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YouTubeのCEOが「AIのトレーニングへの利用はルール違反」「大事なのはクリエイターがYouTubeで成功すること」と語る


YouTubeのニール・モハンCEOがBloombergのエミリー・チャン氏によるインタビューの中で、OpenAIが2024年2月に公開した動画生成AI「Sora」について、もしYouTubeの動画を用いてトレーニングしたのであればルール違反にあたると述べました。

YouTube Says OpenAI Training Sora With Its Videos Would Break Rules - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-04-04/youtube-says-openai-training-sora-with-its-videos-would-break-the-rules


当該発言については、BloombergのYouTubeチャンネルで動画が公開されており、確認可能です。

YouTube Says Using Videos to Train OpenAI's Sora Breaks Rules - YouTube


インタビューでチャン氏は「OpenAIのミラ・モラディCTOは、Soraのトレーニングにどのようなデータを用いたか聞かれて、明確に回答しませんでした。あなたは、YouTubeがSoraのトレーニングに用いられたと思いますか?」と質問。

これに対してモハンCEOは、一度は「使用されたかどうかの情報を持ち合わせていないので、直接OpenAIに尋ねた方がいいと思います」と直接的な回答を避けました。

しかしチャン氏が「もし用いられたとしたらポリシー違反では?」と重ねて質問したため、「YouTubeには明確な利用規約があります。クリエイターの視点から見たとき、彼らがYouTubeに苦労の成果をアップロードするにあたって、利用規約が順守されるという期待を持っています。動画のタイトルやクリエイター名、YouTubeのチャンネル名が取得可能になっているのは、検索エンジンで表示されるなど、オープンウェブにおいてコンテンツが表示されるための有効な方法だからです。コンテンツや文字起こしの内容がダウンロードされることは、我々のプラットフォーム上のコンテンツに対するルール違反です」と述べました。

回答の中でモハンCEOはOpenAIのSoraを名指ししたわけではなく、「AIのトレーニング」という語も用いませんでしたが、トレーニングに用いるにあたってはコンテンツをダウンロードすることになるため、Bloombergは「AIのトレーニングに用いるためにダウンロードすることはルール違反にあたる」という見出しをつけています。

なお、チャン氏はGoogleがGeminiのトレーニングにおいてどのようにYouTubeを利用しているかも質問しており、モハンCEOは、利用規約や個別の契約に基づいていると回答。

その上でモハンCEOは、「AI技術がYouTubeにどのように反映されていくかを考えたときにコアとなるのは、最終的にクリエイターがYouTubeで成功し、視聴者に魔法のような体験を構築することです」と述べ、クリエイターファーストの考えを示しました。

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in ネットサービス,   動画, Posted by logc_nt

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