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Xでハリケーンの予測針路に誤報を疑うコミュニティノートが付けられたため気象学者が「人間が死ぬ可能性がある」と非難


2024年6月28日に発生した熱帯低気圧はその後、ハリケーン「ベリル」へと発達し、2024年7月2日時点でベリルは5段階のうち最も強い「カテゴリー5」の勢力となっています。気象予測企業のAccuWeatherは2024年6月28日のハリケーンの予測進路をX(旧Twitter)で投稿しましたが、この投稿に対し、第三者による誤情報を疑うコミュニティノートが付けられました。

X labeled AccuWeather’s Hurricane Beryl map as misinformation. Meteorologists worry it could cost lives | The Independent
https://www.independent.co.uk/news/world/americas/hurricane-beryl-forecast-social-media-map-misinformation-b2572199.html


2024年7月2日時点でのハリケーンの中心気圧は938hPa、中心付近の最大風速は約70m/sという猛烈な勢力でカリブ海を進んでいます。今回のハリケーンは北大西洋域でハリケーンがカテゴリー5に発達した時期として、2005年にカリブ海からメキシコにかけて甚大な被害をもたらしたハリケーン「エミリー」が持っていた史上最も早い記録を更新したとのこと。

実際にハリケーンが接近したグレナダなどでは甚大な被害が発生しており、グレナダのディコン・ミッチェル首相は「カリアク島とプティト・マルティニーク島は広範囲にわたって破壊されました。特に接近からわずか30分で、カリアク島は更地にされてしまいました」と語っています。


AccuWeatherは人々への警告を目的として、2024年6月28日にハリケーンの予測進路をXで公開。しかし、この投稿には「公式のハリケーン予報は、国立ハリケーンセンター(NHC)からしか得られません。この『予測』にはそれを裏付けるデータがほとんどなく、誤報である可能性が高い」とのコミュニティノートが付けられました。


約100人もの気象学者チームを抱えるAccuWeatherは、NOAAやNASA、NHC、世界気象機関(WMO)のデータを基に予測を行っています。AccuWetherのシニアバイスプレジデント兼チーフ気象学者であるジョン・ポーター氏によると、AccuWeatherによるハリケーンの進路予測はNHCの予測とほぼ一致しながら、ほかの気象機関よりも約30時間早く予測できたとのこと。


ポーター氏は「AccuWeatherは、人命を救う情報をできるだけ早く広めるために政府からの情報よりも先に予測進路を公開しました」と述べています。

AccuWeatherのスティーブ・スミスCEOは「我々の投稿に付けられたコミュニティノートは虚偽の情報です。数分が生死を分ける重要な時代に混乱を招いています」と指摘。また「コミュニティ機能は人々の生命を救う情報を提供する、世界有数の気象予測企業であるAccuWeatherの邪魔をするものです」と批判しました。


AccuWeatherの幹部によると、コミュニティノートについてXに連絡を取ったものの返答は得られなかったとのこと。AccuWeatherでは、Xやその他のソーシャルメディアプラットフォームに対し、AccuWeatherを含む専門家からの投稿をモデレートする方法を再評価するよう呼びかけています。

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in ネットサービス, Posted by log1r_ut

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