18歳未満のInstagramとFacebookのユーザーに「自殺・性などのセンシティブなコンテンツはフォロー中のユーザーの投稿でも非表示になる」という規制が課される
18歳未満の若者を保護するため、これまで自分がフォローしているユーザーのものであれば表示されていたというセンシティブなコンテンツを一括して非表示にする変更を加えるとMetaが発表しました。
New Protections to Give Teens More Age-Appropriate Experiences on Our Apps | Meta
https://about.fb.com/news/2024/01/teen-protections-age-appropriate-experiences-on-our-apps/
Metaによると、今後18歳未満のユーザーには自殺や自傷行為、摂食障害、ヌードなどに関するセンシティブなコンテンツが一切表示されなくなり、18歳未満のユーザーがこれらのコンテンツを検索すると専門機関へ誘導して支援を求めさせるような仕組みに変更するとのこと。
この規制はFacebookとInstagramにおける最も厳しい閲覧規制に当たります。Metaは以前から「自分がフォローしていないユーザー」によるセンシティブなコンテンツを非表示にする規制を18歳未満のユーザーに課していたのですが、今後は「自分がフォローしているユーザー」によるコンテンツも表示されなくなります。
今まで新規登録者は自動的に上記規制が課せられていて、今後は同規制が既存のユーザーにも拡大されます。Metaは2024年1月9日時点で「今後数か月以内に完全に適用する予定」としています。
そもそも、Metaは自殺や自傷行為、摂食障害との「闘い」についてのコンテンツを共有することを許可していましたが、18歳未満の若者には不適切であるという考えから、これらのコンテンツを見つけにくくする方法に注力してきたとのこと。今回の変更により、ついに本格的な規制がかかることとなります。
また、Metaのルールに反するコンテンツを検索結果に表示させないという保護システムが今後さらに拡張され、より多くの語句に対応することも明らかになりました。この変更は全ユーザーが対象となります。
Metaは18歳未満のユーザーにプライバシー設定を定期的に見直すよう促しており、ワンタップでプライバシー設定を強化できるような通知も逐次送信しているとのこと。Metaの推奨設定に変更すると、不快なコメントを非表示にしたり、メッセージのやりとりをフォロワーのみに限定したりできます。
MetaはFacebookならびにInstagramがティーンエイジャーの精神に悪影響を与えるとしてしばしば批判にさらされていて、2023年にはアメリカのコロンビア特別区と、41の州の司法長官から訴えられています。Metaは「10年以上かけて、私たちのルールに違反するコンテンツやセンシティブと見なされる可能性のあるコンテンツに対処するためのポリシーとテクノロジーを開発してきました」と述べ、18歳未満のユーザーを保護する取り組みに力を注いでいることをアピールし、その一環として今回の規制強化を行ったと説明しました。
・関連記事
「若い体操選手」や「10代以下インフルエンサー」をフォローするアカウントを作成したら性的なコンテンツが大量にオススメ表示されたという報告 - GIGAZINE
「InstagramやFacebookは子どものメンタルヘルスに害を与える」として42人の司法長官がMetaを訴える - GIGAZINE
InstagramとFacebookが18歳未満のユーザーを広告ターゲティングする機能をさらに制限、性別に基づいて10代をターゲットにするオプションを削除へ - GIGAZINE
「Instagramで子どものプライバシーを侵害した」ことに対して570億円の罰金がMetaに科される - GIGAZINE
10代の若者はニュースサイトよりもInstagramやTikTok、YouTubeで最新情報を得ているという報告 - GIGAZINE
Instagramが10代の若者を保護する新機能を多数追加すると発表、「ペアレンタルコントロール」「アクティビティ管理」など - GIGAZINE
「FacebookはInstagramが10代の若者に有害だと認識していた」件についてInstagramの代表が連邦議会で証言へ - GIGAZINE
・関連コンテンツ