レビュー

さまざまなチャットAIを簡単にローカル環境で動かせるアプリ「Ollama」の公式Dockerイメージが登場


Mistral」「Llama 2」「Vicuna」などオープンソースの大規模言語モデルを簡単にローカルで動作させることが可能なアプリ「Ollama」の公式Dockerイメージが登場したので、早速使い勝手を試してみました。

Ollama is now available as an official Docker image · Ollama Blog
https://ollama.ai/blog/ollama-is-now-available-as-an-official-docker-image


Ollamaで動作可能な大規模言語モデルの代表例は下記の通り。リストの全体についてはOllamaの公式サイトで確認することができます。

モデルパラメーターサイズDownload
Mistral7B4.1GBollama run mistral
Llama 27B3.8GBollama run llama2
Code Llama7B3.8GBollama run codellama
Llama 2 Uncensored7B3.8GBollama run llama2-uncensored
Llama 2 13B13B7.3GBollama run llama2:13b
Llama 2 70B70B39GBollama run llama2:70b
Orca Mini3B1.9GBollama run orca-mini
Vicuna7B3.8GBollama run vicuna


パラメーター数が3B(30億)のモデルを動作させるには最低8GBのメモリが必要で、7B(70億)のモデルでは16GB、13B(130億)のモデルでは32GBのメモリが必要とのこと。


ということで、早速Ollamaを動作させるための環境を整えていきます。今回はDockerを利用するので、下記のリンクから自分の環境に合った方法でDockerをインストールします。

Install Docker Engine | Docker Documentation
https://docs.docker.com/engine/install/


今回はDebianを利用するため、下記のコマンドを入力しました。

sudo apt-get update
sudo apt-get install ca-certificates curl gnupg

sudo install -m 0755 -d /etc/apt/keyrings
curl -fsSL https://download.docker.com/linux/debian/gpg | sudo gpg --dearmor -o /etc/apt/keyrings/docker.gpg
sudo chmod a+r /etc/apt/keyrings/docker.gpg

echo \
  "deb [arch="$(dpkg --print-architecture)" signed-by=/etc/apt/keyrings/docker.gpg] https://download.docker.com/linux/debian \
  "$(. /etc/os-release && echo "$VERSION_CODENAME")" stable" | \
  sudo tee /etc/apt/sources.list.d/docker.list > /dev/null

sudo apt-get update
sudo apt-get install docker-ce docker-ce-cli containerd.io docker-buildx-plugin docker-compose-plugin


Dockerがインストールできたら続いてOllamaを起動します。CPUのみを使用して動作するモードと、NVIDIA製のGPUを利用して動作を高速化できるモードがありますが、今回はCPUのみのモードで起動するので下記のコマンドを実行します。

docker run -d -v ollama:/root/.ollama -p 11434:11434 --name ollama ollama/ollama


Ollamaコンテナの起動後、下記のコマンドでOllamaを操作可能です。

docker exec -it ollama [実行したいコマンド]


今回はLlama 2の7Bモデルを使用するので、前述した表の「Download」の欄を参考に、「docker exec -it ollama ollama run llama2」のコマンドを実行すると、自動でモデルがダウンロード&実行されました。入力可能になると「>>>」という表示が出るので、ここにチャットを打ち込めばOK。ひとまず「Hello!」とあいさつしてみました。


日本語を試してみると「I can communicate in multiple languages!(複数の言語でコミュニケーションできます!)」とのこと。Llama 2の性能はともかく、Ollama上でモデルとやりとりしている場合でも問題なく日本語を利用できることが分かりました。


なお、Ollamaで利用できるモデルについて、GIGAZINEでは以下の通り記事化しています。モデルの詳細を知りたい場合は確認してみて下さい。

◆Mistral
本当にオープンソースのライセンスで利用&検証できる大規模言語モデル「Mistral 7B」が登場、「Llama 2 13B」や「Llama 1 34B」を上回る性能のAI開発が可能 - GIGAZINE


◆Llama 2
Metaが商用可能な大規模言語モデル「Llama 2」を無料公開、MicrosoftやQualcommと協力してスマホやPCへの最適化も - GIGAZINE


◆Llama 2 Uncensored
大規模言語モデルの「検閲」を解除した無修正モデルが作成されている、その利点とは? - GIGAZINE


◆Viucna
ChatGPTに匹敵する性能の日本語対応チャットAI「Vicuna-13B」のデータが公開され一般家庭のPC上で動作可能に - GIGAZINE

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