レビュー

ASUSの携帯型ゲーミングPC「ROG Ally」のバッテリーと冷却性能を確かめてみた


PCメーカーのASUS(エイスース)から、Windows 11 Home 64bit採用・7インチ液晶やAMDの携帯型PC向けゲーミングSoCであるAMD Ryzen Z1シリーズ、16GBのRAM、512GBのストレージを搭載した携帯型ゲーミングPC「ROG Ally(アールオージー エイライ)」が2023年6月14日に登場しました。いつでもどこでもPCゲームが遊べるというROG Allyを使う上で気になるバッテリーの充電時間や持ち時間、さらに本体の温度を調べてみました。

ROG Ally|ASUS Store(エイスース ストア)
https://jp.store.asus.com/store/asusjp/html/pbPage.rog_ally2023/

ROG Ally本体の見た目や重さは以下の記事で確認しています。

Windows 11&AMD Ryzen Z1搭載でいつでもどこでもPCゲームが遊べるASUSの携帯型ゲーミングPC「ROG Ally」フォトレビュー - GIGAZINE


また、以下の記事ではROG Allyで実際にゲームをプレイする様子をチェックできます。

エルデンリングもApex Legendsも塊魂も場所を選ばずにプレイできるASUSの携帯型ゲーミングPC「ROG Ally」でゲームをプレイするとどんな感じなのか? - GIGAZINE


ROG Allyを一通りプレイした後、充電しないまま一晩放置しておいたところ、バッテリー残量がちょうどなくなっていたので、付属のACアダプターをUSB Type-C端子に接続して充電してみました。公称ではバッテリー充電に要する時間は1.6時間、つまり1時間36分で100%まで充電されるとのこと。


ACアダプターを接続すると、音量調整ボタンの横にある充電中を知らせるインジケーターが点灯しました。


充電を開始してちょうど1時間後、バッテリーは95%まで充電されていました。わずか1時間で問題なく遊べるレベルにまで充電することができました。


次に、100%までバッテリーを充電した状態から連続でゲームをプレイしてみることにしました。計測した部屋の室温は約27度、湿度は40度前後でした。


ゲームをプレイする直前のROG Ally本体を、赤外線で物の温度を測定できるFLIRで撮影してみました。ディスプレイが見える表面は27.3度。


裏面は27.9度でした。表も裏も、だいたい室温と同じくらいです。


今回はELDEN RING(エルデンリング)をプレイしてみました。エルデンリングはかなりのスペックを要するので、ある程度高い性能を持つPCか据え置きの家庭用ゲーム機でなければなかなか遊ぶことが難しいタイトルです。


プレイをするにあたって、ROG Allyの明るさと音量は最大に設定しました。


また、エルデンリング側の設定では、スクリーンモードは「フルスクリーン」、画面解像度は「1920×1080」、自動描画調整は「ON」、レイトレーシングの品質は「高」、品質設定は「高」に設定しています。


この状態で30分ほどプレイしたところ、バッテリーの残量は66%にまで低下していました。


FLIRで温度を計測してみると、表面は41.9度にまで上昇。ただし、温度が高いのは中央のディスプレイ部分で、手で持つ本体両端は30度を少し越える程度。ROG Allyには、ASUSがゲーミングPCで培ってきた冷却技術「ROGインテリジェントクーリングシステム」が搭載されており、どんな角度でも本体を静かに冷やすことができるとのこと。実際にプレイしていて、ファンの音は非常に静かだったので、排気の音が気になることはありませんでした。


実際にエルデンリングをプレイ中にROG Allyのファンの動作音を撮影してみたところが以下のムービー。FLIRで温度を計測する様子も見ることができます。

ASUSの携帯型ゲーミングPC「ROG Ally」を冷やすファンの音はこんな感じ&FLIRで温度も測定してみた - YouTube


裏面をFLIRで測定してみるとこんな感じ。中央で温度が低く青色で示されている部分は通気孔です。


天面にある排熱用の通気孔部分は、55度を超えていました。


通気孔前に手をかざしてみると、熱いという感覚はなく、「暖かい風が出ているな」と感じる程度でした。


さらにプレイを続けていると、約1時間10分ほど立ったところでバッテリー残量は20%を下回りました。この時点で、Windows 11の機能で自動的にバッテリー節約モードがオンになり、画面が少し暗くなりました。


そしてプレイ開始から1時間20分ほどで、突然デスクトップ画面が表示され、バッテリー残量が少ないというポップアップが現れました。


ゲーム画面に戻ってプレイを続行したところ、1時間23分頃にシステムのエラー音が鳴り、本体がシャットダウンしました。


この時の温度は、表面は約39度。


裏面は40度で、表面とほぼ同じ。


天面にある排熱用通気孔は57.3度。いずれの温度も、プレイ開始から30分とほとんど変わりませんでした。


今回、エルデンリングをプレイしたところ、だいたい1時間20分でバッテリーが落ちました、ただし、画質設定も高めにした上でプレイしていたため、要求スペックの低いゲームや画質設定を下げれば、バッテリーの持続時間はもっと長くなるはず。Steam Deckでバッテリーの持続時間を検証した時は、バッテリーの残量が減るとともに温度が上がり、パフォーマンスが低下して画面がカクカクすることがありましたが、ROG AllyはWindows 11の機能で画面が暗くなっただけで、バッテリーが尽きるギリギリまでパフォーマンスが低下して画面がカクカクすることはありませんでした。

また、ROG Allyの冷却性能は高く、本体を持っていてほんのり温かさは感じるものの、持っているのがつらくなるほど熱くなることは全くありませんでした。携帯型ゲーミングPCは本体をずっと手に持ってプレイするので、本体温度が高くなると手汗の量が増えたり低温やけどをしたりする心配がありますが、コントローラー部分の温度はバッテリーが尽きるまでプレイしていても、高くて約40度までしか上がらないので、安心して長時間プレイできます。


ROG AllyはRyzen Z1 Extreme搭載モデルが税込10万9800円で注文可能。記事作成時点で、Amazon.co.jpでも予約受付中となっています。

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in レビュー,   ハードウェア,   動画,   ゲーム, Posted by log1i_yk

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