Mastodonが運営の大部分を非営利団体に移管することを発表
分散型SNSのMastodonが2025年1月13日に、ヨーロッパで新たな非営利団体を設立し、主要なMastodonエコシステムなどの組織の管理部分を引き渡す予定であることを発表しました。
The people should own the town square - Mastodon Blog
https://blog.joinmastodon.org/2025/01/the-people-should-own-the-town-square/
Mastodon announces transition to nonprofit structure | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/01/13/mastodon-announces-transition-to-nonprofit-structure/
イーロン・マスク氏によるTwitter(現X)買収の後、Mastodonにはマスク氏の改革に不安を示すユーザーが続々と移行しており、2025年1月13日時点での月間アクティブユーザー数は83万8000人を記録しています。
そんなMastodonは2025年1月13日に、ヨーロッパに新たな非営利団体を設立し、Mastodonの運営組織であるMastodon GmbHが持つ主要なエコシステムと名前や著作権、その他の資産を含むプラットフォームコンポーネントを当該非営利団体に移管することを発表しました。
Mastodonは「2024年4月にMastodonがアメリカに非営利団体を設立した時点から、Mastodonのコードとプラットフォームの運営には複数の組織が関わっています。今後、Mastodonの組織構造がさらに変革され、ヨーロッパの非営利団体として一歩を踏み出します。私たちは常に『Mastodonは1人の個人によって所有または管理されるべきではない』という信念を持っています」と述べています。
また、Mastodonは「創業者であるオイゲン・ロチコ氏がMastodonの開発に着手したとき、彼は自身が思い描くSNSのコードと条件を作ることに注力していました。そのため、法的な設定は目的の達成ならびに業務継続のための一手段にすぎず、彼は当初から『Mastodonは売り物にせず、ひとりの裕福な個人の支配から自由になる』と宣言していました」と語りました。
なお、Mastodonによると、引き続きMastodonはMastodonソーシャルネットワークサーバーである「mastodon.social」「mastodon.online」をホストし、広告やデータ搾取、操作アルゴリズム、企業による独占から解放された建設的なオンラインコミュニティを構築できるツールとデジタルスペースの開発に注力していくとのこと。
Mastodonは「2025年には、年間運営予算を500万ユーロ(約8億円)に引き上げる必要があります。これらの追加資金により、私たちはチームを成長させ、コミュニティの安全に投資し、世界で最も自由でオープンなソーシャルネットワークであるフェディバースを構築し続けます」と述べ、ユーザーならびにコミュニティに対して金銭的な支援を求めています。
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