Apple上級幹部2人が「ほとんどのMacユーザーはiPadも持っている」「AI PCとしてのiPad」などを語るインタビューが公開中
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IT系ニュースサイトのFast Companyが、Appleのワールドワイドマーケティング部門シニア・ヴァイスプレジデントであるグレッグ・ジョスウィアック氏と、ハードウェアエンジニアリング部門シニア・ヴァイスプレジデントであるジョン・ターナス氏へのインタビューを公開しました。両氏は2024年5月に登場したiPadシリーズに言及しています。
Apple still isn't done building its dream iPad - Fast Company
https://www.fastcompany.com/91124983/ipad-greg-joswiak-john-ternus-interview
This Joz quote is why macOS will likely never come to the iPad - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2024/05/15/majority-of-mac-users-also-own-ipad/
Appleは2024年5月15日に新しいiPad Proをリリースしました。また、同時にiPad Airは2年以上ぶりの新モデルが登場、iPad Airとしては初めて11インチと13インチの2サイズ展開となったことで話題になりました。また、Appleは、第10世代iPadを値下げしています。
ジョスウィアック氏とターナス氏は、これまでのiPadのラインナップが少し複雑になっていたことを認め、今回の発表内容はiPadのラインナップを整理する意味があったと説明しています。新しいApple Pencil ProとApple Pencil(USB-C)がiPad ProとiPad Airの両方で使えるようになったことで、互換性の問題が解消されたとジョスウィアック氏は主張しました。
ターナス氏はフロントカメラの位置を長辺ベゼルに配置して横向き時に使うことを意識したことについて、磁気コネクタで接続するApple Pencilの充電用コイルとの干渉を避けるため、技術的な課題があったと述べています。フロントカメラと磁気コネクタを両立させるため、Appleは充電用コイルのサイズを半分以下に縮小したそうです。
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また、ターナス氏によれば、2024年5月に登場した新型iPad Proは、Appleが以前から提唱してきた「魔法のガラス」というコンセプトを体現した製品だとのこと。今回のiPad ProはM4チップを搭載しつつ、iPadシリーズとして初めてOLED(有機EL)ディスプレイを採用し、これまでで最も薄く軽いiPadでありながら、高性能とバッテリー寿命を犠牲にしていないというのが特徴だとターナス氏はアピールしています。
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ジョスウィアック氏は、IntelやAMDのような半導体企業のように性能の向上率だけでチップを語るのではなく、自社設計の新チップを使うことで製品全体のユーザーエクスペリエンスをどれだけ向上させられるかを伝えたいと語りました。M4チップに関して言えば、iPad Proの薄さと軽さ、そしてOLEDディスプレイを実現するためには不可欠だったとジョスウィアック氏は述べています。
ジョスウィアック氏とターナス氏は、iPadとMacにはそれぞれ異なる役割があるという考え方を示し、多くの顧客が両方を使い分けているのが現状だと指摘した上で「iPadはMacとは異なる『プロ』の定義を持つべき」と主張しています。
ジョスウィアック氏は「MacユーザーのほとんどがiPadも所有しており、両方のデバイスを用途に応じて使い分けています。また、iPadユーザーの多くがMacを持っており、中にはWindowsパソコンを持っている人もいます」と述べ、AppleのエコシステムがiOSやmacOSの垣根を越えて広がっていることを示唆しました。また、ターナス氏は、Procreateというドローイングアプリを例に挙げ、iPadがアーティストにとって欠かせないツールになっていると強調しました
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さらにジョスウィアック氏は、Appleが以前から自社開発のチップに機械学習に特化したNeural Engine(NPU)を搭載していたことを指摘して技術的優位性を強調し、「Appleは長年にわたってAIの分野でリーダー的存在でした。2015年にはSiriをiPhoneに導入しており、早くからAIに注力してきました。今回発表されたiPadはAIマシンとしての能力を十分に備えており、業界がAI PCと呼ぶすべてのライバルになります」と主張しました。加えて、ターナス氏は、M4チップのNeural EngineがLiveText、Center Stage、PhotomatorやLogic Pro for iPad 2などのアプリケーションでのAI機能を支えていると語っています。
ジョスウィアック氏とターナス氏は、「iPadの可能性はまだまだ大きいと考えています。14年の歴史を持つiPadは、今後もAppleの重要な製品の一つであり続けるでしょう」と語りました。
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