Intelが次世代向けのガラスコア基板の開発を発表、2030年までに展開する計画を明らかに
Intelが次世代のチップパッケージング用のガラスコア基板を開発したことを、2023年9月18日付けで発表しました。従来の基板よりも電力効率や高温耐性が高く、より性能の高いチップが提供できるようになるとのことです。
Intel Unveils Industry-Leading Glass Substrates to Meet Demand for More Powerful Compute :: Intel Corporation (INTC)
https://www.intc.com/news-events/press-releases/detail/1647/intel-unveils-industry-leading-glass-substrates-to-meet
Intel Shows Off Work on Next-Gen Glass Core Substrates, Plans Deployment Later in Decade
https://www.anandtech.com/show/20058/intel-shows-off-glass-core-substrate-plans-deployment-late-decade
チップはコンピューターが動作するのに必要な部品ですが、チップ自体はコアをマザーボードとつなげることができません。現代のコンピューターでは1つの基板上に複数のチップコアが搭載されることが増えています。しかし、現行の有機基板の大部分はプラスチック製であるため、複数のチップを搭載する際に変形して反ってしまう可能性があるとのこと。
ガラスはプラスチックよりも剛性が高く、熱的および機械的に安定しているため、相互接続密度を大幅に向上させることが可能だとのこと。Intelによると、ガラス基板はパターン歪みが50%低減し、リソグラフィの焦点深度を向上させ、より精密で正確な半導体製造を可能にするとしています。
加えてガラスコア基板では、消費電力が少なく、データをより効率的に移動できる光相互接続をシームレスに統合可能だとのこと。Intelは「ガラス基板の高温耐性や電力特性により、2040年までに1つのパッケージ上のトランジスタ数は1兆を達成できるようになるでしょう。ガラス基板によって、我々は2030年以降もムーアの法則を推進し続けることができます」と宣言しました。
さらに、Intelはガラスコア基板テクノロジーの実証モデルを公開しています。
ガラスコア基板を採用したチップはAI用途やデータセンター向けに適しているとのことで、Intelは2030年までにガラスコア基板を採用した製品の出荷を開始する予定だとしています。
Intelのアセンブリおよびテスト開発担当ゼネラルマネージャー兼シニアヴァイスプレジデントであるバダク・サビ氏は「10年にわたる研究を経て、Intelは高度なパッケージング業界をリードするガラスコア基板を実現しました。私たちは今後数十年にわたり、主要な企業やファウンドリの顧客に利益をもたらす最先端テクノロジーを提供できることを楽しみにしています」とコメントしています。
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in ハードウェア, Posted by log1i_yk
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