イーロン・マスクのX有料化発言を受けてBlueskyの新規登録数が過去最大規模に

2023年9月18日にイーロン・マスク氏が「Xシステムの利用料を少額の月額料金で請求する方向に移行している」と発言し、X(元Twitter)が有料化するのではないかという観測が一気に広がりました。マスク氏の発言を受けて多くのXユーザーがSNSの乗り換えを検討したようで、同日にはXに似たSNS「Bluesky」でサービス開始以降最多規模の新規登録数が記録されました。

Bluesky User Absolute and % Growth
https://vqv.app/stats/chart

2023年9月18日にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相との対談に臨んだマスク氏は、Xで活動するBOTを減らす唯一の方法として「Xシステムの利用料を少額の月額料金で請求する方向に移行している」と発言しました。対談はXでライブ配信されていたほか、対談終了後も閲覧可能となっていたため、「マスク氏がXを有料化しようとしている」という観測が世界中を駆け巡ることとなりました。

「X(旧Twitter)を有料化する」とイーロン・マスクが爆弾発言 - GIGAZINE

マスク氏の発言を受けてXから別のSNSへ移行することを考えたユーザーは多くいたようで、Xに似た操作感で使える無料SNS「Bluesky」の新規ユーザー登録数が爆増する事態が発生しました。

Blueskyの投稿数やユーザー数などをまとめているウェブサイト「Bluesky Statistics」を確認すると、マスク氏の発言があった2023年9月18日にユーザー数が急増していることが分かります。

2023年9月18日付近を拡大するとこんな感じ。具体的には、2023年9月18日のユーザー数は107万1682人でしたが、2023年9月19日にはユーザー数が112万5267人にまで増えました。つまり、マスク氏の発言の後に5万3585人が新たにユーザー登録したことになります。

なお、Blueskyは「ユーザーが投稿内容やフォロー情報などを保ったまま別のSNSへ移行できるエコシステム」の実現を目指して開発されている分散型SNSプロトコル「AT Protocol」のリファレンス実装として開発されているSNSで、将来的にはMastodonなどの分散型SNSと同様にAT Protocolを採用したSNS間をユーザーが自由に行き来できるようになる予定です。Blueskyが目指すエコシステムはXとかなり異なっていますが、操作感やタイムラインの見た目などはXにかなり近いため、Xから違和感少なく乗り換えることができます。BlueskyがどんなSNSなのかは以下の記事で詳しくレビューしています。

「Bluesky」のアカウント作成手順＆実際に使ってみるとこんな感じレビュー、Twitterに激似なので乗り換え・引っ越し先としてかなりアリ - GIGAZINE

BlueskyはXに似た操作感で使えることからXからの乗り換えを検討するユーザーから大きく注目されており、2023年7月に旧Twitterで閲覧可能なツイート数の制限が実施された際にも新規登録者が詰めかけてサーバーがダウンする事態が発生していました。今回も非常に多くの新規登録者が詰めかけましたが、サーバーダウンなどは報告されていないため、Bluesky運営チームはサーバー増強などの対策に成功したようです。

Twitter乗り換え先として注目されるSNS「Bluesky」がサーバー負荷爆増により新規ユーザー登録を一時停止、Twitter閲覧数制限に伴う新規加入者続出が原因か - GIGAZINE