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Adobeのシャンタヌ・ナラヤン会長兼CEOはAIをどう捉えているのか?


Adobeに1998年から勤務し、2007年からCEOを務めているシャンタヌ・ナラヤン会長兼CEOがAIなどについて語るインタビューが、ニュースサイト・The Vergeで公開されています。

Why Adobe CEO Shantanu Narayen thinks AI is the future - The Verge
https://www.theverge.com/24153956/adobe-shantanu-narayen-ai-firefly-premiere-photoshop-pdf-creativity-commerce


インタビューを行ったのは編集長のニライ・パテル氏です。

配信されている音声によれば、インタビューは1時間近くにわたって行われたようで、ナラヤン氏はいろいろな質問に答えています。その中で、AIについても言及しています。


業界歴が長いナラヤン氏は、これまでにモバイルやデスクトップパブリッシングといったパラダイムシフトを目の当たりにしています。このため、パテル氏は「AIもパラダイムシフトの1つなのでしょうか?」と質問。

これに対してナラヤン氏は、以下のように答えています。

「AIは、私たちが長年にわたり取り組んできたものだと思います。コンピューターはパターンマッチングが得意です。そして、非効率的な作業の自動化も得意です。話題の中心になっている生成AIは、私が思うに、コンピューターと対話するインターフェイスであれ、何かを創造しようとするのであれ、プロセス全体を始めることができるものです」

「『コンピューターが会話し、理性を持ち、考えることができるようになるとはどういったことなのか』を考えたとき、投入されたエネルギーの量、資本の量、優れた才能の量に注目して考えると、AIは根本的な存在になっていくのではないかと思います。モバイルへの移行やクラウドへの移行ではエネルギーや投資が分かれていましたが、AIの場合はほぼすべてが生成AIとその意味合いに集中しています」

さらにパテル氏から、「MicrosoftやGoogleならAIによるパラダイムシフトで新たなビジネスモデルを生み出せるかもしれないが、Adobeはそうではないのでは?」という旨の指摘を受けると、ナラヤン氏は「テクノロジーの変化は、どういったものでも、追い風になるという点では同じような影響を与えるものだと思います」との見解を示しました。

その上で「生成AIは、これまでストーリーを語るためのツールを使うにあたり時間とエネルギーを投資してこなかったような、まったく新たな人々を引きつけるものだと思います」と、未来への展望を語りました。

また、パテル氏はAIコンテンツが氾濫することについても質問。ナラヤン氏は、コンテンツがあふれる時代にこそ、いかにコンテンツに魂を込めて違いを出すか、差別化していくかがクリエイティブにとっての課題であるという認識を示しています。

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in メモ, Posted by logc_nt

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