レビュー

命と気力を削りながら不要な手札を廃棄して強力な遺物や悪魔で殴り合う対戦カードゲーム「DarkOne」プレイレビュー


Blade Rondo」や「Eresia」などのカードゲームで知られるDomina Gamesから、4人のキャラクターが固有のシステムと専用のデッキを進化させながらバトルするカードゲーム「DarkOne」2023年12月21日(木)に登場しました。そんなDarkOneをDomina Gamesから提供を受けたので、実際にプレイしてみました。

DarkOne - Domina Games
https://www.dominagames.com/darkone/

DarkOneのパッケージはこんな感じ。


プレイ人数は1~2人、プレイ時間は10~20分、対象年齢は12歳以上と想定されています。


内容物は、DarkOneのルール説明書とパラメーターボードが2枚。


ライフマーカーが2つ、気力マーカーが2つ、残弾マーカーが1つ、マナマーカーが1つ、毒マーカーが2つ。


カードはキャラクターカード4枚、戦術カード60枚、異物カード10枚、ソロプレイ用のカードが12枚。


ゲームの準備として、まず各プレイヤーは4枚あるキャラクターカードから1枚選びます。


次に、各プレイヤーにパラメーターボードを1枚配ります。そして、左側の「3」の場所に青い気力マーカーを、右側のライフメーターの「20」に赤いライフマーカーを配置。


4人いるキャラクターのうち、フィルヴィアとルークについては個別のパラメーターボードが用意されています。フィルヴィアの場合、ライフメーターの上にあるマナメーターの「2」にマナマーカーを置きます。


さらに、毒マーカーを各プレイヤーに1つずつ配布。


戦術カードは4人のキャラクターごとに15枚ずつ用意されているので、背面の色を見て4つに分けます。


キャラクターに対応した戦術カード15枚を各プレイヤーに配布します。この15枚がプレイヤーのデッキになるというわけ。


プレイヤーは戦術カード15枚をシャッフルにして山札にしてから3枚引きます。この3枚がプレイヤーの初期手札です。


続いて遺物カード10枚をシャッフルし、各プレイヤーは3枚ずつ引きます。この3枚の遺物カードは場に裏向きで置きますが、自分の遺物カードについてはいつでも表面を見て中身を確認してOK。


これでゲームの準備が完了しました。ゲーム開始時点の状態をプレイヤー目線で見るとこんな感じ。


先攻・後攻を決めて、ゲームを開始します。ゲームはどちらかのプレイヤーのライフポイントが0になったら終了。プレイヤーは自分の手番になったら「開始フェイズ」「行動フェイズ」「終了フェイズ」を順番に進めます。「開始フェイズ」では最初に気力マーカーを「3」の位置に置き、自分の気力を3にします。


次に、山札から戦術カードを2枚引きます。ただし、先攻は最初のターンのみ、引く枚数が1枚になります。


「行動フェイズ」では、「キャラクターカードに書かれている特殊効果の実行」「手札の使用」「遺物カードの公開」を好きな順番で好きなだけ行うことができます。例えば、「異端者を絶対許さない修道騎士」というシルヴェーヌの特殊効果は、気力を1支払うことで自分の手札を1枚選んで廃棄することができるというもの。


廃棄した手札は、以下のように裏向きかつ縦向きにして手前に置きます。


今度は手札から「聖絶」というカードを使ってみました。このカードは威力4の物理攻撃を相手に繰り出すことが可能。さらにその下に書かれている「渾身」という効果は、カードを使用する直前に宣言することで追加効果を発動できます。ただし、「渾身」の発動は1ターンに1回のみ。「聖絶」で「渾身」を発動すると、気力1のコストを支払うことで物理攻撃の威力が+2、支払わなければ+1されます。今回は支払わずに威力+1を選択。


「聖絶」による物理攻撃の威力は5となりました。物理攻撃によるダメージは、威力から相手の気力を差し引いた数値になります。今回相手の気力は3だったので、5-3=2ポイントのライフを削ることに成功しました。


「行動フェイズ」でやるべきことが終わったら、「終了フェイズ」に移行します。「終了フェイズ」では、自分の手札が4枚以上であれば3枚になるように手札を捨ててから、相手に手番を渡します。

次は、「天使と悪魔の血を引いて人間に転生した少女」であるフィルヴィアのターン。フィルヴィアには、毎ターン開始時に1マナを得るという特殊効果があります。


フィルヴィアは、パラメーターボードにあるマナメーターを1増やしました。


悪魔を呼び出す能力を持つフィルヴィアは、このマナを消費して悪魔を配下として召喚できます。例えば、この「悪魔の騎士」は2マナで召喚できる悪魔で、気力1のコストを支払うことで威力3の物理攻撃を繰り出すことが可能。さらに、「渾身」によって、自分のライフを1減らしてしまうものの、威力3の物理攻撃を再度繰り出すことができるという強力な効果を持ちます。一度配下にした悪魔は場に残るので、非常に心強いアタッカーとなります。


対するシルヴェーヌは悪魔のような邪悪な存在を滅ぼしたいというわけで、悪魔を配下にすることはできませんが、強力な物理攻撃を繰り出すことができます。例えば以下の「塵返しの白刃」も物理攻撃を繰り出せるカードで、左上には物理攻撃を示すアイコンがついています。


しかし、フィルヴィアがここで「断絶の護り」というカードを公開して「レスポンス」を宣言。「断絶の護り」は相手の行動が条件を満たした際に発動できる「レスポンス」という効果を持ち、物理攻撃のカードを使われた場合に5以下のダメージを0にすることが可能。「塵返しの白刃」によるダメージを完全に無効化することに成功しました。


攻撃が無効化されて驚いたシルヴェーヌ。しかし、カードの効果を使い、廃棄したカードを3枚に増やすことに成功しました。


このゲームでは、カードを廃棄すると手札からも山札からも排除されるので二度と使えなくなってしまいますが、廃棄したカードを縦向きから横向きにするとコストとして支払うことができ、遺物カードを公開することができます。例えば以下の「ビビアンの杖」は廃棄したカード3枚をコストにすることで公開できるカード。遺物カードは強力な効果を持ち、公開されると即時発動します。そのため、ゲームではなるべく序盤で積極的にカードを廃棄し、遺物カードを発動するのがおすすめ。


しかし、フィルヴィアによって召喚された「悪魔の騎士」がちくちくと毎ターンに攻撃を行います。


さらにフィルヴィアも廃棄したカードをコストとして支払い、遺物カードを公開。なんと特定のカードを相手が使うと毒によるダメージを与えるという「森の刻印」でした。このため、シルヴェーヌは行動を大きく制限されてしまいます。


フィルヴィアの攻撃になすすべがなく、シルヴェーヌはライフポイントを残りわずか1ポイントまで削られてしまいました。


完全にとどめを刺すべく、気力3を消費してフィルヴィアは特殊効果を発動した上で召喚しまくった配下の悪魔に攻撃を命令。フィルヴィアの気力は0になってしまいますが、威力3の物理攻撃を3回も繰り出し、さらに「渾身」も発動して一気にシルヴェーヌのライフポイントを削りきってしまおうという算段です。


しかし、ここでシルヴェーヌが「月光の護り」というカードのレスポンス効果を発動。相手の物理攻撃に合わせて、1ターンだけ気力を+2にします。この効果で、フィルヴィアの物理攻撃はすべて通らず、ダメージが0になってしまいました。


次のターン、返す刀でシルヴェーヌが「聖絶」を2枚発動し、さらに「渾身」も使用することで、威力4の物理攻撃と威力6の物理攻撃を繰り出しました。


フィルヴィアはとどめを刺すために気力をすべて使ってしまったため、大ダメージを受けて一気にライフポイントが0になってしまいました。この時点でフィルヴィアが負けとなり、シルヴェーヌの勝利が確定しました。


DarkOneを実際に遊んでみたところ、2人プレイの初回ではルール確認しながらのプレイになるため、約1時間かかりました。カードを捨て札にしたり廃棄したりしてプレイするという点では、デッキビルド型に近いものがありますが、廃棄したカードをコストにして遺物カードを公開したり戦術カードの効果を発動したりすることができるので、単に廃棄してデッキを圧縮するのではなく、廃棄した後のことも考えなければならず、戦略性はかなり高いといえます。また、最初に選ぶキャラクターによってゲームの進め方が大きく異なるので、自分のプレイスタイルに合ったキャラクターを選び、カードの効果を把握することで、相手の行動を含めてどのように行動するべきかをしっかり考える必要もあります。

用語や処理の順番、ダメージの計算などに慣れる必要があり、ボードゲームや対戦型カードゲームを遊んだことがないという人には少し難しいかもという難度ですが、ルールそのものはシンプルで、一度プレイすればゲームの流れや細かいルールをだいたい理解できます。そのため、最初の1回はルールを覚えるためと割り切ってプレイするのがおすすめ。また、DarkOneはソロプレイにも対応しているので、対戦する相手がいなくても問題なくプレイできるのもポイントです。


DarkOneはAmazon.co.jpでも取り扱われており、記事作成時点で税込3520円で購入可能です。

Amazon | Domina Games DarkOne (1-2人用 10-20分 12才以上向け) ボードゲーム | ボードゲーム | おもちゃ


また、DarkOneは以下のプレゼント記事でもゲット可能です。

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in レビュー,   ゲーム, Posted by log1i_yk

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