Appleが労働者を尋問したり反組合集会に参加させたりした労組結成妨害行動に違法の判断
アトランタにあるApple Storeの従業員による組合結成がAppleによる妨害で中止になった一件で、アメリカの全国労働関係委員会(NLRB)はAppleの行動が連邦法に違反していたと判断しました。
Apple’s Anti-Union Tactics in Atlanta Were Illegal, US Officials Say (AAPL) - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-12-05/apple-s-anti-union-tactics-in-atlanta-were-illegal-us-officials-say
Apple anti-union tactics used in Atlanta were illegal – prosecutor
https://9to5mac.com/2022/12/06/apple-anti-union/
HUGE NEWS: NLRB has found merit on an unfair practice charge filed by @CWAUnion against Apple for thwarting organizing efforts at the Cumberland mall location by holding mandatory captive audience meetings, unlawfully interrogating employees, and more. https://t.co/yVMv5oXtfy
— Apple Retail Union (@Apple_Union) December 6, 2022
Appleの従業員組合結成をサポートするアメリカ通信労働組合(CWA)は、アトランタでの組合結成に関する投票を断念した際、Appleが従業員に対して反組合的な演説が行われる会議への出席を強要したと主張。NLRBは「出席を強制したのであれば連邦法違反」との見解を示していました。今回、NLRBは自ら調査を行い、Appleが従業員への尋問や反組合会議への出席強要を行い、連邦法に違反していたという判断を下しました。
NLRBのKayla Blado報道官は、Appleが和解に応じない場合は告訴すると発表しています。
CWAは「Appleの幹部たちは、自分たちにはルールが適用されないと思っています」「違法な反組合会議の開催は、組合つぶしというだけでなく、心理戦の一例でもあります。これをNLRBが『労働権の侵害』と認識したことを我々は称賛します」と述べました。
なお、アトランタのApple Storeでの組合結成投票は前述の通り断念されましたが、諦めたわけではなく、次の機会を狙っているとのこと。アトランタでの投票実施断念後、メリーランド州のApple Storeでは組合結成投票が賛成多数で可決されています。
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