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OpenAIには4つの根本的な戦略的課題がある


OpenAIはAI企業の先駆けとして多額の投資を集めて製品開発を行っています。ところが、こうしたOpenAIが他社より優れた何かを発明できるのかどうかには疑問が残るとして、アナリストのベネディクト・エヴァンス氏が「OpenAIには4つの根本的な戦略的課題がある」と指摘しました。

How will OpenAI compete? — Benedict Evans
https://www.ben-evans.com/benedictevans/2026/2/19/how-will-openai-compete-nkg2x

OpenAIに存在する課題その1は、現在の事業に強力で明確な競争上のリードがないという点です。確かにOpenAIは「ChatGPT」で対話式生成AIツールの先陣を切りましたが、エヴァンス氏いわく「エンゲージメントや定着性は非常に浅く、現時点ではそのユーザーベースを持続的なものへと転換する明確な道筋を提供していない」とのこと。また、適切な市場に受け入れられ定着している状態を指す「プロダクト・マーケット・フィット」を達成している消費者向け製品もないとしています。

2026年時点で、競争力のある最先端モデルの能力はほぼ同等で数週間ごとに順位が入れ替わります。Metaのように競争から一時脱落するものもあれば、まだ最先端に到達できていないAppleやAmazon、最先端から半年は遅れている中国企業など細分化されるケースもありますが、いずれ同じ土俵に上がるようになるのは必然で、ある企業が他社に決して追いつかれないリードを築ける仕組みは見えていません。


第二に、市場が発展する今後数年の間に、AIにおける体験、製品、価値獲得、戦略的レバレッジは大きく変化すると予測される点です。攻勢を強める大手企業や数千の起業家が、新しい機能、体験、ビジネスモデルを生み出そうとしており、その過程で基盤モデルそのものを商品へと変えようとしています。エヴァンス氏は「大規模言語モデル(LLM)ブームの火付け役となったOpenAIは、今やまったく別の新しいものを発明するか、少なくともそれを試みる何千ものプレイヤーを防ぎ、取り込み、吸収しなければなりません」と指摘しています。

OpenAIが明確なリードを持つ唯一の領域はユーザーベースで、その数は8〜9億人と言われています。しかし、ChatGPTユーザーのうち有料会員はわずか5%とされ、2025年の利用データでは80%のユーザーが年間1000メッセージ未満とユーザーを熱中させるまでには至っていません。


第三に、これは業界全体に当てはまるものの、OpenAIは他の企業と同様、既存事業からのキャッシュフローに頼ることなく、歴史上最も資本集約的な産業の一つで競争しなければならないという点です。

第四の問題は、技術革新が進んでもそれをプロダクトにできなければ意味がないという点です。OpenAIは独自のブラウザやチャットインターフェースに統合する広告、iPhoneデザイナーのジョニー・アイブ氏を引き込んで実現をもくろむ新たなAIデバイス等で他社を出し抜こうとしていますが、そうしたプロダクトにユーザーを引きつけるパワーがあるのかエヴァンス氏は疑問視しています。結局のところ、WindowsやGoogle検索、iOS、Instagramといった「自社の優位性を保つプロダクト」はどの企業も確保できていないのです。


エヴァンス氏は「将来的にAIインフラが航空機や半導体のような寡占産業になる可能性はあります。固定費は増大し、参入企業は限られるかもしれません。しかし、それが企業独自の強みを得ることにはつながりません」と指摘しました。

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in メモ, Posted by log1p_kr

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