BBCの超大物キャスターが「17歳の子どもの性的画像」に大金を払ったとの報道、BBCは名前を伏せるも本人の妻が名乗り出る
by James Cridland
イギリスの日刊タブロイド紙・The Sunが2023年7月7日に、BBCのトップキャスターが当時17歳の子どもに「露骨な性的写真」を提供させ、見返りに3万5000ポンド(約630万円)もの大金を支払ったと告発しました。BBCはこのキャスターを停職処分とする一方で、当人の身元を伏せて批判を浴びましたが、事態を重く見た司会者の妻が、問題の渦中にある人物は夫のヒュー・エドワーズ氏であることを明らかにする声明を発表しました。
Huw Edwards named by his wife as BBC presenter at centre of scandal - The Irish News
https://www.irishnews.com/news/uknews/2023/07/12/news/broadcaster_huw_edwards_named_by_his_wife_as_bbc_presenter_at_centre_of_scandal-3432361/
Huw Edwards named as BBC anchor accused of paying teen for explicit pictures
https://www.cnbc.com/2023/07/12/huw-edwards-named-as-bbc-anchor-accused-of-paying-teen-for-explicit-pictures.html
BBC presenter at centre of sex photo scandal named as lead anchor Edwards | Reuters
https://www.reuters.com/world/uk/bbc-presenter-facing-sex-photo-claims-is-huw-edwards-bbc-says-citing-his-wife-2023-07-12/
There's no evidence that BBC news anchor Huw Edwards committed a crime: Police | AP News
https://apnews.com/article/no-crime-bbc-presenter-scandal-huw-edwards-sexually-explicit-photos-2da1d0cfaa03f2a7d6c49a42ca2b2cdb
BBCのニュースキャスターであるヒュー・エドワーズ氏の妻のビッキー・フリンド氏は7月13日に、性的な写真と引き換えに若者に金を払ったとして告発されたBBCの司会者は夫であると、イギリスおよびアイルランドの国営通信社・PA Mediaに話しました。
Vicky Flind, the wife of newsreader Huw Edwards, has named him as the BBC presenter facing allegations over payments for sexually explicit images, in a statement issued on his behalfhttps://t.co/HR6uqBMefi
— PA Media (@PA) July 12, 2023
1984年からBBCに勤務してきたエドワーズ氏は、2022年9月のエリザベス女王崩御の際の訃報を国民に告げたイギリスを代表するニュースキャスターで、これまでも王室の結婚や選挙、2012年のロンドンオリンピックなど、数々の重要な出来事の報道を担ってきました。
フリンド氏によると、エドワーズ氏は以前から重度のうつ病で治療を受けており、スキャンダルによる深刻な精神衛生上の問題で入院中とのこと。フリンド氏は、体調を崩しているエドワーズ氏に代わって事態の収拾に乗り出した旨を説明した上で、「このような状況とヒュー(エドワーズ氏のこと)の容態を考慮して、私の家族とこの心をかき乱すような事件に巻き込まれたすべての人のプライバシーを尊重するようお願いします。ヒューは、最近のメディアによる流言飛語によって多くの同僚が影響を受けたことを深く遺憾に思っており、この声明が事態に終止符を打つことを願っています」と述べました。
イギリス中を騒がせているこの問題の発端は、「あるBBCのトップキャスターが自分の子どもに性的な写真と引き換えとして大金を払っている」と告発する母親の証言をThe Sunが取り上げたことです。この若者は記事作成時点では20歳で、性的な写真と金銭のやりとりが始まった当時は17歳でした。イギリスでは性的同意年齢は16歳ですが、成人となるのは18歳であるため、17歳の露骨な性的写真は児童ポルノに該当する可能性があります。
若者は、当時17歳だった2020年から3年間にわたり、当初は名前が明かされていなかった「あるBBCの大物司会者」から大金の支払いを受けており、ある時は一度に5000ポンド(約90万円)を受け取ることもあったとのこと。若者は現金を薬物の購入に充てており、母親は涙ながらに「元気いっぱいの子どもだったあの子は、幽霊のようなクラック中毒者になってしまいました。私の望みは、男に私の子どもの性的な写真を買うのをやめてもらって、子どもが薬物を常習するための資金源にならないようにしてもらうことだけです」とThe Sunに話しました。
エドワーズ氏は若者に対して身元を隠しておらず、ある時は仕事中の自分の写真を送ることさえあったとのこと。こうしたやりとりや、大金が振り込まれている銀行の取引明細からエドワーズ氏と子どもの関係を知った家族らは、5月19日にBBCに苦情を申し立てて金を送るのをやめるよう依頼しました。
一方BBCは、若者の代理人である弁護士から「母親の告発は『でたらめ』であり、不適切でも違法でもない」との連絡を受けたと報じました。それにもかかわらず、BBCは7月9日にエドワーズ氏を停職処分にして番組から外しましたが、プライバシーの観点から名前は出しませんでした。そのため、ネット上ではBBCのキャスターらに次々と疑いの目が向けられ、複数のBBCの著名人が自分は関与していないとの釈明に追われました。また、無関係な人物が疑惑と結びつけられ、誹謗中傷を受けることもあったとのこと。
その後、ロンドンのメトロポリタン警察が12日に、「この一件で犯罪が行われた形跡はない」として捜査の終了を発表したことを受けて、フリンド氏は今回の声明の発表に踏み切りました。
by The National Churches Trust
今後の予定についてフリンド氏は、「本人の体調が回復し次第、報道された記事に対して返答するつもりです」と話しました。また、BBCは引き続きこの問題に関する内部調査を進める方針で、The Sunの広報担当者は「BBC関係者からのものも含め、我々が受け取った深刻かつ広範な申し立てを含む機密文書をBBCチームに提供します」と述べて、これ以上の疑惑の報道はないことやBBCの調査に全面的に協力する方針を示しました。
BBCはこれまでにも複数のスキャンダルに見舞われてきましたが、中でも最悪だとされているのは、長年子ども向け番組の司会者を務めたジミー・サヴィルが2011年に死去した後、サヴィルが数十年にわたって子どもや10代の若者を暴行していた小児性愛者だったことが暴露されたことでした。
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