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OpenAIが営利団体へ転身か、サム・アルトマンCEOが全株式の7%取得を交渉中との報道

by TechCrunch

ChatGPTの開発元であるOpenAIはもともと非営利団体として創設され、その後に営利法人が設立されたという経緯があります。以前からOpenAIは非営利団体から営利団体にかじを切るのではないかとウワサされていましたが、ついにサム・アルトマンCEOが営利企業としてOpenAIの株式を取得する予定だと報じられています

Exclusive: OpenAI to remove non-profit control and give Sam Altman equity | Reuters
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/openai-remove-non-profit-control-give-sam-altman-equity-sources-say-2024-09-25/


OpenAI Discusses Giving Sam Altman 7% Stake in For-Profit Transition - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-09-25/openai-cto-mira-murati-says-she-will-leave-the-company

OpenAIは2015年に非営利の研究組織「OpenAI Inc.」として設立されました。その後、AIモデル開発の高コストをまかなうため、2019年に営利目的の子会社であるOpenAI Global LLCが設立されました。この営利法人は非営利法人が所有しており、非営利の理事会が営利部門を完全に管理していました。


しかし、OpenAIは非営利から営利目的への移行、具体的には公益法人への移行が検討されていることが報じられていました。この法的構造は、財務的利益と社会的・環境的目標の両立を目指すものです。OpenAIの方針転換が報じられると同時に、最高技術責任者だったミラ・ムラティ氏ら幹部3名がOpenAIを退社したと発表しています。

OpenAIのミラ・ムラティCTOら幹部3名が相次いで退職を発表 - GIGAZINE


非営利法人が手綱を握っている状態のOpenAIでは、投資家の収益に上限が設定されていました。これには、OpenAIの非営利的な使命を守り、過度な利益追求を抑制する意図がありました。しかし、営利企業に方針転換することで、投資家の収益上限が撤廃される可能性があります。これにより、ベンチャーキャピタルや投資家にとって、OpenAIへの投資がより魅力的なものとなり、OpenAIの資金調達もより容易になります。

経済紙のBloombergによると、アルトマンCEOはストック報酬として、全株式の7%を取得する予定だそうですが、詳細はまだ交渉中だとのこと。アルトマンCEOは2023年の上院公聴会で「OpenAIの使命が人類全体の利益を目指すものであり、個人の利益ではない」という立場を表明しており、会社の株式を保有していないことを明らかにしていました。


7%の株式保有が実現すれば、アルトマンCEOは初めてOpenAIの株式を直接所有することとなります。OpenAIの評価額が報道通りに1500億ドル(約21兆7500億円)だとすると、7%の株式は105億ドル(約1兆5000億円)相当となり、アルトマンの個人資産を大幅に増加させる可能性があります。

by Village Global

一方で、この方針転換はOpenAIの元々の理念との整合性について議論を呼んでいます。公益法人は利益追求と社会的使命の両立を目指すための構造ですが、「人類全体の利益を目指すという当初の目標」と「投資家の利益追求」をどのようにバランスを取るかが課題となる中で、収益上限の撤廃がこのバランスにどのような影響を与えるかは今後の重要な論点となるといえます。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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