ハードウェア

鉄道の騒音を大幅に軽減する遮音壁「MetaWindow」が登場


ドイツ鉄道とベンチャー企業・Phononic Vibesが協力し、鉄道の騒音を遮りつつ透明度も高い、まったく新しい遮音壁「MetaWindow」を開発したことを発表しました。

Metawindow for Railway - Phononic Vibes
https://phononic-vibes.com/metawindow-for-railway/


Deutsche Bahn Introduces MetaWindow: A Game-Changer in Noise Reduction for Railways | RAILTARGET
https://www.railtarget.eu/technologies-and-infrastructure/deutsche-bahn-introduces-metawindow-a-gamechanger-in-noise-reduction-for-railways-8449.html

遮音壁にはいろいろな種類のものがありますが、美観を損なわないような透明なものは音を反射してしまうため吸音性能が低く、一方、吸音性能が高い素材で作られた遮音壁は視界を遮ってしまうので景観を損ねてしまうという問題がありました。


ドイツ鉄道とPhononic Vibesが開発した「MetaWindow」は、独自の幾何学的デザインを利用することで、従来の製品よりもはるかに吸音性能を高めた製品で、34~37dBのノイズ遮断レベルと最大で72%という透明度を両立しています。

ドイツ鉄道のインフラ担当取締役であるベルトルト・フーバー氏は「環境保護目標を達成するには、鉄道による輸送量を増やしてネットワークを拡大・拡張する必要がありますが、鉄道輸送は静かでなければ住民に受け入れてもらえません。革新的な製品である『MetaWindow』の出番は、まさにここです。透明な遮音壁であるMetaWindowがあれば、地方自治体は、景観と機能性のどちらかを選ぶ必要がなくなります」と語っています。


MetaWindowsはベルリンで開催されたグリーンテックフェスティバルで展示され、2024年後半にハンブルグで建設される予定のS4線で利用されることになっています。

The S4 is on its way! Connecting Hamburg and Bad Oldesloe. - S4 Hamburg
https://www.s-bahn-4.de/

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in ハードウェア,   乗り物, Posted by logc_nt

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