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無料でリモートデスクトップをVPNで使える環境をSynology製ルーターで作ってみた


Synology製のルーターには操作しやすいGUI付きの管理システム「Synology Router Manager(SRM)」が搭載されており、SRM上から「DDNSのホスト名を取得」「VPNサーバーの作成」といった操作を実行してリモートデスクトップ環境を整えることができます。Synology製ルーター「WRX560」をGIGAZINE夏のプレゼント大放出企画の景品として提供してもらえたので、実際にVPNサーバーを作成してリモートデスクトップ環境を整備してみました。

VPN Plus Server - Synology ナレッジセンター
https://kb.synology.com/ja-jp/SRM/help/VPNPlusServer/vpnplus_server_desc

WRX560 | Synology Inc.
https://www.synology.com/ja-jp/products/WRX560

・目次
◆1:SRMにVPN Plus Serverをインストール
◆2:Synologyの無料DDNSサービスでホスト名を取得
◆3:VPNサーバーを作成
◆4:PCからVPNに接続

◆1:SRMにVPN Plusをインストール
Synology製ルーターの機能を使ってリモートデスクトップ環境を構築するには、ルーターの管理システム(SRM)にVPN管理アプリ「VPN Plus Server」をインストールする必要があります。WRX560をインターネットに接続して初期設定を進めてSRMを使えるようにするまでの手順は、以下の記事で確認できます。

最大150台同時接続可能で有線LANポートを4個備えた多機能Wi-Fiルーター「WRX560」を使ってみた - GIGAZINE


初期設定が完了したら、ブラウザで「http://router.synology.com:8000/webman/index.cgi」にアクセスしてSRMを起動し、「パッケージセンター」をクリックします。


パッケージセンターの初回起動時にはサービス規約に同意するように求められるので、規約をよく読んでから同意のチェックを入れて「OK」をクリック。


次に、「すべて」をクリックしてパッケージ一覧を表示し、「VPN Plus Server」を探して「インストール」をクリック。


ダウンロードが完了するまで数十秒待ちます。


ダウンロードが完了したら「適用」をクリックしてインストール。


インストールが完了したらファイアウォールの設定画面が表示されるので、何も変更せずに「OK」をクリックします。


これでVPN Plus Serverのインストール作業は完了。画面右上の「×」をクリックしてパッケージセンターを閉じておきます。


◆2:Synologyの無料DDNSサービスでホスト名を取得
続いて、Synologyの無料DDNSサービスを用いてホスト名を取得します。まず、SRMの画面左上のメニューボタンをクリック。


「VPN Plus Server」をクリック。


説明が表示されたら「閉じる」をクリック。


「Synology VPN」をクリックしてから青文字の「ここ」をクリック。


すると、DDNSサービスの利用に必要なSynologyアカウントの作成画面が表示されます。アカウントは一般的なメールアドレスか、Googleアカウント、Appleアカウントを用いて作成可能。今回はGoogleアカウントを用いてアカウントを作成したいので「Googleで続行」をクリックしました。


Googleアカウントのメールアドレスを入力して「次へ」をクリック。


パスワードを入力して「次へ」をクリック。


「次へ」をクリック。


サービス規約をよく読んでから同意のチェックを入れて「送信」をクリック。


「サインイン」をクリック。


「Synologyアカウントの認証」をクリック。


利用規約をよく読んでから同意のチェックを入れて「同意」をクリック。


「Synology VPNが有効化されました」と表示されたら、ホスト名の取得作業に進みます。


画面上部の「ドメイン設定」をクリックしてから「Synology DDNS」の右隣の「設定」をクリック。


「ホスト名」の入力欄に取得したいホスト名を入力し、使いたいサブドメイン名を用意されている中から選びます


同意のチェックを入れてから「OK」クリック。これで、ホスト名の取得は完了です。


◆4:PCからVPNに接続
次に、VPNサーバーを有効化します。VPN Plus Serverは「SSTP」「OpenVPN」「L2TP」「PPTP」の4種のVPNプロトコルに対応しているので、今回はSSTPを使います。

まず、「標準VPN」をクリックしてから「SSTP」をクリックして、「SSTP VPNサーバーを有効にする」にチェックを入れて「適用」をクリック。


VPNサーバーを有効化できたら、赤枠で囲った部分に表示されているURLから先頭の「sstp.」を抜いたものをメモしておきます。


続いて、「許可」をクリックしてからVPNの使用を許可したいユーザーの「SSTP」にチェックを入れて「適用」をクリック。これで、当該ユーザーのアカウントを使ってVPNサーバーに接続可能になりました。


◆4:PCからVPNに接続
クライアントPCからVPNサーバーに接続する手順は次の通り。まず、スタートボタンをクリックしてから「設定」を検索して実行します。


「ネットワークとインターネット」をクリックしてから「VPN」をクリック。


「VPNを追加」をクリック。


「接続名」に好みの名前、「サーバー名またはアドレス」にメモしておいたURLを入力し、「VPNの種類」はSSTPを選択。さらに「ユーザー名」にSRMのユーザー名、「パスワード」にSRMのパスワードを入力して「保存」をクリックします。


「接続」をクリック。


「接続済み」と表示されたらVPNサーバーへの接続は完了です。


VPNサーバーに接続したら、Windows標準機能のリモートデスクトップ機能を使ってVPNサーバーと同じLAN内に設置されたマシンを遠隔操作したり、ファイルサーバーにアクセスしたりできます。


なお、WRX560は記事作成時点ではAmazon.co.jpで税込3万6864円で入手可能です。

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in レビュー,   ソフトウェア,   ネットサービス,   ハードウェア, Posted by log1o_hf

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