「Firefox 133」正式版リリース、バウンストラッキングへの保護追加や自動ピクチャーインピクチャーの精度向上など
ウェブブラウザ「Firefox 133」の正式版が公開されました。ユーザーの追跡を防止する機能としてバウンストラッキング保護が追加されたほか、他の端末のタブを確認しやすくなったり、自動でピクチャーインピクチャーを行う機能の精度が向上したりしています。
Firefox 133.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/133.0/releasenotes/
◆バウンストラッキング保護が追加される
新しいトラッキング防止機能として、「バウンストラッキング保護」が追加されました。リダイレクト動作に基づいてバウンストラッカーを検出し、Cookieやサイトデータを削除してユーザーをトラッキングから保護します。
バウンストラッキング保護を有効化するには設定画面の「プライバシーとセキュリティ」タブで「強化型トラッキング防止機能」を「厳格」にする必要があります。
◆タブオーバービューに同期タブ画面を開くメニューが追加される
開いているタブの一覧を確認できるタブオーバービューメニューに「他の端末からのタブ」が追加されました。クリックすると「同期タブ」サイドバーが表示され、他の端末のタブを確認できます。
◆タブ切り替えで自動的にピクチャーインピクチャーが開く機能の精度が向上
開発中の機能をお試しできるFirefox Labsで提供されている「ピクチャーインピクチャー:タブ切り替えで自動的に開く」機能の精度が向上し、より幅広いサイトに適用されるようになったほか、ピクチャーインピクチャー化する動画を適切に選択できるようになっています。
◆開発者向けの変更点
・Fetch APIでkeepaliveオプションをサポートしました。
・WorkerコンテキストでPermissions APIが利用可能になりました。
・ダイアログが開く直前に「beforetoggle」、直後に「toggle」イベントが発生するようになりました。
・Uint8ArrayBase64と16進数のエンコード間の変換を行うメソッドが利用できるようになりました。
・WebCodecs APIにて画像デコードをサポートしました。
◆その他の変更点
・Windows版FirefoxにてCanvas2DのGPUアクセラレーションが有効化されてパフォーマンスが向上しました。
・サーバー時間が利用できる場合、Cookieの有効期限はサーバー時間で判断されるようになりました。
また、Firefox 133には複数のセキュリティバグフィックスが含まれています。
なお、次期メジャー版となる「Firefox 134」は現地時間の2025年1月7日にリリース予定です。
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