ハードウェア

嵐で停電している最中もインターネット接続が維持できる充電式バックアップデバイス「Storm-Ready WiFi」をコムキャストが発表


現代社会においてインターネットへのアクセスは欠かせないものとなっていますが、近年の気候変動によって災害が増加する中で、停電などでインターネット接続が寸断されてしまうリスクは高まっています。そこで、アメリカでインターネットサービスプロバイダ(ISP)事業を展開するコムキャストが、嵐などで停電した際も家庭内のインターネット接続を維持するための充電式バックアップデバイス「Storm-Ready WiFi」を発表しました。

Comcast Is The First Internet Provider to Offer a Back-Up Connectivity Device Designed to Keep Customers Connected During a Storm
https://corporate.comcast.com/press/releases/comcast-internet-provider-back-up-connectivity-device-connected-during-storm


Comcast’s latest Wi-Fi 6 device aims to keep you online during a storm - The Verge
https://www.theverge.com/2023/8/15/23832610/comcast-xfinity-storm-ready-wi-fi-6-extender-hurricane-price-release

Comcast’s new Wi-Fi extender provides cellular and battery backup during storms | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/08/15/comcasts-new-wifi-extender-provides-cellular-and-battery-backup-during-storms/

コムキャストは2023年8月15日の声明で、「悪天候がアメリカ国内の多くの地域に影響を与えているため、バックアップ接続ソリューションの重要性はかつてないほど高まっています」「今日コムキャストは、嵐に襲われた時、木が倒れた時、または顧客が局所的な停電を経験した時に、接続を維持するために設計されたデバイスを提供する最初のISPになります」と述べ、バックアップ用のセルラー接続機能とバッテリーを備えたデバイス「Storm-Ready WiFi」を発表しました。


Storm-Ready WiFiはComcastの固定ネット回線「Xfinity 10G Network」での接続が可能で、高速Wi-Fi規格である高速Wi-Fi規格であるWi-Fi 6に対応しています。4時間分使える充電式バッテリーも搭載されているため、アメリカにおける平均停電時間である2時間を超えて、ユーザーにセルラー接続でのインターネット環境を提供することができるとのこと。

停電時はStorm-Ready WiFiの自動フェイルオーバーシステムが動作し、通常のインターネット接続が途切れるとシームレスにStorm-Ready WiFiのバックアップインターネットに接続されるそうです。コムキャスト・ケーブルのコンシューマーインターネットサービス担当ヴァイスプレジデントを務めるエミリー・バルドロフ氏は、「私たちの日常生活の多くがWi-Fi接続に依存しているため、私たちはお客様がどんな状況でも、たとえ嵐の中でも接続を維持できる製品を欲していることを知っていました。Storm-Ready WiFiはそのソリューションです」と述べました。


Storm-Ready WiFiは非常時のバックアップとして機能するだけでなく、通常時はWi-Fi無線LAN中継器(Wi-Fiエクステンダー)としても使用することができます。デバイスは常にXfinityのWi-Fiゲートウェイと連携してメッシュネットワークを構築し、屋内の届きにくい場所までWi-Fi信号を届かせることで、Wi-Fiエクスペリエンスを向上させるとのこと。


停電時にWi-Fiゲートウェイの接続が途切れた場合、30秒間経過しても復帰しなければStorm-Ready WiFiがセルラー接続によるバックアップを開始します。


シームレスにStorm-Ready WiFiとの接続が行われ、ユーザーはインターネットを使い続けられるという仕組みです。


Storm-Ready WiFiは月額7ドル(約1000円)で36カ月間にわたり利用できるサブスクリプションサービスとして提供され、セルラー接続の料金もサブスクリプション価格に含まれているとのこと。なお、コムキャストは自分たちが非常時のセルラーバックアップ接続を提供する最初のISPだと主張していますが、テクノロジー系メディアのThe Vergeはこのコンセプトが以前から存在しており、多くのワイヤレスルーターはセルラー接続へのフェイルオーバーを提供していると指摘しています。

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in ネットサービス,   ハードウェア, Posted by log1h_ik

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