Appleがクラシック音楽レーベルのBISを買収
1973年に設立された、クラシック音楽を中心に取り扱うレコードレーベルのBISがAppleの傘下に入ったことが分かりました。設立者のロバート・フォン・バール氏はホームページを通じて声明を発表し、買収を歓迎しました。
BIS Records
https://www.bis.se/
Apple to Acquire Major Classical Music Label BIS Records - MacRumors
https://www.macrumors.com/2023/09/05/apple-acquires-bis-records/
BISはさまざまなクラシック音楽に焦点を当てたレーベルで、特に既存の録音ではあまり紹介されていない作品に重点を置いて活動しています。クラシック音楽の世界では数々の賞を受賞しており、その膨大なカタログと印象的な音質で高く評価されています。
バール氏は2023年9月5日に「BISが得意としてきたのは、コアなレパートリーへの報酬を支払う一方で、若いクラシック・アーティストや興味深い現役の作曲家を育成し、音楽の宝を将来にわたって守ることでした。そのために、熟慮を重ねた結果、Appleファミリーの一員となる決断をしたという重大なニュースを発表できることに興奮しています」とする声明を発表し、Appleの傘下に入ったことを明らかにしました。
Appleはクラシック音楽の取扱いに注力し始めており、2021年にはクラシック音楽のストリーミングサービスであるPrimephonicを買収しています。この2年後、Appleはクラシック音楽に特化した新しい音楽アプリ「Apple Music Classical」をリリースし、Apple Musicのサブスクリプション登録者が追加費用なしでクラシック音楽に触れられるよう取り計らいました。このアプリはメインのApple Musicアプリとは異なり、クラシック音楽で重要視される指揮者や演奏団体、録音年などで検索することが可能になっています。
Appleがクラシック音楽に特化した新しい音楽アプリ「Apple Music Classical」を2023年3月28日にリリースすることを発表 - GIGAZINE
バール氏は「AppleとBISは音質を維持することの重要性について共通の考えを抱いており、BISが常に卓越した音質を追求してきたように、Appleも音へのこだわりを強く抱いています。私たちは、どうすれば名誉ある歴史を維持し、さらに発展させることができるのか、長い間懸命に考え、私たちの使命をさらに推進してくれるパートナーを探しました。Appleはクラシックの次の時代を切り開く理想的な拠点であり、クラシック音楽とテクノロジーが調和した未来を築くことに真の責任を示してくれました。私たち全員がこの未来の一部となることが私のビジョンであり、心からの夢です」と述べました。
なお、BISの従業員は全員残留し、Apple Music ClassicalやPlatoonと同じ部門で働くことになるそうです。
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