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イーロン・マスクがTwitterのCEOを退いても本質的な変化はないとの指摘、一部の投資家から不満の声

by Daniel Oberhaus

イーロン・マスク氏は2022年10月にTwitterを買収してCEOに就任して以降、さまざまな改革を行ってきましたが、その評価はTwitterユーザーの中でも割れています。2022年12月には「TwitterのCEOを辞めるべきか否か」を問うアンケートを実施し、最終的に「辞めるべき」が過半数を獲得する事態となりましたが、実際にマスク氏がCEOを退いても本質的な変化はないだろうという指摘もあります。

Twitter's investors are divided into two camps on Musk's moves
https://www.axios.com/2022/12/19/twitter-investors-split-elon-musk

Who Cares Whether Elon Musk Is CEO of Twitter?
https://theintercept.com/2022/12/19/twitter-elon-musk-ceo/

Twitter votes for Elon Musk to step down after pressure from Tesla investors | Electrek
https://electrek.co/2022/12/19/twitter-votes-elon-musk-step-down-after-pressure-tesla-investors/

マスク氏はサブスクリプションサービスのTwitter Blueをリニューアルして青い認証済みバッジの購入や広告の半減といった特典を打ち出したほか、従業員の大量解雇を行って経費削減に努めるなどの改革を行っています。

その一方で、選挙やワクチンの誤情報のインフルエンサーや差別主義者のアカウントを大量に復活させたり、マスク氏のプライベートジェットを追跡するアカウントや関連ニュースを報じたジャーナリストのアカウントを凍結したり、他のSNSの宣伝を主目的としたツイートの削除やアカウントの凍結を発表した後に即撤回したりと、その方針が物議を醸すこともあります。

これらの問題について、マスク氏はたびたびTwitterで投票を行ってユーザーの意見を吸い上げています。2022年12月19日に「CEOを退任するべきかどうか」を問うアンケートを実施したところ、1750万人以上のユーザーが投票し、57.5%が「退任するべき」と回答するという事態となりました。なお、マスク氏は「TwitterにはディープステートのBOTが大量に存在しており、今回の投票結果はBOTに操作されたものだ」「投票権をTwitterの有料会員にのみ与えるべきだ」といった意見に賛意を示しており、実際にTwitterを退任するかどうかは不透明です。

イーロン・マスクのTwitterCEO退任投票は退任賛成が過半数に達したものの「投票はボットによるもの」「投票権はTwitter有料会員に限定すべき」という意見にイーロン・マスクが賛同 - GIGAZINE


テクノロジー系メディアのElectrekは、「1700万人以上が投票し、やや強い過半数(57%)がマスク氏の辞任に賛成しました。マスク氏がこの世論調査を見たり投票したりできないようにするブロックリストを持っており、ツイートが彼自身のフォロワーに表示されたことを考えると、その結果は印象的です」と述べています。

Electrekはマスク氏がTwitterに注力しすぎるあまり、マスク氏がCEOを務める電気自動車メーカー・テスラの株主から苦情が出ていると報じています。株主はマスク氏がたびたびテスラ株を売却していることや、Twitterで政治的な運営を行うことでテスラにも悪い印象が及ぶことに不満を持っているとのこと。

なお、マスク氏は2022年11月に、テスラCEOの後継者候補を決定したと報じられています。

マスク氏、テスラCEO後継者候補を特定 取締役が明らかに | Reuters
https://jp.reuters.com/article/tesla-musk-successor-idJPKBN2S62C8

海外メディアのAxiosによると、マスク氏は以前からTwitter買収に資金を提供した投資家に向けて、CEOに就任してから3カ月~6カ月で次のCEOに移行すると伝えていたとのこと。投資家の間でもマスク氏の評価は分れており、「コストを削減してエンゲージメントを高める」という目的は実行したという声がある一方、マスク氏が主要な収益源である広告主を攻撃することに驚いたという声も上がっています。


加えて、Twitter広告マネージャーへのアクセス数が2022年11月に前年同月比で85%も減少したことが報じられるなど、Twitterからは多くの広告主が離れていることが浮き彫りになっています。

Twitterの広告主向けツールのアクセス数が前年比85%減を記録 - GIGAZINE


また、海外メディアのThe Interceptは仮にマスク氏がCEOを辞任したとしても、依然としてTwitterの株式の過半数を所有していると指摘。資本主義社会において企業を所有するのは株主であり、株主によって選出された取締役会がCEOを雇うという構造であるため、CEOのパフォーマンスが気に入らない取締役会がCEOを交換したり、取締役会の方針に不満を持つ株主がメンバーを交代させたりできます。

つまり、マスク氏がTwitterの株式の大部分を所有している以上、他の誰かにCEOの座を譲ったとしても、気に入らなければ簡単に別の誰かに交代させられるということです。The Interceptは、新たなCEOが広告主の元に出向いて「すでにCEOはマスク氏から変わった」と安心させようとしても、会議の最中にそのCEOが解雇される可能性があると指摘しました。

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in ネットサービス, Posted by log1h_ik

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