2人以上集まることで架空のサイコロを生み出し乱数を発生させることが可能になる「ゆびダイス」
ボードゲーム開発者のmor!氏が、2人以上が集まった時に指を出すだけで6面ダイス(サイコロ)と同等の乱数を生成できる「ゆびダイス」の仕様を10月28日に無償公開しました。
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#ゲームマーケット2024秋
— mor!_boardgame (@mori_boardgame) October 28, 2024
M-09四等星にて、なんか買うとオマケでコースター印刷ゲームシリーズ「コースターボーイ」の#00、「ゆびダイス」を無償配布します。
これはゲームではなく、このシリーズのために開発したランダマイザーを皆さんに知っていただくための宣伝です。https://t.co/OwA5s9l9iE pic.twitter.com/anjpAQz5Hf
「ゆびダイス」は、mor!氏の所属するゲームサークル「四等星」がコースター1枚と鉛筆だけで遊べるゲーム「コースター印刷ゲームシリーズ」で使えるようにするために開発したランダマイザーです。
正6面体型のサイコロを振った時、出る目は1・2・3・4・5・6の6パターンで、それぞれの出る確率は理論的には6分の1となります。しかし、「コースター1枚と鉛筆のみ」という制限下では6面サイコロが手元にある状況を想定していません。そこで、サイコロがなくても6の目までをランダムに出力できる装置が求められるというわけ。
人間の手には5本の指があり、以下の画像のように指を立てる本数によって、6パターンの手を出すことができます。ただし、人間が自分の意志に基づいて指の本数を決定するので、それだけで出目を決めることはできません。
そこで、「ゆびダイス」は全員で0~5本の指を出し、自分と隣の人の出した指の合計本数から出目を決定するというシステムを採用しています。
以下は合計本数から決まる出目の一覧。ざっくりとまとめると、合計本数を6で割った余りを出目として扱う仕組みになっています。
例えば、右の人が指を1本、左の人が指を2本出しています。この時、指の合計本数は3本となり、右の人の出目は「3」となります。
右の人が指を5本、左の人が指を1本出した場合、指の合計本数は5+1=6本。つまり、右の人の出目は「6」になります。
右の人が指を5本、左の人が4本出した場合、指の合計本数は9本。右の人の出目は「3」になりました。
ただし、「指の本数で出目を決定する」というシステムなので、2人のプレイヤーが共謀すれば望む目が出せてしまいます。そのため、mor!氏は「ゆびダイスは本物よりも、ちょっと悪意に弱い」と述べており、賭け事や協力ゲームなどには不向きとしています。
この「ゆびダイス」の乱数生成について、良性腫瘍氏は自身のブログで検証しており、「ゆびダイスが作り出す乱数は断じて一様ではないが、断じて一様ではないが、普通に指を出させるよりはより一様に近い乱数を生成することができると言えるだろう」と論じています。
【TRPG】"ゆびダイス"論考【2024-10-29】 - 二千三百五十五年
https://obsolete.hatenadiary.com/entry/2024/10/29/195534
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