは以下の画像の赤枠で示されているルーフの装飾部品とのこと。

Electrekは「テスラが『Cybertruckは防弾であり、エクソスケルトンで作られている』と主張しているにもかかわらず、このEVの構造は実際にはエクソスケルトンというより伝統的なユニボディシステムにかなり近いものです。エクソスケルトンならシャシーの一部となるはずのボディパーツのほとんどは、実際にはボディに取り付けられたトリムです。場合によっては、非常にもろいトリムなこともあります」と説明しました。

2025年2月には、YouTubeにカントレイルの問題を指摘する動画がアップロードされています。

Cybertruck Stainless Panels are falling off in Freezing Temperatures- THIS needs to be fixed - YouTube

YouTuberのReid Tomasko氏は、氷点下になるような寒さが原因で接着剤が劣化したのではないかと推測しています。

この問題は、2025年2月に政府に報告された苦情と関係していると考えられています。その中でオーナーは、Cybertruckの窓の上部にあるトリムが接着剤だけで取り付けられているらしく、外れかけているのに気づいて建築用接着剤で補修しなければ完全にとれてしまっただろうと訴えました。

Cybertruckは、以前にもトリムの脱落とワイパーの不具合で1万1000台がリコールになったことがあります。また、ElectrekによるとCybertruckのフロントプレートが接着剤で固定されていることを示す画像がソーシャルメディアに出回っているとのことです。

Electrekの納車の停止は2025年3月上旬から始まったとみられており、配送の予定がキャンセルされたケースもあります。また、購入者はいつ車両を受け取れるかも知らされていません。

IT系ニュースサイトのThe Vergeは「トリムの緩み具合によっては、遅延の解決に数週間かかる可能性があります」と述べました。