Trello・Confluence・JiraのAtlassianが2023年第4四半期の業績を発表、売上は前年同期比24％増の約1340億円と好調

カードを整理するようにタスク管理を行うことができる「Trello」や、企業向けウィキ構築サービスの「Confluence」、企業向けプロプライエタリソフトウェアの「Jira」などで知られるソフトウェア開発企業のAtlassianが、2023年会計年度第4四半期(4～6月)の業績を発表しました。同期の売上高は前年同期比で24％増の9億3900万ドル(約1340億円)と、非常に好調です。

Atlassian Announces Fourth Quarter and Fiscal Year 2023 Results | Business Wire
https://www.businesswire.com/news/home/20230803978818/en/

Atlassian (TEAM) Q4 earnings report 2023
https://www.cnbc.com/2023/08/03/atlassian-team-q4-earnings-report-2023.html

Atlassian (TEAM) Stock Jumps on Cloud Forecast - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-08-03/atlassian-jumps-on-cloud-forecast-quieting-slowdown-fears

現地時間の2023年8月3日、Atlassianが2023年会計年度第4四半期の業績を発表しました。同期の売上高は前年同期比で24％増の9億3900万ドル、純利益は前年同期比で115％増の1億4700万ドル(約210億円)、希薄化後1株当たり利益は前年同期比で110％増の0.57ドル(約81円)です。好調な売上を支えたのはAtlassianの有料サブスクリプションからの収入で、前年同期比で34％増の8億ドル(約1140億円)を記録しています。

Atlassianの共同創設者であるスコット・ファークハー氏は、「クラウドへの移行、エンタープライズ向けの販売、ITSM市場における強い勢いで困難な年を締めくくりました。これにより、2023年会計年度以降に向け、当社をより有利な立場に推し進めるための戦略に対する確信が強化されました」と述べました。

さらに、Atlassianの共同創設者であるマイク・キャノン・ブルックスCEOは、「研究開発への継続的な投資により、次世代のAIを活用したイノベーションを確実に提供できるようになりました。大規模言語モデル(LLM)の最新の進歩を、各顧客独自のデータとチームの働き方に関する20年間にわたるデータに基づく洞察と組み合わせて活用することで、当社は各顧客がより潜在能力を発揮できるよう支援を進めることができます」と語っています。

同期末時点でのAtlassianが抱える顧客の数は26万2337社で、これは機関投資家向けの情報サービスであるStreetAccountが調査した「26万4780社」という数字をわずかに下回るものです。

なお、Atlassianは「2025年会計年度からは、Atlassianが過去に加速してきた分野への投資の抑制と組み合わせた持続的な収益成長により、営業利益率が拡大し、歴史的な利益率に向かう傾向が始まると予想しています。クラウドへの移行と同様に、これには2年かかります」と記しています。

クラウドへの移行を進めるAtlassianは、2020年時点ではクラウドサービスの収益が総売上に占める割合は半分未満でした。しかし、Atlassianはクラウドへの移行を進めており、同社によると2023年会計年度には数百万人ものユーザーがクラウドサービスに移行したそうです。

なお、Atlassianが第4四半期の業績を発表したのち、同社の株価は時間外取引で24％も高騰しました。