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テスラが運転支援機能「フルセルフドライビング(FSD)」のサブスク価格を従来の半額の月額約1万5000円に大幅値下げ


電気自動車大手のテスラが、運転支援機能であるフルセルフドライビング(FSD)のサブスクリプション価格を従来の月額199ドル(約3万600円)から99ドル(約1万5200円)に大幅値下げすることを発表しました。


Tesla slashes price for monthly Full Self-Driving subscription - The Verge
https://www.theverge.com/2024/4/12/24128806/tesla-fsd-subscription-price-cut

Tesla halves the price of its Full Self Driving (Supervised) subscription to $99 per month
https://www.engadget.com/tesla-halves-the-price-of-its-full-self-driving-supervised-subscription-to-99-per-month-215321467.html

テスラが有料オプションとして提供している運転支援機能のFSDは、車間距離の制御や車線の維持といった操作を可能にするオートパイロットの機能に加え、交差点での停止または通過、標識に従った減速や停止、右左折といったさまざまなシナリオでの運転操作を自動で行います。

そんなFSDは買い切り形式で1万2000ドル(約184万円)で購入可能になっているほか、2021年からは月額199ドルのサブスクリプション形式での提供も行われていました。そして現地時間の2024年4月12日、テスラがFSDのサブスクリプション価格を半額以下の月額99ドルに値下げすることを発表しました。

この発表にはテスラのイーロン・マスクCEOも反応しました。


FSDの大幅値下げについてテクノロジー系メディアのEngadgetは、テスラの2024年第1四半期決算が不調だったことが理由のひとつだろうと指摘しています。アナリストは、2024年第1四半期のテスラの出荷台数を45万7000台と予想していましたが、実際の販売台数は38万7000台にとどまり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行で苦戦していた2020年第2四半期以来のマイナスとなりました。

2024年3月には既存顧客と新規顧客に対し、FSDを1カ月間無料で提供するキャンペーンを開始するなど、テスラはFSDをより多くのユーザーに使ってもらうための施策を打ち出しています。

なお、テスラのFSDは「Full Self-Driving(完全自動運転)」という名称にもかかわらず完全な自動運転機能ではなく、ドライバーは道路状況に注意してハンドルに手を添え、いつでも緊急事態に対応できるようにしておく必要があります。近年のテスラはFSDを使用していたと思われる車両が起こした事故を巡って訴訟を起こされており、「FSDは誇大広告でユーザーを誤認させている」という指摘もされていることから、公式の文章では「FSD(Supervised:監視付き)」という名称を使用するようになっています。

ニュース専門放送局のCNBCによると、テスラは一部のドライバーに対し、タッチスクリーンに「FSD(監視付き)はテスラ車をほぼどこにでも運転できます。車線変更を行い、分岐を選択してナビ通りのルートをたどり、他の車両や障害物を回避し、左右に曲がります。しかし、これは注意深いドライバーと共に使用されなくてはなりません。自律走行が可能になるわけではありません。自信過剰にならないでください」という警告を表示しているとのことです。

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in ソフトウェア,   乗り物, Posted by log1h_ik

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