【無料コード配布中】AIが画像や写真の背景をうまく透明化してくれる「Aiarty Image Matting」使ってみたレビュー、商品画像やポートレート写真にピッタリでお役立ち

商品画像やポートレート写真、動物写真、イラスト素材、ロゴ画像などの背景をほぼ完璧に透過してしまうという、AIを活用したソフトウェアが「Aiarty Image Matting」です。32万枚の4K画像からなるデータセットでトレーニングされたAIモデルを使った高度な切り抜きが可能ということで、その実力を実際に使って確かめてみました。
【無料】AI活用で写真撮影の背景を削除・変更する | Aiarty Image Matting
https://jp.aiarty.com/aiarty-image-matting/photography-matting.htm

・目次
◆1:インストール手順
◆2:背景透過方法
◆3:背景透過事例
◆1:インストール手順
というわけで、まずは上記URLにアクセスして「今すぐ無料で始める」をクリック。ついでに下にある赤枠アイコンをクリックしてライセンスコードをコピーしておきます。

ダウンロードされた実行ファイルをダブルクリック。

「インストール」をクリック。

「開く」をクリック。

初回インストールが完了したら、PCのハードウェア情報が表示されるので「閉じる」をクリック。

Aiarty Image Mattingは無料で30日間利用できますが、GIGAZINE読者向けに配布されているライセンスコードの「FC3PW-DIOQW-VDWDB-OFSG3」を使えば、1年間無料で有料版が利用可能です。ライセンスコードを登録するには、メールアドレスとライセンスコードを入力して、「登録」をクリックすればOK。

Aiarty Image Mattingの起動画面は以下の通り。

◆2:背景透過方法
背景透過を行うには、Aiarty Image Mattingの赤枠部分に透過したい画像をドラッグ&ドロップで追加。

するとこんな感じで画面中央に追加した画像、その右側に編集メニューが並びます。

まずは編集メニューの一番上にある「AI背景透過」で、画像処理に使用するハードウェアとAIモデルを選択します。

なお、グラフィックボードを搭載したPCを使用する場合、ハードウェアでGPUを選択できるようになり、処理速度も爆速になります。

背景透過に使用できるAIモデルは「AlphaStandard V2」「AlphaEdge V2」「EdgeClear V2」「SolidMat V2」の4つ。

各モデルの用途の違いは以下の通り。なお、各AIモデルは継続的な更新およびトレーニングが行われているため、時間の経過と共に精度および効果の向上が期待できるそうです。
・AlphaStandard V2
半透明のウェディングドレス・証明写真・溶け合う空と雲・髪の毛・猫・犬・鳥などの画像処理に最適なモデル
・AlphaEdge V2
商品画像・漫画画像・アイコン・ロゴ・白黒写真などの画像処理に最適なモデル
・EdgeClear V2
自然風景・室内・バッグ・ジュエリー・家具・食事などの画像処理に最適なモデル
・SolidMat V2
工業製品・乗り物・衣類・建物など固体オブジェクトの画像処理に最適なモデル
「編集」では、「AIモデル」→「×2」→「高画質化」をクリックすることで、画像の解像度を2倍に高画質化することができます。

高画質化が完了した場合、以下のように表記が変化します。

高画質化で使用できるAIモデルは「More-Detail GAN v2」「Smooth Diff v2」「Real-Photo v3」の3つ。

公式サイトによると、各AIモデルは以下のような画像の処理に適しているとのことです。
・More-Detail GAN v2
髪の毛、動物の毛皮や羽毛、風景、レンガや木目などの建築物のテクスチャなど、細部にまで細心の注意が必要な特定の画像タイプの補正に特に効果的。
・Smooth Diff v2
2Dアニメーション、カートゥーン、ガラス表面、滑らかなテクスチャ、線画など、比較的ディテールの少ない画像タイプの補正に効果的です。
・Real-Photo v3
カメラやスマホで撮った高解像の写真、ポートレート画像、暗いところで撮影したノイズの多い写真、古い写真に有効。
「編集」では他にも画像の回転と反転、クロップ(切り抜き)が可能です。

クロップは画像上に表示される枠をマウスでドラッグして移動させればOK。

「領域選択」では、画像の中の透過させたくない被写体をAI検出し自動で選択したり、手動で選択したりすることができます。背景透過した画像の仕上がりが気に入らない場合などに使用します。

ただし、AI検出は失敗するケースもありました。

そんな時は「領域追加」をクリックして、手動で領域を選択すればOKです。

選択した領域は右クリックして「クリア」を選べば削除可能。

「微調整」では平滑化処理・輪郭強調・明るさ調整・アルファマスク反転という4つの処理を有効化できます。

編集が完了したら「開始」をクリック。

すると、初回利用時はAIモデルのダウンロードが始まり、これが完了してから背景透過処理がスタートします。ノートPCだと背景透過処理に数分の時間がかかりますが、グラフィックボード搭載のPCなら処理はわずか数秒で完了しました。なお、プレビュー画面の左側が加工前、右側が加工後となり、プレビュー画面の真ん中にあるスライダーを左右に動かすことで背景透過処理の仕上がりをチェックすることが可能です。

「後ろのイヤホンケースは背景として透過してしまいたい」といった場合、「領域選択」の「領域追加」を使用します。

透過したくないオブジェクトをドラッグ&ドロップで範囲選択。

「続行」をクリック。

「開始」をクリック。

すると、以下の通りイヤホンケースを背景と一緒に消すことができました。透過処理があまい場合などは、画面左端にある消しゴム・ブラシ・覆い焼き・焼き込みツールを使って微調整することも可能です。

「エフェクト」には背景・フェザー・ぼかし加工・白黒・モザイク加工の5種類が用意されています。

「背景」では透過した背景に色(以下の場合は白)をセットすることが可能。

赤枠部分から背景透過した画像の背景に、プリセットあるいは新規で追加した画像を設定することもできます。

「フェザー」では、透過されないまま残った被写体と透過部分の境界の透過具合を微調整可能。

「ぼかし加工」では背景あるいは被写体にぼかし加工を追加可能。

「白黒」では画像をモノクロに変換することができます。

「モザイク加工」では背景あるいは被写体にモザイク加工を追加可能。

諸々の編集が完了したら、「書き出し設定」でフォーマットと圧縮レベルを選択します。フォーマットは「PNG[8bits]」と「PNG[16bits]」が選択可能で、圧縮レベルは0~9の10段階で選ぶことができます。PNGのフォーマットは階調幅の違いで、16bitの方が圧倒的に階調幅が広いため劣化が少ないものの、ファイルサイズが大きくなってしまいます。なお、出力形式がPNGのみなのは、PNGが「可逆圧縮」なファイル形式なので、何度保存し直しても画質が劣化しないためです。圧縮レベルを高くするとファイルサイズは小さくなりますが出力に時間がかかり、逆に圧縮レベルを低くするとファイルサイズが大きくなるものの出力時間は短くなります。1枚ずつ画像を処理しているとあまり差を感じないかもしれませんが、大量の画像を一括書き出しする場合は大きな差になるため注意が必要です。なお、初期設定だとフォーマットは「PNG[8bit]」、レベルは「3」に設定されているので、今回はそのまま「書き出し」をクリック。

書き出しが完了すると、以下のようにマスク画像(左)、背景が白色の画像(真ん中)、背景が透過された画像(右)の3つがPNG形式で出力されました。デフォルトでエフェクトの「背景」にチェックが入っているので「背景が白色の画像」が出力されましたが、「背景」のチェックを外すと出力されるのは「マスク画像」と「背景が透過された画像」の2つのみになります。

というわけで、実際にAiarty Image MattingでPowerbeats Pro 2の写真の背景を透過(右)し、元画像(左)と比較してみました。そのまま商品写真などに使えそうなレベルの背景透過画像を、細かい操作なしで出力することに成功しており本当に驚きです。
また、Aiarty Image Mattingの有料版では、複数の画像を一括で書き出しすることもできます。まとめて処理したい画像を選択して、画面下部にドラッグ&ドロップ。

すると以下のように、画像が追加されます。あとは「一括書き出し」をクリックするとまとめて書き出しを実行可能です。ただし、あくまで一括で行えるのは「書き出し」のみで、書き出し前に各画像の背景透過処理を個別に実行しておく必要があります。また、一括書き出しできる画像サイズは「長辺10000ピクセル」まで、そして1回につき連続で「最大3000枚」までとなっています。

◆3:背景透過事例
そんなわけで、他にもいろんな画像の背景を透過しまくってみました。なお、以下で並べられている背景透過画像は左が加工前、右が加工後で、すべてデフォルト設定(フォーマットが「PNG[8bit]」、圧縮レベルは「3」)のまま書き出ししています。なお、背景透過および高画質化にはそれぞれ別のAIモデルを利用しました。
iPhone 16e(背景透過:SolidMat V2、高画質化:More-Detail GAN v2)
ASUS Zenbook SORA (UX3407)(背景透過:SolidMat V2、高画質化:More-Detail GAN v2)
チャリダーマンがインドで出会った男性(背景透過:AlphaStandard V2、高画質化:More-Detail GAN v2)
なお、人物写真の透過事例は以下の記事にもまとめられています。
【無料コード配布中】AIが写真の背景を完璧に透過してくれる「Aiarty Image Matting」でいろんな人物写真を透過しまくって実力を確かめてみた - GIGAZINE

ぬこでらで出会ったネコ(背景透過:AlphaStandard V2、高画質化:More-Detail GAN v2)
大久野島のウサギ(背景透過:AlphaStandard V2、高画質化:More-Detail GAN v2)
青森・尻屋崎の寒立馬(背景透過:AlphaStandard V2、高画質化:More-Detail GAN v2)
プロのイラストレーターさんに描いてもらったイラスト(背景透過:AlphaEdge V2、高画質化:More-Detail GAN v2)
Weekly Free Logo Designs For Your Businessでダウンロードしたロゴ(背景透過:AlphaEdge V2、高画質化:More-Detail GAN v2)
実際にいろんな画像を透過してみたところ、人間や動物、プロダクトの写真だけでなく、イラスト画像も背景をきれいに透過することに成功しました。背景透過および高画質化用にそれぞれ複数のAIモデルが用意されており、使用するAIモデルによって仕上がりも微妙に異なってくるのですが、以前と比べるとどのAIモデルを使ってもかなりきれいに背景透過できるようになっているため、AIモデルの継続的な更新およびトレーニングが行われていることを実感できました。
「Aiarty Image Matting」には30日間限定で使える無料版の他に、税込5980円で使える年間プラン、税込9980円で使える永久ライセンスの3つが用意されています。また、GIGAZINEユーザー限定で年間プランを無料で使えるライセンスコード「FC3PW-DIOQW-VDWDB-OFSG3」も配布中なので、気になる人はぜひ使ってみてください。
【無料】AI活用で写真撮影の背景を削除・変更する | Aiarty Image Matting
https://jp.aiarty.com/aiarty-image-matting/photography-matting.htm

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