DeepMindが開発したAIの「AlphaCode」がプログラミングコンテストで「平均」評価を獲得
世界最強の囲碁AI「AlphaGo」などを手がけるDeepMindが、プログラミングをこなすことができるAI「AlphaCode」を開発しました。AlphaCodeが書いたコードはコンテストで平均点を獲得し、人間レベルのコードを記述できることが証明されています。
Competition-level code generation with AlphaCode | Science
https://doi.org/10.1126/science.abq1158
Competitive programming with AlphaCode
https://www.deepmind.com/blog/competitive-programming-with-alphacode
DeepMind's AlphaCode attains 'average' rating in programming competition
https://techxplore.com/news/2022-12-deepmind-alphacode-average-competition.html
AlphaCodeは競技プログラミングレベルのプログラミングを可能にするAIで、目的のプログラムやアプリケーションを作成するコードの生成をそつなくこなすことができます。AlphaCodeは5000人以上が参加したコンテスト「Codeforces」において上位54.3%以内に入賞しており、コードの内容について「平均的」という評価を獲得しました。
自動プログラミングAIの「AlphaCode」をDeepMindが発表、競技プログラミングレベルのコード生成が可能 - GIGAZINE
コンテストでは事前に予測できないような問題が提出され、AIはその問題を読み取り、正しい答えを提出しなければ行けません。AlphaCodeは、人間がAIに何をさせたいのか、どうすれば実現できるのかを読み取り、考えることができるように設計されています。
AlphaCodeはコードが構造ごとにどのように機能するかといった「ルール」を教えるのではなく、たくさんのコードを使って単純に訓練し、観察させる手法を取り入れています。このアプローチにより学習されたAlphaCodeは何百万もの多様なコードを生成し、最適解を見つけるためにフィルタリングします。
実際のコンテストでは、AlphaCodeは問題ごとに大量のC++とPythonのプログラムを作成し、フィルタリング・クラスタリング・ランク付けというプロセスを経て最終的に10個の候補を残すとのこと。これを評価用に提出した結果、上位54.3%という評価を得られたそうです。
Codeforcesの創設者は「AlphaCodeの結果は私の期待をはるかに超えるものでした。AlphaCodeは有望な人間の競争相手と同じレベルのパフォーマンスを発揮することができました。この先が楽しみです」と述べました。
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