OpenAIはChatGPT搭載ブラウザでGoogleに対抗することを検討している
OpenAIはチャットボットが統合されたウェブブラウザの開発を検討しており、検索機能を強化する契約についても別途協議あるいは締結したと、海外メディアのThe Informationが報じました。
OpenAI Considers Taking on Google With Browser — The Information
https://www.theinformation.com/articles/openai-considers-taking-on-google-with-browser
OpenAI considers taking on Google with browser, the Information reports | Reuters
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/openai-considers-taking-google-with-browser-information-reports-2024-11-21/
The Informationによると、すでに製品のプロトタイプが存在しているそうで、OpenAIは複数のウェブサイトやアプリの開発業者とブラウザおよび検索製品について話し合ったとのこと。ただし、リリースにはまだほど遠い状態だそうです。
OpenAIは、検索エンジンについては2024年7月にAIとの会話形式で情報検索が可能な「SearchGPT」を発表し、同年11月にはAI検索サービス「ChatGPT search」を公開しています。
OpenAIがAI検索サービス「ChatGPT search」を発表、何度もググる必要がなくなるとアピール - GIGAZINE
検索サービスを公開するだけでなく、ChatGPTを統合したブラウザも新たに開発しようというOpenAIの動きは、ブラウザ市場と検索市場で大部分のシェアを占めるGoogleとの対立を招く可能性があります。
ただし、Googleはアメリカ司法省から「検索及び検索広告市場において、反競争的で排他的な慣行を通じた独占状態を違法に維持している」と見なされ、Chrome事業の売却を迫られていることが報じられています。
アメリカ司法省がGoogleにChromeの売却を要求、Googleは「裁判所の判断をはるかに越えるもの」と反論 - GIGAZINE
ロイターは「司法省が、Googleによるオンライン検索の独占を終わらせるためにChromeの売却を迫ったことで、Googleはブラウザ市場における優位性が危うくなった」と述べ、GoogleがOpenAIに対抗する力は弱まっている可能性を示唆しました。
さらに、OpenAIは自社製のAI機能をSamsung製のデバイスに搭載することも検討しているとのこと。The Informationは関係者の話として、「Googleの主要ビジネスパートナーであるGoogle Deviceがこの件で損害を被った」と報じています。
Googleの親会社であるAlphabetの株価は11月21日(木)に5%下落し、時間外取引で約1%下落しています。
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