マリオの生みの親である宮本茂が「マリオとモバイルゲーム」について語る
任天堂のマリオと言えば世界的に人気なキャラクターで、ゲームだけでなく映画や現実世界にまで活躍の場を広げています。そんなマリオについて、「マリオはモバイルゲームから遠ざかっている」とVarietyが報じました。
New Mario Games: Nintendo's Shigeru Miyamoto Says No More Mobile Apps - Variety
https://variety.com/2023/digital/news/shigeru-miyamoto-new-mario-games-mobile-apps-nintendo-1235562472/
任天堂はこれまでマリオ関連のモバイルゲームアプリを複数リリースしており、2016年にリリースされた「スーパーマリオ ラン」は初年度に6000万ドル(約79億円)の売上を記録しました。
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また、2019年にリリースされた「マリオカートツアー」も、これまでに3億ドル(約400億円)もの売上を記録していることが明らかになっています。
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ただし、2019年にリリースされた「ドクターマリオ ワールド」は、リリースから2年後の2021年にサービス終了しました。
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エンターテインメント業界専門メディアのVarietyは、2023年4月28日公開の映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」にちなんで、マリオの生みの親である宮本さんにインタビューを行ってます。
インタビューの中でVarietyが任天堂の今後のスマートフォン向けモバイルゲームアプリの展開について質問したところ、宮本さんは「何よりもまず、任天堂のコア戦略はハードウェアとソフトウェアを統合したゲーム体験にあります」と述べ、任天堂のコア戦略はあくまでゲーム機と専用タイトルの組み合わせにあると語りました。
続けて、「操作の直感性はゲーム体験の一部です。より一般的なデバイスであるスマートフォン向けにマリオのゲームを作成する機会を探った時、ゲームをどのようにすべきか判断するのは非常に困難でした。そこで、任天堂のハードウェア体験をスマートデバイスに変換すべく、スーパーマリオ ランではディレクターの役割を担いました」と語り、任天堂のタイトルをスマートフォン向けに再構築する際の難しさを語っています。
さらに、スーパーマリオ ランやマリオカート ツアーについて、「マリオのゲームがモバイルアプリになることで、より多くのお客様にゲームを体験していただけるようになり、また、片手の親指だけで遊べるマリオのゲーム体験も広がりました」と語り、スマートフォン向けにゲームを展開する利点についても語っています。
ピーチ姫のお手本をご覧あれ。
— 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』公式 (@mariomoviejp) April 3, 2023
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
4月28日(金)公開。
ムビチケ前売券発売中❗️https://t.co/nXm9WJqVlz#映画スーパーマリオ #SuperMarioMovie pic.twitter.com/79aj6y7Zsv
任天堂がスマートフォン向けにリリースしているモバイルゲームには、マリオ関連以外にも「ファイアーエムブレム ヒーローズ」や「どうぶつの森 ポケットキャンプ」などがあり、これらは成功を収めています。一方で、「Miitomo」や「ドラガリアロスト」といったタイトルは既にサービス終了しており、これらは「不発に終わった」とVarietyは表現しています。
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映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の公開に伴い、マリオシリーズの新作タイトルを熱望する声もあります。スーパーマリオシリーズの最新作としては、2019年にリリースされた「スーパーマリオメーカー 2」や2017年にリリースされた「スーパーマリオ オデッセイ」がありますが、ここ数年は新作がリリースされていません。マリオシリーズの新作について尋ねられたところ、宮本さんは「私が言えるのは、今後のNintendo Directにご期待くださいということくらいです」と語ったそうです。
さらに、「私はシューティングゲームや暴力的なゲームに反対しているわけではないということを明確にしたいと思います。人々を楽しませる媒体は複数ありますが、面白くて楽しいゲームを作るための方法を見つけることが私の使命だと考えています。マリオは決して人を傷つけないキャラクターだと考えていたので、こういった表現を避けているだけです」とも語っています。
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