Google検索の「AIによる概要」機能が100以上の国と地域で提供開始、ユーザー数は月間10億人以上に
Googleは、検索結果にAIで生成した概要を表示する「AIによる概要(AI Overviews)」を2024年5月14日にアメリカでリリースしました。8月にはイギリス・インド・日本・インドネシア・メキシコ・ブラジルの6カ国で新しく提供することが発表され、さらに10月28日からは世界100か国以上の国と地域で展開していくことが告知されました。
AI Overviews in Google Search expanding to more than 100 countries
https://blog.google/products/search/ai-overviews-search-october-2024/
Find information in faster & easier ways with AI Overviews in Google Search - Google Search Help
https://support.google.com/websearch/answer/14901683
Google's AI Overview is rolling out worldwide | Mashable
https://mashable.com/article/google-ai-overview-launch-worldwide-global
AIによる概要は検索結果の上部にAIで生成した「検索結果の概要」を表示する機能です。以下は「結婚式に出席できない場合のお祝い」と検索した際の例で、検索結果として質問に関連するサイトが表示されるより上に、AIが自然な言語で質問に回答しています。
検索品質担当チームの副社長であるスリニバサン・チーヌ・ヴェンカチャリ氏は「AIによる概要は5月に開始し、8月にアメリカ国外に拡大して以来、寄せられたフィードバックは非常に好意的です。人々はAI概要を使用した検索を好んで使用しており、検索結果がより役立つと感じています。そこで今回、これまでで最大の拡張として、AIによる概要を100か国以上で開始し、さらに多くの言語でアクセスできるようにしました。これにより、どんな疑問に対しても、まったく新しい方法で検索できるようになります」と述べています。ヴェンカチャリ氏によると、100か国以上での拡大により、全世界で毎月10億人以上のユーザーがAIによる概要を使用することになるとのこと。
また、Googleの検索製品管理担当シニアディレクターのヘマ・ブダラジュ氏はウェブメディアのMashableに対し、「AIによる概要は、検索ページにあるものよりも優れたものを作ることができます。AIによる概要は標準的なGoogle検索を完全に置き換えるものではなく、さらに調査を進めるための出発点として、より複雑で微妙な質問やすぐに答えが出ない質問に素早く対処することを目的としています。そのため、検索結果ページで満足のいく回答が得られるような簡単な質問には表示されない可能性があり、付加価値があると思われる検索には追加されます」と語りました。実際に、リリース初期のAIによる概要出現率をマーケティング企業が調査したところ、リリースから1カ月で全体の出現率が84%から15%に激減しているほか、検索するジャンルによって出現率が変化することが報告されました。
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Googleによると、AIによる概要のテストを実施した結果、ユーザーはAIによる概要付きの検索結果の方が役立つと感じており、18歳から24歳の若いユーザーの方がAIによる概要への関心が高いことがわかったそうです。また、AIによる概要による回答をクリックしなかった場合でも、ユーザーがGoogleに長く滞在しているという報告もあります。Mashableは「これは、人々が信頼できる情報源から提供された情報を、徹底的に再確認するべきだと用心深くなっていることを意味すると期待できます」と述べています。
AIによる概要を使用できる地域については、「Search Labs と試験運用版を利用できる国や地域」のページから確認できます。記事作成時点では、英語、ヒンディー語、インドネシア語、日本語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語の7つの言語と、120以上の国および地域で利用可能となっています。
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