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「修理する権利」を認める合意書に農機具メーカーのジョン・ディアが署名、認定ディーラーで修理を数週間待つ状況が改善か


アメリカ最大の農業関連圧力団体であるAmerican Farm Bureau Federation(AFBF)が、農業機器メーカーのジョン・ディアが農家の「修理する権利」を認める合意書に署名したと発表しました。

AFBF Signs Right to Repair Memorandum of Understanding with John Deere
https://www.fb.org/newsroom/afbf-signs-right-to-repair-memorandum-of-understanding-with-john-deere

Deere to Allow Farmers to Repair Their Own Equipment - WSJ
https://www.wsj.com/amp/articles/deere-to-allow-farmers-to-repair-their-own-equipment-11673228580

Deere & Co. will allow farmers to repair their own equipment | Reuters
https://www.reuters.com/markets/commodities/farm-bureau-deere-co-sign-mou-ensuring-farmers-right-repair-equipment-2023-01-08/

2023年1月8日、AFBFとジョン・ディアは農家や牧場主が所有する農機具を修理する権利を保証するための基本合意書(MOU)に署名したことを発表しました。プエルトリコのサンフアンで開催された2023年度のAFBF総会の中で、ジョン・ディアはMOUへの署名を行っています。

農機具メーカーは一般的に、自社で提供する修理部品や修理サービスを利用するよう顧客に求めており、認定ディーラーのみが農機具の修理が可能となっていました。

しかし、今回ジョン・ディアがAFBFと同意したMOUにより、農家は農機具を自身の手で診断・修理・保守できるようにするために必要となる、診断・修理コード、マニュアル、製品ガイドなどのリソースにアクセスできるようになります。また、農家はジョン・ディアから直接診断ツールを購入し、修理したい農機具の部品を注文する際にメーカーから支援を受けることも可能となるとのこと。


ジョン・ディアの農業および芝生関連機器の販売・マーケティング担当シニアヴァイスプレジデントを務めるデイビッド・ギルモア氏は、「農家が機具の診断、保守、修理を行うためのツールとリソースを引き続き利用できるように、今後数カ月から数年にわたり、AFBFおよび顧客と協力していきたいと思います」とコメントしています。

AFBFは「ジョン・ディアとの合意を発表できることを嬉しく思います。ジョン・ディアの知的財産権を保護し、機器の安全性を確保しながら、ツール・情報・リソースへのアクセスに関して、農家や牧場主にとっての長年の問題に対処していきます。1台の農機具を購入するということは非常に大きな投資です。農家はコストを抑えるために機器を修理する場所を選択するか、自分で修理するかを自由に選択できる必要があります。今回のMOUは、農家や独立した修理施設がアメリカの食料・燃料・繊維を育てるために必要なツールやソフトウェアの多くにアクセスできるようにすることをジョン・ディアと約束するものです」と述べています。

2021年以降、アメリカのジョー・バイデン大統領は農機具メーカーに対し、農家や個人の整備士が機械を修理しやすくするよう求めてきました。今回署名されたMOUは、規制や立法ではなく民間部門を通じて修理する権利に対処しようとしたものであり、「連邦の州政府が修理する権利に関する法律を導入・促進・支援することを思いとどまらせるためのものでもある」とウォール・ストリート・ジャーナルは報じています。なお、政府機関が修理する権利に関する法律を制定した場合、ジョン・ディアとAFBFの両方が今回のMOUを撤回する権利を有しているとのことです。


ジョン・ディアがAFBFのMOUに署名したことについて、一般ユーザーからは「これはとても大きな出来事です。ジョン・ディアの農機具を所有する人は『認可された』部品やサービスを数週間待って受け取る代わりに、自分の手で農機具を修理することが可能となります。今回の動きを促進することにつながったジョー・バイデン大統領の大統領令に感謝する必要があることを農家が認識することを願っています」といった声も上がっています。


非営利団体のU.S. PIRGで修理する権利を広めるための活動を行っているネイサン・プロクター氏は、「ジョン・ディアは長年、条件付きで修理する権利を支持すると主張してきました。この『条件』は依然として残っていますが、少なくとも減ってきているようです」とツイートし、まだまだ完璧な修理する権利が認められるようになったとは言い難いとしつつも、メーカー側の対応が改善されつつあるとしています。

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in ハードウェア,   乗り物, Posted by logu_ii

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