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バーコード付き切手が偽造され受取人が罰金を取られる事態がイギリスで多発


イギリスで郵便事業を担うロイヤル・メールが既存の切手の代わりに導入した「バーコード付き切手」が偽造され、該当する偽造切手の貼られた郵便物を受け取った人が罰金を請求される事態が発生しています。無実の受取人に罰金が科されるという理不尽さと、新システムを導入したことによる混乱が、ロイヤル・メールへの非難につながっています。

Why are so many people being hit with £5 fines for 'counterfeit' stamps? | This is Money
https://www.thisismoney.co.uk/money/bills/article-13244469/Why-people-hit-5-fines-counterfeit-stamps.html

ロイヤル・メールは、郵便物を追跡するため、既存の切手に代わるバーコード付き切手を2022年2月に導入しました。2023年8月1日以降、バーコードのない古い切手は利用できなくなりましたが、「スワップアウト」という制度を利用して古い切手を新しい切手に無料で交換することができます。


ロイヤル・メールは、バーコード付き切手を導入することで消印の不正除去や使用済み切手の転売を阻止し、年間数千万ポンド(数十億円)の詐欺被害を阻止できると主張していましたが、皮肉にもバーコード付き切手ですらも詐欺被害の対象になってしまったようです。

イギリスメディアのThis is Moneyによると、何も知らない人が偽造バーコード付き切手が貼られた郵便物を受け取り、5ポンド(約960円)の罰金を支払わなければならなくなる事態が多発しているとのこと。


バーコードのおかげで偽造切手はすぐに「偽造」とわかったようで、ロイヤル・メールにより「偽造」のラベルが郵便物に貼付される措置が執られています。

実際に受け取って罰金も支払ったというトニー・マルセラさんは「旧友からのカードを受け取った時に5ポンドの罰金を請求されてしまいました。不審に思って友人に尋ねたんですが、友人は正規のルートを通じて切手を交換したと言っていました」と話し、スワップアウト制度を通じて切手を交換した際に偽造切手が紛れ込んだ可能性を指摘しました。

by Richard Ellis

これらの偽造切手がどの時点で流通するようになったのかは不明ですが、一部の市民は「切手を製造する機械か、切手をスキャンする機械に問題があるのでは」と指摘し、誰かが偽造切手を作っているのではなく、切手の製造・管理プロセスの中で誤りが生まれてしまっている可能性があると推測しています。

しかし、ロイヤル・メールの担当者は「バーコード付き切手が本物かどうかを査定する時はしっかりとした多段階のプロセスを設けています。バーコード付き切手は製造所からロイヤル・メールが直接受け取り、安全なバンで支店に配送するか、改ざん防止封筒に入れて倉庫から安全な郵便で送っています。スワップアウト制度でも流通に安全で堅牢なプロセスを使用しています」と述べ、製造・管理プロセスに問題はないと反論しました。

バーコード付き切手の導入に当たっては、以前から「女王の顔を汚すことになる」との批判が相次いでおり、今回の事件でさらに火に油を注ぐこととなってしまいました。

ロイヤル・メールは、切手を手に入れた手段と額面、購入したものが偽造品だった場合は購入店や購入日付などを伝えるよう求め、偽造切手を調査する姿勢を示しています

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in Posted by log1p_kr

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