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Googleが策定を進める「Web Environment Integrity」は「フリーなインターネットへの総攻撃」だとフリーソフトウェア財団が発表


Googleが新たなウェブ標準として策定を進めている「Web Environment Integrity(WEI)」はなぜ最悪だといわれるのか、なぜ声高に反対しなければいけないのかについて、フリーソフトウェア財団が「フリーなインターネットへの総攻撃」と表現する記事を公開しています。

"Web Environment Integrity" is an all-out attack on the free Internet — Free Software Foundation — Working together for free software
https://www.fsf.org/blogs/community/web-environment-integrity-is-an-all-out-attack-on-the-free-internet


「Web Environment Integrity」がどういうものなのか、詳しくは以下の記事で情報をまとめています。

Google従業員が「信頼できる第三者」による認証でBotや改造ブラウザを排除して「健全なインターネット」を作るべく新たなウェブ標準「Web Environment Integrity」を提案 - GIGAZINE


簡単にいえば、WEIは開発者にAPIを提供し、特定のブラウザ構成のみ承認するという仕組みで、「多種多様なマシンやプログラム、OSからアクセス可能な、ハイパーリンクが張られたページの集合体」というインターネットの概念へのアンチテーゼだとフリーソフトウェア財団のグレッグ・ファロー氏は述べています。

WEIでは、サーバーはウェブページを表示する前に、第三者の検証サービスに対してユーザーの閲覧環境が改変されたものではないかを依頼できます。これは、たとえば「フリーのOSやブラウザを使っている人にはページ表示を拒否する」といったことができるようになることを意味します。


Googleはかつて「don't be evil(邪悪になるな)」を行動規範としていたことが知られていますが、ファロー氏は、「WEIが急速に進歩したことでGoogleの方針は悪を開拓することになったといっても過言ではない」と指摘し、「私がこの記事を書いている間にも、Googleの有能な高給取りのエンジニアや幹部たちは、ウェブをウェブたらしめているものを解体しようと取り組んでいます」と述べました。

その上で、ファロー氏は「Googleが世界最大級の企業であることを考えると、『我々の知るインターネット』を救うために必要なのは、自由を求める明確で原則に基づいた姿勢であり、ウェブの基盤となっている共同体の舷側を集団で支持することです」と主張しています。

記事の最後でファロー氏はWEIの正当性のなさを改めて主張し、「Googleの意思決定に携わるすべての人に、ウェブが設立された原則を検討し、WEIがその原則に沿っているか慎重に考えることを求めます。WEIが、自由なインターネットとは根本的に合わないものであることを認識して、早急に標準化作業を中止してください」と求めました。

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in メモ, Posted by logc_nt

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